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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

【ノーベル賞議論応用編】格闘家Aや、往年の名レスラーRは、どこの国の”誇り”?(或いは恥?)


産経新聞の記事に

≫日本人のノーベル賞受賞者は28人目。

とあります。テレビでも「日本人、日本人」と連発していますが、真鍋淑郎さんは米国籍のアメリカ人です。

米国のほうが研究費が出る関係から、米国に渡り現地で長年研究をしていく中で「米国籍を取得する研究者」は少なくないわけですが、現地(米国)での功績を、「日本、日本、日本人、日本人」とやってしまうのって、あまりカッコよくありません。

half-sandra.com


云々。
この話、まあ真鍋さん(マナベさん?Manabe-san?)みたいな経歴の人が、この種の名誉を得るとこの議論は恒例、風物詩みたいなもんでありますが……、そういう恒例に、この前の話題を合体させよう。

…終始、試合をコントロールした青木真也 (EVOLVE MMA)が試合後にマイクを握り、放送席で解説を務めた大会プロデューサーの秋山成勲に向かって「お前、何で断ったんだよ!」と述べ、オファーを断った秋山に激高した。
(略)
 試合後にマイクを持った青木は「(略)9月6日に俺にオファーが届きました…」と述べると、放送席の秋山を見て次のように捲し立てた。

「お前、何で断ったんだよ! おい、言えよ。嘘つくんじゃねぇよ。おい、何とか言えよ、この虚構がよ。おい、笑い事じゃねぇんだよ。何とか言えよ、早く」


 そんな青木に対して秋山は「あのね…皆さん色々なSNSを見ていてご存じだと思うんですけど、断った理由としては、筋肉を断裂してしまい…それが先生の判断と…色々な選択肢があったんですけど、断るのが億劫で。やはり試合をして、リングに立つのが格闘家として在り方だと思ってるんですけども、苦渋の選択としてそういう判断をせざるを得ない状況で色々な検査を受け、周りの人にたくさん迷惑をかけ、十分にわかっている」と弁明…

news.yahoo.co.jp

ノーベル賞と国籍と「誇りに思う」が話題の時に、プロデュース大会を開くとは実に”持っている”と思う。
ただ、一般化して考えた方がいいし、あまりハレーションを起こすのも本意ではない。タイトルのように「A」選手としよう。

A選手は、法律上の国籍ということで考えれば疑問の余地などない。J国民である。2001年にK国の国籍から、J国に変更した。

では、自己の「自認」として、あるいは周囲の評価として、そうなるか・・・・・・・・

はっきり言って、時々の状況によって発言は相互に食い違いがある。そのへんの発言録や、また本人の言とは別の、周囲の評価とかを細かーく語ればいろいろとある。

たとえばこの時のは、あくまで一例だ。

秋山成勲(1R4分45秒 KO)●デニス・カーン
※ロープに詰めてアッパー一発。
(略)
秋山:試合後マイク「(韓国語で)みなさん帰らないでください。ひと言言いたいことがあります。チュ・ソンフンです。今まで本当にいろんなことがありました。でもここに帰ってくることができて、みなさんの顔を見ることができたことがすべて僕の力になっています。最後にひと言言わせてください。我が大韓民国最高!」
秋山成勲 、復帰戦で完全KO勝利~大晦日は吉田秀彦と対戦か | ブラックアイ2

それに関する…たとえば上のリング上コメントとは違う、いろんな資料をいろいろと本気になれば出せると思う(たとえば、実家にある筈の評伝・研究本や雑誌・ネットインタビュー発掘など)だが、そこは面倒なので略す。

更に言うなら、このA選手は
格闘技界で、あるいはその前の柔道界でも・・・・・赫赫たる実績を残し、熱烈なファンを獲得し、巨額のギャラも得ている。
その一方で、大きなルール違反を競技上で犯し、その後の処理の曖昧さも含め、いまだにそのことで知られている面もある。

w.atwiki.jp

www.youtube.com


いわば、両方において・・・・・そういう人間を、その人の祖国の”誇り”あるいは”恥”であるとみなすなら、両方の対象として見ることができる存在なのである、実に偶然ながら。


ただ、すごく簡略化していうなら「いま現在はJ国の国籍を取得しているので、AはJ国人である」「K国出身の親から生まれており、K国人である」という、簡単な定義・認定は自他ともに、間違いなくなされていない、ということです。



そして私見を申すなら、それはいいことだと思われます。
というのは……法的な認定が必要な時、あるいはどこぞの団体がその団体のルールとして、表記などにおいて国籍の確定を求めるなら、それはそれでいいでしょう。

しかし、自分は●●である、という自認は観念のたぐいだから、たとえば国籍法でそれが可能かどうかに関係なく「自分にはJとK、二つの祖国がある」としてもいいし、たとえば「今はスペインから独立していないが、私はあるべき「カタルーニャ共和国」の国民である」と任じてもいい。「自分は共和主義者であり、天皇を戴かない「日本共和国」の民だ」を自認したり「世界は国家でなく、イスラームの教えに沿いカリフの治めたもうウンマ(共同体)の下にあるべきだ。私はそのウンマの民であり、ナントカ国の国民でない」とか、そんなアイデンティティだってありましょう。
「国籍こそ●国だが、私(或いは彼)が◇人なのは、それに関係なく変わりない」
…そんなあれこれを、はいそうですかと認めるか、「おまえがそう言うんならそうなんだろう、お前の中ではな(俺たちの中では違うぞ)」で却下するかは、これまた受け手の自由裁量……というかはともかく、幅があっていいんじゃないかと思うです。

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そういう自由裁量で言うなら、自分はやはり表記としては、今回ノーベル賞を取った真鍋氏はまず「アメリカの真鍋さん」と表記するとおもいますけどネ。その上で周囲が「日本人として誇らしい」、と思うのもまったく許容範囲。それは、日本国籍を取得している白鵬を、それでもモンゴリアンが「白鵬はモンゴル人の誇り」とみなしても一向に差し支えないのと同様に。


そういえばA選手は、その子供が、子役・モデルとしてK国で人気を博している。
その際に、その「何国人か」については、どう認識されているのだろうか。そんなことは話題にもなったことがない、というなら、それはそれでいい事だと思うが…



そういえば!!
この前、K-1初参戦し勝利した石井慧も、格闘技メディアは「イシイ・サトシ、クロアチアの誇り」と表現すべきなんですかネ。
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それで、この往年の名レスラーRも。

たしか、誰かの養子ということになって、その流れでJ国籍を取っているはず。
そこだけで、0か1かで判断すれば、間違いなくJ国人なのだ、日本にプロレスをもたらした、伝説の空手チョップことRは。

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「男の星座」で描かれた力道山の出自と、それが非公表であることを巡る場面。「純情 梶原一騎正伝」の記述と合わせると…
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「男の星座」で描かれた力道山の出自と、それが非公表であることを巡る場面。「純情 梶原一騎正伝」の記述と合わせると…
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「男の星座」で描かれた力道山の出自と、それが非公表であることを巡る場面。「純情 梶原一騎正伝」の記述と合わせると…


だが…同じことの繰り返しな気もするし、飽きたのでおしまい。

(了)

格闘技番組・配信小ネタ集

古賀稔彦

野球とMSX

きょう10月7日(木)午後9時−10時、NHKBSプレミアム「ザ・プロファイラー」は「平成の三四郎 柔道家 古賀稔彦」。

1992年のバルセロナ五輪で、本番前に(吉田秀彦選手との練習中)大けがを負いながら金メダル獲得した、強さに迫る。

再放送は10月12日(火)午後11時45分−0時45分。

「平成の三四郎道家 古賀稔彦
初回放送日: 2021年10月7日

今年3月、53歳の若さで亡くなった「平成の三四郎」こと古賀稔彦。小学生から柔道を始め、無類の強さでソウル五輪に選ばれた。しかし金メダルへのプレッシャーで敗退。4年後のバルセロナでは、試合前に大怪我を負うが、そんな逆境の中で見事優勝引退し指導者としても女子柔道を金メダルに導いた古賀。逆境を跳ね返す秘密とは?東京オリンピックの今年、家族や弟子の証言から古賀の「人間力」に迫る。岡田准一 為末大 高橋ユウ

www.nhk.jp

「ハコヅメ」ドラマ最終回の悪役は武田幸三

いちおう、当日見てたんだけど、自分はテレビ画面に出てくる人物の顔をかなりヤバイレベルで取り違えるので「あとで確認しよう」と思いつつ忘れてた。北千住に焼肉の店を出していたはずだが、それとともに役者の仕事もうまく行ってくれればうれしい限り


青木真也も闘った ONEの国内大会(秋山成勲プロデュース)配信は…もうプレミアム会員向けか

2021年10月5日に開催される「Road to ONE: 5th Sexyama Edition」を完全生中継!
abema.tv

ちゃんとここではファイトレビューがあるのな
yunta.hatenablog.com

さてabemaTVプレミアム、入ってもいいんだけど、どうしようかな……

田中角栄には「終戦の混乱時、カネの力でいち早く日本へ脱出した」疑惑がある

田中角栄といえば、いまだにファンが多い。新首相選びの時なぞにも必ず引き合いに出されたり、「角さんなら、コロナ対策をこうした」「景気対策はああした」みたいな架空戦記まがいの政治講談もある。



ときに、一方で戦後政治の本格的な研究者が書いて、2016年に出版された伝記の新書がある。



ここの、終戦直後の記述が見逃せない。
田中角栄は一兵卒として戦争を経験したから、弱者の苦しみが分かるハト派」という人もいるが……ちなみに、田中の軍籍期間は1939年召集、1940年に肺炎で倒れ闘病、1941年10月には帰郷している。
終戦時、朝鮮半島にいたのは田中土建工業として理研の工場の移設工事を請け負っていたからであります。

そして終戦

…敗戦が色濃くなった一九四四年末から、理研満州や朝鮮に工場を移し始めた。田中は、王子神谷町にあったピストンリング工場を朝鮮の大田に移設する工事を請け負った。理研にとって、ピストンリング工場の移設は最大の仕事だった。田中は、「でけえ仕事をくれ」と理研幹部の星野一也らに何度も頼み込んでいたのである。
田中は翌年二月、六人の会社幹部とともに朝鮮入りし、新義州、碧洞、満浦鎮、城津などで木材を買い集めた。八月九日にはソ連軍が参戦し、満州国に進攻する。ソウルで終戦を迎えた田中は、「その日現在における私の在鮮全財産と工事材料や現地投資の一覧表を示して」寄付すると現地職員に宣言し、釜山から海防艦で引き揚げたと回想する。海防艦とは、主に海岸防衛に当たる軍艦を指す。
女性と子供を優先するはずの海防艦に乗れたのは、乗船名簿の「田中角栄」が崩し字であり、「田中菊栄」と誤読されたためだと田中は記している。だが、ちょび髭をはやした田中が、菊栄という女性に間違われるはずもない
これには、理研幹部の星野の証言がある。星野によると、「工事費二千四百万円を軍票で三回にわけて払うことにし、二回分、約千五百万を送ったところで終戦となった。田中は京城「植民地時代のソウル]へ走り軍票を現金に換えたハズだ」という。当時の二四〇〇万円は、現在の一五〇億円に相当する。そのうちの二回分を換金していたとすれば、田中は敗戦に乗じて大金を手に入れたことになる。しかも星野によると、田中ともう一人だけが、海防艦で先に帰国したという。田中は海防艦に乗り込むため、金の一部を袖の下に用いた可能性がある。女性に間違われたという田中の回想よりも、星野証言のほうが自然だろう。星野は、田中の政界進出を支えた人物である。

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田中角栄は金の力で、不正に終戦直後日本に脱出した?

実はこの話、もっと早く新書で出ていた元新聞記者・早野透氏の本でも読んだのだから、知る人ぞ知るよ。だが誰も、論点にしないだけ…



だれもが切実に祖国への帰還を熱望し、治安状況的にも現地でのリスクが高まっていた(実際に被害もあった)からこそ、女性と子供が優先されて、当初の帰国船で優先されていたのだ。
その中で、なぜか例外的に壮年の乗り込む壮年男性。名前がまぎらわしくて女性に間違えられた?? それはあまりにも説得力が……

不正な形、カネの力での乗船が事実だとしたら、よく言われる満州からの軍幹部のいち早い脱出と同じようなもので、これは間違いなく、人物評価、歴史的評価に影響を与えるのではないか。

そういえば、これは徳岡孝雄氏の指摘で…アメリカのクリントン大統領の当選(1992)の選挙時、クリントンが徴兵逃れをしていたのではないか、との批判があった時、「日本も戦前、太平洋戦争で軍隊経験がないというか徴兵逃れにしか見えない政治家がいるのに、それは不問とされている」という指摘をしていて、それは宮澤喜一を指していたと記憶している(というかそれ以前の総理は、多くは戦時中すでに徴兵年齢より上の方が多いしね)。大蔵省の仕事をしていたとか、いろいろあって一概に言えないところだが。

戦後となれば当然、あなたは軍隊で祖国に奉仕したかは問われない。
問われたら、令和のいまは「ヒゲの隊長」佐藤正久か中谷”レンジャー”元しか資格がなくなるしね(笑)
twitter.com


このひとが元レンジャーって知ってた?ヘビを食って生き延びるすべを知っているはず
ja.wikipedia.org

「コロナ減少理由」の仮説が百花繚乱すぎて面白い。まとめが欲しい/「理由不明」を前提に対峙する、ということ

この記事のタイトルが直球過ぎておもしろい(笑)

なぜ感染者数は急減したのか? 再拡大防止に不可欠だが…専門家が挙げる5つの仮説でも解明しきれず

2021年10月4日

新型コロナウイルス対策の緊急事態宣言が明け、人の流れや街の活気が戻りつつある。ただ、感染者急減の理由は明確に分かっていない。専門家は5つの仮説を挙げるが、決め手に欠ける。リバウンド(感染再拡大)を防ぐには、感染過程とウイルスの特性の解明が不可欠だ。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/134673

「宣言解除は妥当」…でも感染急減の理由は「分からないことだらけ」

2021年9月28日 06時00分

…これほど急速に感染が縮小した理由は諸説ある。27日の専門家組織会合では、感染者数の激増や医療逼迫の報道による人々の「不安感」が外出機会を減らし感染を抑えたと分析。また、ワクチン未接種者が多い30代以下が夜の繁華街を避けていることも、感染減少の一因になったと仮定する。政府によると、20~30代の2回接種率は35%前後にとどまる。
 「いくつか推測はあるが、はっきり確信は持てない。なぜか解析したいが、分からないことだらけだ」。専門家組織の釜萢かまやち敏・日本医師会常任理事は率直に語る
https://www.tokyo-np.co.jp/article/133401

余談ながら、やはり菅義偉首相が8月25日に語った「明かりははっきり見え始めている」という言葉は、結果から見て「正しかった」のだろう、と評価されざるを得ない。もはや確定したといっていい。
m-dojo.hatenadiary.com





上の記事につけたブックマークを再現しよう。

この『理由が不明』であることと、仮説の林立は実に面白い事態。/ただ、思うのは『減少理由がこれだけ不明なら、増加の理由も誰もわかっちゃいねえんだろうな』と。


いや、本当にそう思うのは、9月下旬からの低下傾向って、かならずワイドショーでも話題になる(ただ「減った」が話題になるのは、ネットより2拍子ほど遅れてたが…)んだが、医療関係で呼ばれたコメンテーターも含めて、この話で理由を聞かれるととつぜんにふわっとした説明…ではなく、或る者は自分で認めていたがほとんど「憶測」なわけよ。素人というか、レギュラーコメンテーターはさらに輪をかけて…(笑)
そりゃまあ、行政の部会に呼ばれてるような専門家が、そういう場で理由を言えないぐらいなんだから、ワイドショーで根拠のある話を言えるわけはない。そりゃそうなんだろう。


しかしその代わりに出てくる言葉がさあ…、たとえば、今までコロナ拡大を特に批判してた人とかね、そういうひとが減少理由になると「マスクや手洗いを着実にやる、日本人らしさ」とかを理由に挙げててね…おもしろいもんで、拡大理由は政治の悪さ、的なニュアンスで言ってた人が、減少理由を政治に結びつけたくはないので、逆に「普通の日本人の日本人らしさ、努力と頑張りで感染減少になった!!」となる…そして、過去の麻生太郎発言と重なる(笑)
mainichi.jp



で、ほんとに「諸説」が多いんで、誰がどんな説を唱えているかを誰かまとめてほしい。

最初の記事が喜ばれた(ブクマ多い)のは、それを部分的にも行ってるからだと思う。

①危機感 各自が感染対策?
②夜の街 若い世代が避けた?
③ワクチン 接種率向上の効果?
クラスター 高齢者守られた?
⑤気候 換気や降雨が影響?


しかし、まだ足りぬ……ワイドショーの発言なども含めて、論者を網羅してくれればなあと思う次第です。
ウイルスのなんとか、みたいな説もあるし。

たとえばひとつだけ、…当時は自分がこういうまとめを作れるんじゃないか、と自信過剰に思ってメモしたものだけ残しておこう。
たとえばこの文字起こしなんてとても無理だし





そして、この話・・・・・・減少の(多分増加のもだ)理由が不明なら、不明だという前提で、たとえば政治宣伝に対峙しよう。

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今回、コロナの感染が収束したことも、その前の拡大も、過剰に政治と結びつけるのは、まず大前提としてそれが事実かわからないはず。
この視点がないと、ファクターXだかYだかZだかによって左右される、コロナの数字によって、われわれの貴重な一票も左右されてしまう。


余談だが「理由は不明だが、なぜか危機が去った。助かった」だと、助かった側もモヤモヤするよな



あー、ネタバレだけど気にしない。古典作品のアレ、あくまでも推測なんだよね。推測だが、無双を誇ったあのタコ野郎の脅威は、それで去る。

モンゴル軍がワールシュタットでヨーロッパ連合に大勝し(そんな戦は実はない、の説もあり)たんだけど、急遽故国で指導者の死去と後継者争いが勃発して退いた、とかの場合も、当事者はかなりぽかーんだったんじゃないかな。

フビライ元寇も、秀吉の唐入りもそれに近い・・・後者は一応和平交渉的なものはあったとはいえ、どれだけ庶民が知ってたのかな…

こういう場合、脅威が去ったかどうかわからんから、ファイティングポーズ自体はずっと続いたりするので…この話、あとでいつか続きをかくかも。

浅羽通明の新刊は『星新一の思想 ー 予見・冷笑・賢慮のひと』。筑摩から


画像が逆さでやんの(笑)

千篇を超える膨大な数のショートショートからエッセイまで全作品を読み抜き、本人ですら自覚し得なかった「思想」を浮かび上がらせた本邦初の本格的作品論!

たしかに評伝や日本SF史などはいろいろ出てるが、「本格的作品論」というのとはちょっと違って、それが本邦初と名乗ってもいいか。

こっちでもっと詳しいのがある。コピペも交えて…



[目次]
プロローグ - 「流行の病気」『声の網』「おーい でてこーい」
1章:これはディストピアではない - 「生活維持省」「白い服の男」「コビト」ほか
浅羽通明☆われは生まれて町に住み


2章:秘密でときめく人生 - 「眼鏡について」「雄大な計画」「おみそれ社会」ほか
補論:こだわりについて - 「趣味」「余暇の芸術」「印刷機の未来」ほか
浅羽通明☆われは生まれて町に住み


3章:アスペルガーにはアバターを -
「地球から来た男」「肩の上の秘書」「火星航路」ほか
補論:萌えについて - 「ボッコちゃん」「月の光」「殉教」ほか
補論:ルールについて - 「マネー・エイジ」「解放の時代」「元禄お犬さわぎ」ほか
浅羽通明☆われは生まれて町に住み


4章:退嬰ユートピアと幸せな終末 -
「妖精配給会社」「最後の地球人」「古風な愛」ほか
補論:戦時下について - 「澄んだ時代」「きまぐれ読書メモ」「ひとつの装置」ほか
補論:ノスタルジアについて - 「郷愁」「きょうという日」「午後の恐竜」ほか


補論:運命について - 「花とひみつ」「不在の日」「終戦秘話」ほか
5章:星作品を「つまらない」という人たち- 「霧の星で」「人民は弱し
官吏は強し」「城のなかの人」ほか
補論:インストールについて -
「うるさい相手」「服を着たゾウ」「オオカミそのほか」ほか


補論:状況芸術について - 「セキストラ」「できそこない博物館」ほか
補論:ジュブナイルについて - 「宇宙の声」「ブランコのむこうで」ほか
補論:ナッジ理論について - 「テレビ・新聞・ノック」「鏡」「読書遍歴」ほか


6章:SFから民話そして神話へ - 「マイ国家」「門のある家」「風の神話」ほか
補論:思想について - 「クリスマス・イブの出来事」「鍵」ほか
補論:秘密結社について - 「企業内の聖人」「ミドンさん」「黄色い葉」ほか
補論:消費資本主義について - 「思索販売業」「ごきげん保険」「滞貨一掃」ほか


7章:商人としての小説家 -
「SF短篇の書き方」「とんでもないやつ」「第一回奇想天外SF新人賞選考座談会」ほか
補論:維新革命について - 「明治の人物誌」「はんぱもの維新」「反政府省」ほか
補論:新自由主義について - 「天使考」「学問の自由」「年賀の客」ほか


浅羽氏と星新一のかかわりは、定期的に行っている読書会「星ゼミ」のほか、連続講演会を開いたり、遡っては今回の版元筑摩書房の公式サイトでも作品論コラムを書いていた。

それらがまとまったことはなかったので、そういう点では長年の期待が結実した。

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で、今回の発刊にも合わせて、2回開催の「星ゼミ」が3回になっているんだそうだ
(会場が非常に小さいスペースなので複数回開いている)

湯島夜学バーbratカクテルグラス/新宿御苑前あひる社で




全くの余談だが「星新一は、梶原一騎真樹日佐夫兄弟に絡んだことがある」らしい(逆ではない!)


「コンビニおにぎりの海苔をまく方式」その特許を巡る攻防と進化~山形浩生の問いから。



この3ツイートで思うことは色々あるのよ。


・たしかに、あのコンビニおにぎりをしゅっとフィルム引き抜いてアレする色々はすげえ! 自分は今思い浮かべてもよく構造がわからない(笑)。

・その方式が、そんなにいろいろな工夫があり、それが統一にむかっていったの?そんな興亡があったとはしらなんだ。

・博学かつ、調べ物は得意な山形浩生氏ですら、その進化の記録がどこにあるのかわからないという…英文の記録とかないのか(ねえよ、日本のおにぎりなのに)

・そしてでてきた、一介のおそうざいやさんが、初期の「おにぎりにパリッと海苔を巻く手法」は特許を押さえていた、という話。

・いま、一介の個人や中小企業が、大企業を向こうに回して特許句で首根っこを押さえた、という話がめったにない(ひょっとしたら、業界ではそれなりにまだあるのかな?)ちょっと痛快というかロマン。

・それで、ちょっとパテントを吹っかけてたというのも事実ならむしろロマン。かんべむさしは、そういう必需品(飲料パックだったな)で、絶対に必要な特許を取ったので一生安泰だと、特許管理会社を作ってその役員に収まり、その収入でほんとーになんにもしないで暮らすという「何にも専務」という短編小説を描いていて、こども心に強烈に憧れ、そうなりたいと思ったものでした(笑)。残念ながらなれなかった…


・そしてとどめは、「その、まちのおそうざいやさんの特許を回避するための新しい工夫を大企業が必死こいてやっていった?」という推測。きましたよ、「従来特許を回避するための必死の発明」ってやつ。いや、実際上、そういうものが必要なことはわかるけどね。そういうことがあっても、特許制度というのはトータルで効率的で、人間に進歩をもたらすのは分かるけどね。それでも、それを聞くと「人類の知性の浪費」「すでに正解はあるのに、必死になって別の工夫をしてるって…」と思っちゃうわな。

日本のビール業界が、最高級の知性と膨大な研究費を使って「酒税法で高い税金を取られない、ビールに似せた発泡酒を作りました!」といっても、それがたとえば海外に持ってても「( ゚Д゚)ハァ?」になるよなもので・・・・・




と、こんな感想を、たった3ツイートに追記するのだから、これはこれである種の浪費ではあるな(笑)




自分は、自分の流れしか見てなかったけど、引用リツイートもかなりついてたほか、別の流れも出てきた。

M16も、特許切れを待ってコピー銃があふれるようになった、との情報も。


最初の発明者が要求したのは1個につき0.5円だったという。

真鍋淑郎氏のノーベル賞受賞に際し、ブクマで一句詠む(※国籍めぐるお決まりのネタで)。

 岸田文雄首相は5日、真鍋淑郎・米プリンストン大上席気象研究員のノーベル物理学賞の受賞決定に関し「日本国民として誇りに思う」とする談話を発表した。「受賞を心からお喜び申し上げるとともに、真鍋氏の業績に心から敬意を表する」と祝意を示した。

 受賞決定について「独創的な発想による真理の発見が人類社会の持続…

mainichi.jp

岸田首相「日本国民として誇り」 真鍋氏にノーベル物理学賞 | 毎日新聞

アメリカ国民のノーベル賞受賞なのに、なぜ日本国民として誇りを抱くのだろう?

2021/10/05 22:24
b.hatena.ne.jp

岸田首相「日本国民として誇り」 真鍋氏にノーベル物理学賞 | 毎日新聞

白鵬を モンゴル人は 誇れない?」(五七五)

2021/10/06 02:20
b.hatena.ne.jp


御所河原組長的に、周囲に拍手を促したいできばえの名句となった。

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御所河原組長の名句