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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

「ベルセルク」再開に思う二、三の事柄~「物語は、誰のもの?」

少しずつ書いてく

まず大前提の情報。「偶然にも、今後の内容を結末まで聞いていた、同じトップ漫画家の親友がいた」なんて偶然のドラマ過ぎる

三浦建太郎さんは生前、親友である漫画家・森恒二さんに、『ベルセルク』のストーリーやエピソードを話していました。また、スタジオスタッフにも担当編集にも話していました。それは言い残していったというわけではなく、こんなこと描いたらみんなびっくりするかな、こんなキャラクターはどうかな、この展開は面白いかな、と漫画家として当たり前の日常でした。
その日常は四半世紀以上に及んでいました。長い時間を三浦さんと過ごした我々の頭と心には、三浦さんの想いが積もっています。三浦さんが描いた構想メモとキャラクターデザインも見つかりました。
それらをファンの方々の誰にも伝えることなく物語を終わらせることに、強い抵抗感があります。
いま我々が持ち寄ったラストエピソード・最後の一コマまでを読んでほしいのです。


再開にあたり我々制作陣は基本姿勢を決めました。
「三浦さんがそう言っていた」
これが、制作陣が肝に銘じたことです。
ネームが残っているわけではありませんので、三浦さんが作ろうとしていた原稿を、我々が完璧に形作ることは不可能ですが、三浦さんが話していたことから決して逸脱しないように漫画を構成していきます。三浦さんとの会話や原稿制作を通して自分たちの中に根付いた「三浦建太郎」を真摯に紡ぎたいと考えています。

…三浦が「蝕をやらないといけない」そう言ったのです。自分は(そりゃあ大事だ)と思いましたがまさか1週間も軟禁されるとは…。正にその時『ベルセルク』のストーリーは最終回までほぼ完成したのです。
恐ろしい事にそれから殆ど変更なくあの時に完成したあらすじ通りに物語は進んでいました。それから幾度も大きなエピソードの度に三浦と話しました。自分達は学生の頃からお互い同じように相談しながら漫画を描いてきたのです。

勘の良い方々は予想していたと思いますが自分は『ベルセルク』の最終回までの物語を知っています。しかし知っているから描けると言うわけではありません。『ベルセルク』と言う偉大な作品は天才三浦建太郎だから描けるのです。
しかし自分には大きな責任が生じてしまいました。
生前三浦は「最終回までのストーリーは森ちゃん以外誰にも話していない」
そう言っていたのです。そしてそれは事実でした。あまりに重すぎる責任です…

(略)
皆さんにお断りと約束があります。なるべく詳細を思い出し物語を伝えます。
そして三浦が自分に語ったエピソードのみやります。肉付けはしません。はっきり覚えてないエピソードもやりません。三浦が自分に語った台詞、ストーリーのみやります。当然完全な形にはならないでしょう。しかし三浦が描きたかった物語をほぼ伝えられるとは思います…

www.hakusensha.co.jp


三浦建太郎森恒二の関係についてはこちらを参照
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ただの親友じゃない「脳を共有している」とまで三浦氏は呼んでいたのだ。

三浦建太郎は生前「俺と森恒二は脳を共有している」と語っていた(追悼漫画より)

※この号の電子書籍が、もう販売をやめていることに苦言。
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なんか「ミリオンジョー」の世界に少し似ているね

知る人ぞ知る、の漫画であったが、2019年にドラマになったから知名度が上がった。

ベルセルク ミリオンジョー」で検索すると、同じような連想した人がそれなりにいる。

comic-days.com

北山宏光主演!異色のサスペンスが連続ドラマ化!初版発行部数500万部の大人気漫画家が謎の急死…二流の編集者が一流漫画家の死を隠し、“成りすまし”連載へ!

番組内容
『週刊少年グローリー』で10年以上連載を続けている国民的大ヒット漫画『ミリオンジョー』。それを生み出す漫画家の真加田(三浦誠己)は締め切り間際のある日、呉井(北山宏光)に「心臓が痛い」と電話をするが、締め切りを伸ばすために使う常套手段に呉井はそっけなく電話を切る。

原稿締め切りの時間が迫り、真加田の元に急いで向かった呉井が見つけたのは…真加田の死体だった…。果たして、大ヒット連載中の『ミリオンジョー』は、未完のまま終わってしまうのか!?
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もちろん、「作家の死を隠して、秘密裏に続編を描く」と「公式に、死後の続編を描く」という決定的な部分が違うわけだが「細かい創作ノートがあり、内容は分かっているのでそこから漫画にできる」「だがそれで、本当にこの作品の続編だ、と言えるのか?」という、そんな部分で共通点があれば、比較するのに十分さ。

いまはドラマもAmazonプライムで配信中。


そもそも作者は「俺の死と同時に物語の世界が終わる/死後も物語世界は誰かの手によって続く」どちらが嬉しいの?

もちろんそれは作者・遺族の性格にもよるし、書いている作品を満足感ととともに一度は完結させたか、まだ終わらず、未完で幕を閉じるのか、によっても違うだろう。

他の作者に続編を描かれたくないから、最後にあれだけ親しまれたポアロを殺したアガサ・クリスティのような人だっている。


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一方で「誰かに完結させて」と生前に願いを託す人もいたし、作品権利を大企業に売却し、その大企業によって勝手に紡がれゆく続編を、大金を手にしつつ複雑な目で見守るものもいる。


ゼロの使い魔』二次創作解禁へ 小説投稿サイト「カクヨム」で誰でも自由に | ORICON STYLE
www.oricon.co.jp

KADOKAWAは11日、はてなと共同で開発した新しい小説投稿サイト「カクヨム」内で、2013年4月に亡くなった、ヤマグチノボル氏の人気ライトノベルゼロの使い魔』の二次創作を解禁することを発表した。

 「カクヨム」は、誰でも自由なスタイルで物語を書ける、読める、お気に入りの物語をほかの人に伝えられる、新たな「場所」の創出を目指して開発された小説投稿サイト。(略)
 そして、中でも許諾を受けた人気小説の二次創作小説が投稿可能という点が最大のポイントで、現在の許諾タイトルは計11作品… 『ゼロの使い魔』は、ヤマグチノボル氏により、2004年に第1巻が上梓された、ライトノベルブームを支えた金字塔的作品。13年にヤマグチノボル氏が亡くなった後は絶筆状態となっていたが、闘病中「プロットを託すので誰かに完結させてほしい」と…

町山智浩)今回は、初めて『スターウォーズ』シリーズがジョージ・ルーカスの個人的な心の闇と全く無関係に作られる最初の作品なんですよ。

ラサール石井ジョージ・ルーカス、一応台本を書いたんだけど、却下されちゃったんですよ。

町山智浩)そう(笑)。

赤江珠緒)えっ?ジョージ・ルーカスのが?

ラサール石井)のが。で、これからはディズニーだから。もっと子供も楽しめるようなものになっていくんじゃないか?と。

町山智浩)言われてるんですよ。で、今回はジョージ・ルーカスは完全に、知らない他の人が作った知らない作品として楽しんだそうですよ。

山里亮太)あ、もうそんな軽い感じなんだ。
〜(略)
ラサール石井)そうなんだな。要するに『スターウォーズ』はもう一人歩きを始めて。手を離れて。これからまた、どんどんと発展して行くわけですね。これね、ディズニーのことだからこの『スターウォーズ』ね、死ぬほどやりますよ。これから。
miyearnzzlabo.com

ガンダム宇宙世紀があまりに拡大し、緻密になり過ぎた時、富野監督は…
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しかし、究極的には遺族や作者本人が嫌がったって「異伝」…つまり「二次創作」は著作権の範囲でしか止められない。物語は究極「ウソ」であり、「どのウソがホンモノ?」なんてそもそも論理矛盾だからだ

というのが自分の最終的な意見です。お気持ち的な話とは別に。

・では法律的な、この俗の世界のお話ではなく、聖なる「物語」の世界において、物語の正統性は「作者である」ことによって保障されるのか?


・「物語(設定)」とはしょせん、おはなし、ウソであるので、どの「ウソ」が「正しい」のかなんて、もともと言葉として矛盾しているのである。


・では、どうやって物語(設定)が「正しい」とするかというと、結局"実力"によるしかないんだと思う。

これに関係する形で複数の記事を書いているので、いまさら論じるよりはこれをあらためて読んで欲しい。
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逆に言えば、いかに遺族や版元が「私たちは、これが公式な続編だとみなします!著作権上も認定しています!」と言っても、森恒二のような個人的にも大好きな作家が、親友のために全力を尽くそうと、出来が散々なものになったら「俺たちはこれを、あのベルセルクの続編とは認めない!」と読者がいうかもしれない。それは仕方ない。





ジョシュ・バーネットの反響を記録

みた。


速攻で「青い目のケンシロウ」「ウォーマスター」こと格闘家ジョシュ・バーネットに知らせた。(英語めちゃくちゃなのは置いとけ)

反応あった。公式のリツイートも行ってた。

一連の展開は、こういうご縁があるのでからだ。
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gonkaku.jp
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ジョシュ・バーネットが2022年、ベルセルク連載再開に反応したとの画像資料

つまり、これすべて通常営業。




ヤングアニマルは電子版をすぐ買えなくなるのか?の実験

18号