INVISIBLE Dojo. ーQUIET & COLORFUL PLACE-

John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

弁護士さんへの懲戒の基準は?「独身必須のサイトに偽って登録する」と戒告らしい/これが載る雑誌「自由と正義」は”月刊懲戒”と呼ばれる





懲戒請求といえば公的な手続きだから、だれでも請求できる反面、それなりの根拠がないと、「根拠なく懲戒した!」ということで逆に懲戒した側が訴えられる。
そんな事例がいくつもあったでしょ。

だから逆に、こんな例で過去に懲戒された……という前例をたくさん知って、それを踏まえる必要がある。別に厳密である必要はなく、普通の人が「これなら懲戒に値する筈だ」と思えるような根拠があればいいのだからハードルはそんなに高くない。

たくさんの事例を知って、
これなら懲戒に値する(と、普通の人なら思ってもおかしくないだろう)という基準を知り、その上で大いに懲戒制度を活用していただきたいものです。


「職務の内外を問わず「品位を失うべき非行」があったときに、懲戒を受けます(弁護士法56条)」
これって、SNSやテレビで、バカアホマヌケといった暴言のたぐいを言うのも含まれないのですかね(笑)?

懲戒制度の概要
弁護士および弁護士法人(以下「弁護士等」といいます。)は、弁護士法や所属弁護士会日弁連の会則に違反したり、所属弁護士会の秩序・信用を害したり、その他職務の内外を問わず「品位を失うべき非行」があったときに、懲戒を受けます(弁護士法56条)。懲戒は、基本的にその弁護士等の所属弁護士会が、懲戒委員会の議決に基づいて行います。


弁護士に対する懲戒の種類は、次の4つです(同法57条1項)。


戒告(弁護士に反省を求め、戒める処分です)
2年以内の業務停止(弁護士業務を行うことを禁止する処分です)
退会命令(弁護士たる身分を失い、弁護士としての活動はできなくなりますが、弁護士となる資格は失いません)
除名(弁護士たる身分を失い、弁護士としての活動ができなくなるだけでなく、3年間は弁護士となる資格も失います)

懲戒手続きの流れ(PDF形式・21KB)
弁護士法人に対する懲戒の種類は、弁護士に対する懲戒とほぼ同じですが、若干の違いがあります。詳細は、弁護士法57条2項以下をご参照ください。


arrow_blue_1.gif弁護士法(電子政府の総合窓口(e-Gov)からご覧ください。)


なお、弁護士法人に対する懲戒は、法人自身に対する懲戒ですので、懲戒の効力は法人を構成する社員である弁護士や使用人である弁護士に直接及ぶものではありません。


弁護士会への懲戒請求の手続
弁護士等に対する懲戒の請求は、事件の依頼者や相手方などの関係者に限らず誰でもでき、その弁護士等の所属弁護士会に請求します(同法58条)。


※所属弁護士会は、弁護士情報検索で調べることができます。


懲戒の請求があると、弁護士会は綱紀委員会に事案の調査をさせ、綱紀委員会は前述の懲戒委員会に事案の審査を求めることが相当かどうかについて議決をします。なお、弁護士会自らの判断で綱紀委員会に調査をさせることもできます(同法58条)。


なお、懲戒の事由があったときから3年を経過したときは、懲戒の手続を開始することができないことになっていますので、ご注意ください(同法63条)。


(後略)

www.nichibenren.or.jp

集英社新書から「猪木と馬場」(斎藤文彦)が出た

燃える闘魂”と“東洋の巨人”の終わりなき物語。
昭和のあの頃、金曜夜8時に「男の子」はみんなテレビの前にいた--。
アントニオ猪木ジャイアント馬場力道山門下で同日デビューし、やがて最強タッグ「BI砲」で頂点に上り詰めた。
その後、独立してそれぞれの道を歩み、二人は仁義なき興行戦争へと突入していく。
プロレスラーとしての闘いからプロデューサーとしての闘いへ。
猪木と馬場のライバル物語を追うことは、もちろん日本のプロレス史を辿ることであるが、本書の内容はそれだけではない。
プロレスの本質を理解するための視座を伝える一冊である。

◆目次◆
第1章 宿命のライバル
第2章 青春のプロレス
第3章 新日本プロレス全日本プロレス
第4章 馬場のプロレス観と猪木のプロレス観
第5章 “格闘技世界一決定戦”猪木VSアリ
第6章 馬場プロデューサーと猪木プロデューサー
第7章 “昭和プロレス”の終えん

◆著者略歴◆
斎藤文彦(さいとう・ふみひこ)
1962年、東京都杉並区生まれ。
プロレスライター、コラムニスト、大学講師。
オーガスバーグ大学教養学部卒業、早稲田大学大学院スポーツ科学学術院スポーツ科学研究科修了、筑波大学大学院人間総合科学研究科体育科学専攻博士後期課程満期。
在米中の1981年より『プロレス』誌の海外特派員をつとめ、『週刊プロレス』創刊時より同誌記者として活動。
海外リポート、インタビュー、巻頭特集などを担当した。
著書は『昭和プロレス正史 上下巻』『忘れじの外国人レスラー伝』ほか多数。

あるシンクタンクの「影響力」の源泉は「政治家がすぐ読んでパクれる、紙1枚のレポート」「コメンテーターのコンビニ化=”24時間営業”」(船橋洋一の本から)

朝日新聞で論説主幹などを務めた船橋洋一氏が、2019年に出した新書が「シンクタンクとは何か」。

界大戦や恐慌など歴史上の危機から生まれたシンクタンク。具体的な政策につながる革新的なアイデアを提言し、社会を動かしてきた。世界はいま、ポピュリズムの台頭や中国とロシアによる「情報戦争」の挑戦に直面している。シンクタンクの「政策起業家」たちはどう応えようとしているのか。そして「シンクタンク小国」日本の課題は何か。
米国のシンクタンクの現場で働き、現在は自らシンクタンクを率いるジャーナリストが、実体験をもとに知られざる最前線を描く。

正直読む前は「めっちゃ地味な本だなあ。あんまり面白くないとは思うけど、ちょっと調べたいこともあるし資料として読むか、…」ぐらいのテンションだったが…よく考えたら船橋洋一というのはいろんな肩書きの前に「ザ ペニンシュラ クエスチョン」「カウントダウン メルトダウン」などを書いた、優れたノンフィクションの書き手だったのだ。
様々な細かいエピソードなどを交えて単純に面白い読み物ともなっている。

たいそうな理念とかだけでなく、
この前「パソナ」で話題になった「いちど落選した議員の再就職先」のはなしと、ちょっと繋がったりする(ぶっちゃけ諸外国では、シンクタンクに落選した議員が職を得て、そこで捲土重来を伺うというんが非常に一般的なのだ。これはこれでいろいろ問題があるのだが、ある種の悪さ比べで、他の方法より「まし」な部分というのもある。さらに言えば「落選した議員はそのまま路頭に迷って、日雇いのバイトでもやってろ!それが民意だ」という解もあるにはあるが、そうなると、二大政党の政権交代システムに、機能不全が陥りかねないところもまた事実。
(さらにまたこの話が一周してパソナの話にも実は繋がるのだが…それはこの本を読むと分かるかも)
kabumatome.doorblog.jp




ただ時間的・物理的制約にて、全体的にこそ面白いのに全体を紹介することができない。
だから一箇所だけちょっと「ふーむ…」と感銘を受けたところを紹介しよう。


ヘリテージ財団というシンクタンクがある。1973年に設立された…保守系でありながらも、これまでのシンクタンクに飽き足らなかったエドウィンフェルナーと言う人物が作った団体で、レーガン時代から影響力を増し、今では世界有数のシンクタンクとして知られている 。


このシンクタンクが世界有数の影響力を 得るに至るまでになった二つの武器が、あまりにも単純で、しかし聞いてみると「あーなるほど、それじゃこのシンクタンクにみんな頼るわけだ」と思わせる説得力があるのだ。


それが
「ワシントンの議員や連邦政府のスタッフに、さっと読んでもらえるような1枚か2枚のレポートを継続して送る」
「世界のどんな出来事にも直ちにコメントが出せる24時間体制を構築する」

のふたつ。

関係部分を詳しく引用しよう

ワシントンという政治の首都で働く者は誰も彼も忙しい。とりわけ連邦議会の議員たちは5分刻みの毎日である。その銀やスタッフにシンクタンクの報告書を読めといっても所詮無理というものだ。だからワシントン DC 内のナショナル空港から キャピトル・ヒル(議事堂)までの車に乗っている15分の間にサッと目を通すこともできるブリーフィングペーパーを彼らに届けようではないか…
その結果誕生したのが「バックグラウンダー」「イシューブレティン」「エグゼクティブ メモランダム」だった。いずれも2ページから20ページ程度のレポートである。
財団のニュースレターである「バックグラウンダー」は5000から2万字程度の政策ペーパーであり、「エグゼクティブ メモランダム」に至っては一枚紙の両面に政策論議の概要をまとめただけのものである。これらのメモを読んでもらう目的は、議会における法案審議に直接影響を及ぼすことである。

ヘリテージ財団はまた、世界のどんな出来事にも直ちにコメントが出せる体制を敷いたことでも知られる。 CNN のような24時間のぶっ通しのニュースに合わせたメディア露出を測り、それによってシンクタンクの存在感を誇示しようというわけである。この斬新なマーケティング手法は大当たりし、他のシンクタンクも真似るようになった …… ブルッキングス研究所は、それまで必ずしも奨励していなかった研究員がメディアに登場することも正当な職務として評価するようになった。

このシンクタンクとコメンテーターの話、はてなの話題でいえばこれにも繋がる。
agora-web.jp
[B! 軍事] ウクライナ解説で防衛研究所の突出したテレビ出演を懸念



当ブログでは少し前に、一つ目のほう…「えらいさんだって全部の報告を熟読できるわけではない。だから膨大なレポートより、すごく簡単な資料をまとめたほうがプレゼンで勝つ」という話について記事を書いている。
m-dojo.hatenadiary.com

独裁者(ではなくとも組織のトップ)には、膨大な玉石の情報が集まり、読む方だってそりゃうんざりだ(ナポレオン覇道進撃)
パトレイバー 名刺の裏に書けるかね?(それほど簡潔にアイデアをプレゼンできる切れ者だということ)


二つ目の方もようは同じことで「すぐに連絡が取れて『コメントいただけますか』『はい了解、何のテーマでしょう?どのジャンルも専門家も取り揃えてますよー』となる団体に、メディアもコメントを求めがち」
ということなんですわな。
そこに究極的な質の良し悪しや、そのコメントが示す国家の道筋、方向性の是非は実のところあまり問われない(笑)


案外どの国の政治も、裏面を見ればこんなことで進んでるのかもしれない。

「なぜあの時政策Aに賛成したかって?その時に車の中で読めた資料が、〇〇シンクタンクからもらった『A推進論』1枚だけだったからだよ!」

「この前の記事でなぜXXXXさんにコメントを求めたかって?締め切りギリギリで、〇〇シンクタンクしか電話が繋がらなかったから…」


シンクタンクといっても、日本のあすを賢者と志士が憂えるような、そんな高尚な話じゃなく案外そういうところの地道な活動が影響力の源泉になっている、という暴露話でした。

かんべむさしの短編「貴様と俺は」をちょっと思い出したりもする。
…だから「裏で国家と世界を操る秘密組織の陰謀!!」を暴くような、そういう裏社会ルポ的なものと敢えて夢想して読んでみても面白いかもしれない(笑)


ただその一方、そもそも船橋洋一氏は、今まさに自分が「シンクタンク」の当事者になっている。だから当然、シンクタンクというものに対して、基本的にはポジティブな捉え方をしている。

apinitiative.org
理事長あいさつ
理事長 船橋洋一
Photo Credit: Seiichi Otsuka
一般財団法人日本再建イニシアティブ(RJIF)を発展的に改組して、一般財団法人アジア・パシフィック・イニシアティブ(API)を2017年7月に発足させました。

私たちは東日本大震災原発事故から半年後の2011年9月に日本再建イニシアティブを設立し、「日本を再建する」という思いのもとに活動してまいりました。

福島原発事故について独立・民間の立場から検証した報告書(いわゆる民間事故調の報告書)を大震災1年後の2012年2月に発表したのを皮切りに、各種の研究プロジェクトを展開し、その成果を書籍として世に送り出してきました。書籍の大半は英語にも翻訳して、日本国内だけでなく広く世界へ発信しております。

こうした日本再建イニシアティブの5年以上にわたる調査・研究・提言活動の実績を基盤として、視野をさらにアジア太平洋へ広げ、自由で開かれた国際秩序を構築する第2ステージへ歩を進めるための知的インキュベーターが、 アジア・パシフィック・イニシアティブです。

日本再建イニシアティブは、アジア・パシフィック・イニシアティブ発足後も、内部の中核的シンクタンクとして、「福島原発事故10年検証委員会」を設立し、活動を続けてまいりましたが、同委員会が、福島原発事故10年目の総括と未来への提言をまとめた「民間事故調最終報告書」を刊行したことをもって、2021年3月末を以て解散致しました。同報告書の刊行によって日本再建イニシアティブが当初、自らに課した責任を一応果たしたと考えるからです。

日本の社会と国家のリスク・ガバナンス・リーダーシップの課題は、2017年に日本再建イニシアティブの上部機構として設立したシンクタンク、アジア・パシフィック・イニシアティブが引き続き取り組んでまいります。

理事長 船橋洋一

そこの戦隊的な紹介を書ききれないのは、前述したようにこの記事執筆の時間的、物理的な制限に理由がある。


改めて機会があればこの新書全体を紹介するような完全版の記事を作りたい(了)。

「高地文明」という本を見た時「そんな概念があったとは」と思ったが、著者の提唱だった(そういうの好き)新語【メモ】

四大文明」は、ナイルや黄河などの大河のほとりで生まれたとされるが、はたしてこれは正しいか。これら以外にも、独自の文明が開花し、現代の私たちにも大きな影響を与えた地域があるのではないか。それが熱帯高地だ。本書はアンデス、メキシコ、チベットエチオピアの熱帯高地に生まれ、発展してきた4つの古代文明を紹介する。驚くほど精巧な建築物、特異な環境に根ざした独特な栽培技術や家畜飼育の方法等、知られざる文明の全貌とは?

たしかこれが出版されたてで、書店に平積みされてた時「ほう! そんな文明があったのか。自分は知らなかったけど、MASTERキートンでも『以前は四大文明と言ってたが、どんどん新しい文明が認定されてる』という話があったもんな。なるほどどんどん知識が更新されていくのだなあ」と思ったのだった。


※ではそもそも「文明」とはどう定義されるのか?という問題が出て来るが、略す。



ただ、今回あらためて「まえがき」とか読んだら、ぶっちゃけこの「高地文明」という概念は、著者の山本紀夫氏が「提唱」してるって範囲にとどまってるのね(笑)
前書きにはっきり書いている・・・・・・

高地文明とは 山本紀夫氏の新書「」

わたしは、これらの文明を四つの熱帯高地における「高地文明」とよぶことにした。四つの古代文明といえば、大河のほとりに生まれた「四大文明」を思いうかべるかもしれないが、ここでいう「高地文明」はそれとはまったく異なる。それは、文字どおり、熱帯の高地で生まれ、発展した文明のことである。
つまり、わたしの考えでは、大河のほとりで生まれた「四大文明」とは別に、この地球上の遠く離れた熱帯高地では、四つの高地文明が独立して生まれ、発展したと考えているのである。その意味では、これは「もうひとつの四大文明」といってもよい…


基になった論文や研究報告なども、多少ネット経由で読めたりする。
older.minpaku.ac.jp


にしても、こういうふうに大胆に新語=新概念を開発し、世に問うという行為、おれは個人的に好きなんだよね。新語=新概念の構築は要はタダ。あとはそれが受け入れられ定着拡散するか、そうならないかの違いでしかない。そして新語=新概念の創出は、今回の山本氏は別として、それほど専門性が要るわけでもない。思いついて、何かに名前をつけて、それが流行し定着すればそれでいいのだ。


そんなことで、「高地文明」という言葉=概念を持ち帰ってください。
それについての説明や定義が、当然上記の新書などには書かれているが、略す(笑)



「ウィッチウォッチ」最新回は”ロジカル・コメディ(※俺命名)”の面目躍如で、特に面白かった

巻頭カラーもらってるから、それなりにジャンプ内でも人気作になってると思うんだが…


今回のはね、特に面白かった…というか、巧いんだよ、上手いんだよ。


魔法って、厳密にルールがあるではない。だからこそ作者の加減次第。

で、

・魔法のルールというか効力、影響力の方向性がある
・そこに、偶然のバグが存在する
・そのため、思わぬ方向に影響を与えていた

・・・・そしててんやわんや、となるのだが、ミスディレクションというか、以上の点が、「いかにもそれだ」という形では出ていない!!
それも、「それ」であることを隠すとか、見せないようにしてるとかじゃない。まったく別の理由でそう描かれているような、役割を与えられているんだよな……

喩えて言うと、推理小説でいえば・・・・・・ そこに置いておかないと犯行がそもそも実現しない凶器とか、たとえば逃走などの犯行を手伝う係をそこに置いておきたい、と作者の立場から、思ったとするでしょ。
その凶器や犯行の手伝い役を、単純に、「目立たないように隠す」とかじゃなくて、「ほかの役割のためにそこに必要なんだろうな」という、偽のカバー・ストーリーを提示していて、それで完全に納得させるから、読者は意識に上らなくなる。


しかし、種明かしの場で、「実はそれこそが凶器だったんです!」とか「実は彼こそが犯行をサポートする役だったんです!」とか言われて、驚くという感じ。


・・・・・・・・・まったく話の具体的な筋に触れずに書いてしまった(笑)。自分はネタバレ防止を厳守しようとは全く思っておらず、むしろそういう風潮に反発してるのだけど、つい今回は自主的に隠したくなってしまった。



こういうのを自分は勝手に「ロジカル・コメディ」と定義命名し、それを見事に描ける三大漫画家のうちのひとつと認定している。
認定してどうなるか、っていうとどうにもならないんだけど(笑)
m-dojo.hatenadiary.com
m-dojo.hatenadiary.com
m-dojo.hatenadiary.com


単行本最新刊が6月発売だそうだね。

【再論】本日放送開始の『カナカナ』は、少なくとも序盤は一種の”正義の誘拐/幸せな誘拐”もの(※そんなジャンルがあると思う)なんだよね。幸色のワンルームとかと同様に、さ…

あー、だいたいはNHK公式のあらすじにも載ってるから、ネタバレと言われないでも済むかな。

5月16日(月)午後10:45 ほか 放送予定へ
(1)「はじまりカナ?」
マサ(眞栄田郷敦)は勇介(前田旺志郎)たち常連相手に居酒屋パイセンを営んでいるが、かつて一人で100人相手のケンカに勝った伝説を持つ武闘派だ。オバチャン(宮崎美子)から遠縁のワルの更生を手伝うよう言われたある日、裸足で逃げる少女・佳奈花(加藤柚凪)と出会う。実は佳奈花には人の心を読める不思議な能力があり、それを知った叔父の沢田(武田真治)からギャンブルに連れまわされる地獄の日々を送っていたのだ…!



5月17日(火)午後10:45 ほか 放送予定へ
(2)「逃げられる...カナ?」
マサ(眞栄田郷敦)は沢田(武田真治)から佳奈花(加藤柚凪)を引きはがし、居酒屋パイセンに連れ帰る。誘拐になると勇介(前田旺志郎)は心配するが、マサは大岡裁きを引き合いに取り合わない。と、沢田が大門(橋本じゅん)を連れてパイセンに乗り込んでくる。大門はマサが高校時代ケンカに巻き込まれる度に世話になった人情派刑事だ。叔父の沢田に佳奈花を返すよう迫られたマサだが、佳奈花を抱き上げるや店から飛び出す…!

www.nhk.jp

てか原作一話も読めるか。
www.sunday-webry.com



そのあとに、設定上のエクスキューズがあとからやってきて問題が解決するってことも踏まえていうけど、結局のところ

・今の状況が不幸せな、あの子がいる。
・あの子を救出したい!でもそれは、外から見ると俺の方が無法者、犯罪者なんだろうな…
・でも、おれはそれをやる!!それが正義なことは、あの子と俺はわかっている。それでいいさ…


というパターンは、よくも悪くも「お馴染み、お約束、ベタ」な話でございます。


そういう点では、「カナカナ」も「万引き家族」も、あるいは「ルパン三世 カリオストロの城」も広くいえばそうだと思います。

そして、そのなかに例の「幸色のワンルーム」もあっただけ、だと思うんだが、なぜかあれだけ風当たりがつよかったような・・・・・・はてさて。
(最初は犯罪を意図してた、というパターンも『正義の誘拐』ものでは珍しい訳ではない)

そういえば、そもそもあの作品、まだ続いているんですか。読み続けている人いますか。

もうこの話は以前書いているんだけど、ドラマスタートを記念しての再論。

m-dojo.hatenadiary.com

「カナカナ」第一話はおなじみの”正義の誘拐”もの(そういうジャンルが既にある)

【創作系譜論】※準タグです。この言葉でブログ内を検索すると関連記事が読めます

「脛での蹴り」話余談。~芦原英幸が「中足」での蹴りを重んじ続けた訳

きのうのこの記事にもらた反応を、許可を得てコンテンツにした。

m-dojo.hatenadiary.com


以下の文章は、元芦原会館門下生の話。だから館長というのはケンカ十段芦原英幸のこと。

もし、脛を使っての回し蹴りがムエタイ発祥で、日本において1964年の極真vsムエタイをきっかけに日本空手界が取り入れたというのが事実なら、芦原英幸は正にその当事者、渦中のひとりということになるが…



これは、大学の頃空手やってて、当然その結論になっていった、という記憶がある。


審査の時に初代館長が「今は回し蹴りというとみなスネで蹴るようになっちょるけど、中足での回し蹴りも忘れたらいかんよ。
だって、普段は靴はきよるやろ?革靴履いて中足蹴りすると効くけんね」とか言うてた。


さすがケンカ十段、言うことがしゃれてる、と思ったなあ。

ムエタイというのは、畢竟「硬いところを相手に当てないとポイントにならない」競技。ヒジ、ヒザ、そして鍛えたスネ。
足の裏や足刀、中足などは硬くないからポイントにならない。何なら、パンチもグローブしてて硬くないからポイントにならない。これを利用して「パンチでKOを狙う」という闘い方をしたのが日本やオランダ勢ではないかと。


しかし、審査の途中でネクタイを振り乱しながら館長の蹴る中段中足回し蹴りは、本当に美しかった。



芦原会館高弟の松本師範が、後継のゴタゴタの中で独立し英武館を作った。
何年後かに、英武館で茶帯までやったという若い衆に「英武館のサンドバッグトレーニングでは回し蹴りは中足だけで蹴れと言われた」と聞いた時に、何か繋がるものを感じた。



まあ、つまり、中足での蹴りは伝統空手から極真を経て芦原会館に受け継がれ、芦原会館が試合に特化しなかったからこそ生き残った技術なのかもしれん。
一時期、総合の世界で三日月蹴り。というのが流行った気がするが。あれは中足での回し蹴りの応用で、芦原空手では教本にも載っていたメジャーな技だったと思う。実際これを使うと、正道会館の連中には面白いほど決まった。


この流派は「革靴を履いて蹴れば効く」だけでなく「警察が来ない内に」とか「飛行機に乗るのを避ける、ということは武器を携行しているということだ」とか、ナチュラルに非合法的な発想をする傾向がある。

m-dojo.hatenadiary.com
m-dojo.hatenadiary.com


そんな門下から独立するということ、の話。
m-dojo.hatenadiary.com