今は無き「コミックトム」の時代から続いた超長期連載が、本当に間もなく完結という時に海外の超大作映画「ナポレオン」が公開されるというのは、偶然でもあり必然でもあるでしょう。
ありがとう、ナポレオンが大好きだった、故某名誉会長。
それは
とも
かく。
大河ドラマが終わるときは、最終回前に重要な脇役たちが退場していくもの。そうしないと風呂敷畳めないし。
この「ナポレオン覇道進撃」においては、たとえばそれがネイだったのです。
この時、ナポレオンにつかずに王政復古体制のほうで影響力を持つ仲間たちも多かった。
彼らは、ナポレオン派が徹底粛清されれば自分の地位も危うい、なんて打算もあってネイをうやむやに助命しようとする。
しかし、ネイはこれを拒否して貴族院での裁判を要求したんだとか。ただ、そこでは自分の言い分を徹底的に主張した(潔く死を選ぶ、とかではない)のが、近代司法に近い体制がそれなりにできていたフランスらしさか。石田三成も、そういう場があったらそういう闘争を選んだかもしれないな。
※軍法会議のほうが厳しいように見えるが、そこには仲間の軍人が影響力を行使できるから、本来は助命しやすかったのです。
この時「不敗のダヴー」と言われた将軍が、自分もナポレオンにつき身の危険が相当にあるのに弁護を買って出た一挿話もある。
そして銃殺刑が決定。自分は軍の指揮者だから、自分への銃殺刑も自分が号令をかける、と願ってかなえられたというエピソード、自分はフランス革命の王党派の話できいたことがあるが……
そんな悲劇的、そして劇的な最後によって、ネイは「ナポレオンの部下随一の”人気者”」「伝説の英雄」としての地位を確立する。
それは、ネイが自分の実際の命を捨てて求めたものだったのかもしれない…と示唆して、彼のエピソードは終わる。
この過去記事からも直結している、と言えるかもしれない。
m-dojo.hatenadiary.com
「ナポレオン 獅子の時代」を受け継いだ「ナポレオン覇道進撃」完結へ。
映画を見てから読むか、読んでから見るか。
www.youtube.com
過去記事リンク
ナポレオン覇道進撃は、ロシア遠征あたりから当然、史実と連動して毎回のように息もつかせぬ展開となった。
その連載が動くたびに記事にしていたので、結構たまっている。以下、全部ではないが一覧。
タレーラン、フーシェ、敵の連合国の皇帝や将軍、近衛兵など魅力的な曲者脇役ぞろい。
m-dojo.hatenadiary.com
m-dojo.hatenadiary.com
m-dojo.hatenadiary.com
m-dojo.hatenadiary.com
m-dojo.hatenadiary.com
m-dojo.hatenadiary.com
m-dojo.hatenadiary.com
m-dojo.hatenadiary.com
m-dojo.hatenadiary.com
おまけ「ナポレオン獅子の時代」の砲台エピソードが注目集める。
『ナポレオン』という漫画の作風を一番感じさせる瞬間はここだと思ってる。
— 殭屍の史林堂 (@Jiangshi2020) December 3, 2023
結局、男は名誉が好き。 pic.twitter.com/zAdhDyY0Jb
フランス革命は国民意識を養い、結果として欧州他国の「王の軍隊(傭兵)」より強かった…という議論も一般的で、確かにそうなのだろうけど、そこでは補填できなかったカリスマやマチズモが、ナポレオンという依り代に収斂された…という見立てを、この場面に持っています。https://t.co/fAZsD1pm4Z
— Gryphon(INVISIBLE暫定的再起動 m-dojo) (@gryphonjapan) December 3, 2023
史料画像もその流れでUPされた。
しかもこれ実際にあったエピソードだそうですね… pic.twitter.com/oGOUDnbkhY
— モンティコブラ (@pdlr8JPVZQzjgoa) December 3, 2023
自分はこっちでも引用してたのよ。
映画「ナポレオン」を観る。
— 紙屋高雪 (@kamiyakousetsu) December 2, 2023
いろいろあるけど、戦争シーン。
歩兵が横に列になって進んだり、騎兵で突進したり…どう考えても銃や大砲の的になる。死ぬ。自分には絶対できない。という思いしかない。
一体どんなテンションや気持ちがあればそこに命を投げ出せるの?https://t.co/CGGs1L74fL
間もなくシリーズが結末を迎える「ナポレオン 獅子の時代」で印象に残ったシーン(でも、これじゃ革命意識より従来的なマチズモやナポレオンのカリスマのほうが優先されるってことだな…)https://t.co/1ofLievHpm pic.twitter.com/ei14oesYnJ
— Gryphon(INVISIBLE暫定的再起動 m-dojo) (@gryphonjapan) 2023年12月2日
この話、うちのブログではさらにさかのぼって、かなり前に何度か紹介してた。セウォル号事件の時に「誰かに、命を投げ出して任務を果たさせる方法は?」「科学技術を劇的に発展させる方法は?」という議論とかでね。
m-dojo.hatenadiary.com
m-dojo.hatenadiary.com
やっぱり電子書籍系の画像は、直接紙を撮影するよりきれい(当たり前だ)