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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

「鬼滅の刃」の話題から、銀魂発明の「最終回発情期」(ファイナルファンタジー)という言葉を知り、膝を打つ


この言葉で検索すると(11日未明現在)、最初に出てくるのがこちらのページだ

https://www.junk-weed.site/entry/2018/08/25/165554www.junk-weed.site

…今回は最終回も近い「銀魂」の最新74巻で登場したパワーワード「最終回発情期(ファイナルファンタジー)」を掘り下げてみたいと思います。

<出典:「銀魂」/空知英秋/集英社>

銀魂」74巻で登場した「最終回発情期(ファイナルファンタジー)」とは、長期連載漫画の最終回が近くなるとキャラ達のカップルが増えるという「長寿マンガの最終回あるあるネタ」の1つである。現に「週刊少年ジャンプ」だと近年終了した「NARUTO」も「BLEACH」も主人公とヒロインや2番手以降のキャラ達が最終回でカップリングされ、それどころか子供まで産んでたりする展開で物語に幕を閉じ…


まことにもって、
いかさま、さようだ。


以前から自分は、物語やキャラクターを説明するための「新語」/「新概念」というものに関して興味を持ってきました。
そのへんは、ここで詳しくまとめているから、読んでいただきたい。
m-dojo.hatenadiary.com

分かりますか?
物語やキャラクターの、まあ簡単に言い換えれば「お約束」「パターン」ですね。それを抽出して、メタ的に表現し、説明する。そういう新語/新概念 というものに、かぎりなく敬意を抱いているのです。

で、この指摘は…たしかどなたかの、何かのブクマで読んだという記憶があるのだけど「お約束とは、実は物語やキャラクターそのものが多数作られただけでは生まれない。誰かがメタ的に『〜というお約束があるよね』と言葉(概念)、あるいはパロディにした段階で、初めてお約束が生まれる」のだと。(※このような内容をはてブで書いた覚えがある、というひとはご一報を。
※情報寄せられ判明

ax
お約束のブコメは、id:yas-malさんかな

「魔法少女」の典型(ペット、魔法、変身の3セット)は何が元祖で、どう完成したの?田中圭一先生と考える

「お約束」「定型」は、パロディ等でメタ的に言及されて、初めて「お約束」として認知される。極端に言えば、全要素を同時に満たした作品の存在を必要としない。…元祖より、メタ的に認知される過程の方が気になる。

2020/03/15 10:44
b.hatena.ne.jp


自分は連載中、一応「銀魂」は追っていたはずで、上で述べたような、自分の興味の持ち方からいえば…、もしこの「最終回発情期」なる言葉をリアルタイムで読んでいたら、読んだ時点でパーンと膝を打って、大騒ぎしてたはず。そしてこのブログに、その痕跡が残っていたと思う(笑)。たぶん、時々、忙しさに紛れて読み逃していたのだろう。


人気作品「鬼滅の刃」が、ひとまず大正編が終わった…んだよね?
その勢いから、この言葉を知ることができた、というだけで、当方は同作品に感謝するしかない。


ちなみに、自分はだな、献血会場にこの本が今までの全巻置いてあったんだよ。で、たしか6巻ぐらいまで読んで、「ふむふむ、まあ確かにジャンプに載って大ヒットするだけのことはある」と、そんな熱狂的じゃないんだけど(ごめん)感心して、続き読もうと思ったところ……その後再び献血に行ったら、休憩所に置かれている本もコロナ感染源になるかもしれない、と撤去されてた(笑)。そこから続きがわからない。まあ機会あるうちに読みますよ。
だからそもそも、上で言われてるのが

みたいなやつか、どうかとかも把握していません。



余談はさておき、自分はなんで「最終回発情期」を「いかさまさよう」と納得したのだろうか。

脳内メモリを検索…
(答)
フラウ・ボウとハヤト。
マンモス西と紀子。
ヤムチャとブルマ。

・・・・・・・ぐらいは老害として思い描けるけれど、「どれも、最終回間際ってほどじゃなかったんじゃない」といえばその通りなんですよね。

で、はっきり、指摘できる人がいます。
うる星やつらの、三宅しのぶ と、「運命製造管理局」の因幡くんだ。両者の名前を忘れて、今検索で調べたんだけど。なんで、それが典型かといえば、作者の高橋留美子先生が、どこかのインタビューで、「終わりを見据えて、しのぶに相手を誰か作らなければいけないだろうと思って因幡くんを登場させた」とはっきり言ってたからなんですね。子ども心に「へー、そういうもんか。やっぱりそういうのを放置しないのが責任ある創作者の態度なんだね。でもそんな取ってつけたようなキャラ登場ってアリか?」と、いっぱしの評価と疑問を持っていたから、鮮明に覚えているという。


ちなみにこの因幡君とは、パラレルワールド的な世界の管理者で…それは「うる星やつらの初期エピソードで、『未来へいったら〇〇が〇〇になっていた』話を描いてしまってた。それを放置してはまずいので、その未来に必ず行くとは限らないんだ、という設定を作ることにした」という。このへん、「東京から大阪まではいろんなルートがあるでしょ!!」で済ませた、藤子・F・不二雄より良心的なのかもしれない(笑)。

なんか話が変な方向にいっちゃったが、とにかく、漫画や物語で、終わりが近くなったら適当にキャラ同士に恋愛を発生させて、それでいっちょ上がりという話を、的確に批評した「銀魂」の言葉、今更ながら知り敬服いたしました。
上の一覧にリンクを張っておこう。
(了)


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022年追記「耳をすませば