全話無料公開、最終日ですね。
自分は(単行本も多少はあるのだけど)期限前になんとか読み終えました。
なんか最近、ここのブログは簡単な引用とか番組紹介ぐらいしかしてないよな?と思った方もいるでしょうが、さすがにこれを一気読みするのと、複数の記事の執筆は一緒にはできんかった(笑)
いろいろと印象に残ったことはあるし、例の古語の使用例については、非常に多くの人に読んでもらってありがたや。
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だが、とにかくこの作品を熱烈に読み込む人も多いでしょう。ヘビーな分析や評論はそういうひとたちに任せます。
で、自分の興味関心に引き寄せるけど…、以前、鬼滅の刃で第二期アニメが始まる時も書いたんだっけ。
鬼滅の刃の売りのひとつが「大正時代が舞台」ということでした。
ゴールデンカムイはそれよりさらに史実寄りで、函館戦争、ロシア皇帝暗殺事件、日露戦争、切り裂きジャック事件…などの史実を織り込んでいるし、石川啄木や新撰組生き残りなどの実在人物も絡んでいる。
こんな年表も288話に登場した。
※年表の中の文字、ストーリーの機微にも触れているので加工しています
そして、なかなか重要なのだけれども、ゴールデンカムイはみごとに話が完結し、誰がどこでどう生き、どの時点で亡くなったかなどの見取り図が一応わかっている。
こうしたほうが、いろんな他のフィクション作品と、あるいはこの時代の史実も含め……同じ歴史を同じ世界で共有する前提での「クロスオーバー」ができそうだと。
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他の時代や世界でも同じことなんだが、自分がこの時期になるとそう思うのは明確にシャーロック・ホームズのパスティッシュの影響。
ただホームズは基本的には19世紀世紀末の人で、日露戦争を挟んだベル・エポックな世紀には、アルセーヌ・ルパンが活躍する(ちょっとだけ世代が違うのだ、この名探偵と大怪盗は。)
いまだったら、この年表に数多く「ゴールデンカムイ」由来の出来事を盛り込むのだけどね…
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こちらのレジェンド山田風太郎描く「警視庁草紙」…とはこれまた一世代離れているけれども。
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「漱石事件簿」「『坊ちゃん』の時代」の、そんな世界でもある(石川啄木という触媒もあろう)
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またさ、SNSでは「るろうに剣心北海道編」の一節が話題だけども、
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こういう時は新選組の扱いとか、どっちの世界観を採用するかで多少のコンフリクト、摩擦が起きるのだけど、それをどううまく理屈立てして収めるかもまた楽しい。
まー、そんなわけで、それを具体的に構築するようなアイデアとかは一切無いんだけど(笑)、「ゴールデンカムイ」が一区切りついたところで、時代を近似しているあの作品やこの作品、あるいはあの史実、この実在人物……と、どう金カムの(生き残りの)彼らが重なり合っていくか、そんな想像・妄想も楽しみたい、そう作品を読了して思いました。