この音楽を聴きながらとしましょう
1812 Overture, Op.49 / Pyotr Ilyich Tchaikovsky 大序曲「1812年」 龍谷大学吹奏楽部
ナポレオンにそれほど詳しくない人でも、彼が「ロシアに遠征し、そこで焦土戦術と『冬将軍』にやられてむなしく撤退、そこから没落が始まった」ことは知っているのではないかと思う。
ただ、ロシアに敗れたと言っても彼の地で撃たれて死んだわけでも、捕虜になったわけでもない。なんとか命からがら、ナポレオンはフランスに帰国する。対仏大同盟によって完全に敗れ、エルバ島に「1回目の」遠島をされるのは、ここからしばらくたってからだ。
「それからの」が余り知られていない人は多いが、「ロシア遠征失敗、それからのナポレオン」というのも、なかなかに通好みの「それから」ではないか。
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ともかく、ナポレオンの武、その鉾が一度欠けた以上、次に登場するのは「外交」だ。
そして、ナポレオンはその部下として、芸術的な外交の天才を飼っていた……もちろん、タレーランである。ただ、彼の場合は外交の天才であると同時に、まったく部下として、というか人間として信用ならない存在なのである(笑)
それはこの作品の中でも、彼とジョゼフ・フーシェを並べてナポレオンが評する場面として描かれている。
「二匹も怪物を飼っている苦労を、誰がわかるか」・・・・。
タレーランは当時の外交官に必要な資質として(いまも若干そうかも)、放蕩かつ贅沢で、優雅であった。その放蕩贅沢には美食も含まれ、この名言は某ミステリのタイトルの由来にもなっていたはずだ。
良いコーヒーとは、悪魔のように黒く、地獄のように熱く、天使のように純粋で、そして恋のように甘い
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