「四大文明」は、ナイルや黄河などの大河のほとりで生まれたとされるが、はたしてこれは正しいか。これら以外にも、独自の文明が開花し、現代の私たちにも大きな影響を与えた地域があるのではないか。それが熱帯高地だ。本書はアンデス、メキシコ、チベット、エチオピアの熱帯高地に生まれ、発展してきた4つの古代文明を紹介する。驚くほど精巧な建築物、特異な環境に根ざした独特な栽培技術や家畜飼育の方法等、知られざる文明の全貌とは?
たしかこれが出版されたてで、書店に平積みされてた時「ほう! そんな文明があったのか。自分は知らなかったけど、MASTERキートンでも『以前は四大文明と言ってたが、どんどん新しい文明が認定されてる』という話があったもんな。なるほどどんどん知識が更新されていくのだなあ」と思ったのだった。
「MASTERキートン」で知ったドナウ文明とかワクワクするよねヾ(o゚ω゚o)ノ゙ pic.twitter.com/uisSHkv7uD
— T2 (@tetsujinTN) April 23, 2016
※ではそもそも「文明」とはどう定義されるのか?という問題が出て来るが、略す。
ただ、今回あらためて「まえがき」とか読んだら、ぶっちゃけこの「高地文明」という概念は、著者の山本紀夫氏が「提唱」してるって範囲にとどまってるのね(笑)
前書きにはっきり書いている・・・・・・
…わたしは、これらの文明を四つの熱帯高地における「高地文明」とよぶことにした。四つの古代文明といえば、大河のほとりに生まれた「四大文明」を思いうかべるかもしれないが、ここでいう「高地文明」はそれとはまったく異なる。それは、文字どおり、熱帯の高地で生まれ、発展した文明のことである。
つまり、わたしの考えでは、大河のほとりで生まれた「四大文明」とは別に、この地球上の遠く離れた熱帯高地では、四つの高地文明が独立して生まれ、発展したと考えているのである。その意味では、これは「もうひとつの四大文明」といってもよい…
基になった論文や研究報告なども、多少ネット経由で読めたりする。
older.minpaku.ac.jp
にしても、こういうふうに大胆に新語=新概念を開発し、世に問うという行為、おれは個人的に好きなんだよね。新語=新概念の構築は要はタダ。あとはそれが受け入れられ定着拡散するか、そうならないかの違いでしかない。そして新語=新概念の創出は、今回の山本氏は別として、それほど専門性が要るわけでもない。思いついて、何かに名前をつけて、それが流行し定着すればそれでいいのだ。
そんなことで、「高地文明」という言葉=概念を持ち帰ってください。
それについての説明や定義が、当然上記の新書などには書かれているが、略す(笑)