きのうのこの記事にもらた反応を、許可を得てコンテンツにした。
以下の文章は、元芦原会館門下生の話。だから館長というのはケンカ十段芦原英幸のこと。
もし、脛を使っての回し蹴りがムエタイ発祥で、日本において1964年の極真vsムエタイをきっかけに日本空手界が取り入れたというのが事実なら、芦原英幸は正にその当事者、渦中のひとりということになるが…
これは、大学の頃空手やってて、当然その結論になっていった、という記憶がある。
審査の時に初代館長が「今は回し蹴りというとみなスネで蹴るようになっちょるけど、中足での回し蹴りも忘れたらいかんよ。
だって、普段は靴はきよるやろ?革靴履いて中足蹴りすると効くけんね」とか言うてた。
さすがケンカ十段、言うことがしゃれてる、と思ったなあ。
ムエタイというのは、畢竟「硬いところを相手に当てないとポイントにならない」競技。ヒジ、ヒザ、そして鍛えたスネ。
足の裏や足刀、中足などは硬くないからポイントにならない。何なら、パンチもグローブしてて硬くないからポイントにならない。これを利用して「パンチでKOを狙う」という闘い方をしたのが日本やオランダ勢ではないかと。
しかし、審査の途中でネクタイを振り乱しながら館長の蹴る中段中足回し蹴りは、本当に美しかった。
芦原会館高弟の松本師範が、後継のゴタゴタの中で独立し英武館を作った。
何年後かに、英武館で茶帯までやったという若い衆に「英武館のサンドバッグトレーニングでは回し蹴りは中足だけで蹴れと言われた」と聞いた時に、何か繋がるものを感じた。
まあ、つまり、中足での蹴りは伝統空手から極真を経て芦原会館に受け継がれ、芦原会館が試合に特化しなかったからこそ生き残った技術なのかもしれん。
一時期、総合の世界で三日月蹴り。というのが流行った気がするが。あれは中足での回し蹴りの応用で、芦原空手では教本にも載っていたメジャーな技だったと思う。実際これを使うと、正道会館の連中には面白いほど決まった。
この流派は「革靴を履いて蹴れば効く」だけでなく「警察が来ない内に」とか「飛行機に乗るのを避ける、ということは武器を携行しているということだ」とか、ナチュラルに非合法的な発想をする傾向がある。
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そんな門下から独立するということ、の話。
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