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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています 

佐藤大輔氏、52歳の若さで逝去。ご遺族に「追悼ファンレター」を/個人的思い出/「作品世界の継承」についてあらためて考える。

佐藤大輔追悼「大サトー」まとめ - Togetterまとめ https://togetter.com/li/1094554

やや拡散希望。密葬に参加した編集者から「ご遺族が生前の姿を知りたがっている。追悼ファンレターを送ってほしい」(氏へのリプでもいいでしょう)

この前「ラピュタもの」の話で、このブログでも紹介した編集者・中津さんのツイートから。


【これ重要↓】





「昼間のパパはちょっとちがう」の歌の時代から、はたらくものの普遍的な話ではあるけど、
作家はとくにそうだよねえ。 俳優やお笑い芸人ですら「どんなにほかで活躍して、カリスマになっても、NHKにちょっと出ただけのほうが親戚からの反響があるんだよ!」てのは有名な話。
佐藤大輔氏が、ある分野で、どれだけ愛され尊敬されていたかは、なかなか「可視化」されにくいだろう。

ふつうに出版社に、追悼ファンレターの形で送ってもいいのだけど、たぶん@nakatsu_s 氏へのリプライの形でも、しかるべき形で伝えてくれるでしょう。

※その後、中津氏のツイートも含めてこちらでまとまった。

作家・佐藤大輔さんへの追悼の言葉 - Togetterまとめ https://togetter.com/li/1094817

自分の佐藤大輔体験は「これから」の予定だったのに・・・・・・・・・・・・・

佐藤大輔、といえば、自分は「PRIDEのあおり映像を作ってる凄腕映像ディレクターと、同姓同名の作家がいるらしい」という話で初めて知ったのだなあ(笑)。だからこのブログ内をその名で検索しても情報の混同が激しい(笑)
最初に本格的に教えてもらったのは、2005年のコメント欄で、それを記事に拾っている。

「日本分断もの」・・・コメント欄からその2。 - http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20050214/p3


それから、佐藤大輔の名前が出ていたので書かせてもらいますけど、以前、少し触れられていたADでは無い方の小説家の佐藤大輔についてですが、政治や銀英伝ガンダムなどがお好きなグリフォンさんなら結構ツボな作家ではないかと。
半島よろしく分断された日本の戦後を描いたif小説「征途」などがお勧めです。是非、ご一読あれ。
初カキコなのに長々と失礼しましたm(_ _)m


# zen 『征途いいっすよね!押井守曰く、架空戦記という分野における只唯一の作家、佐藤大輔。私もお勧めっすよ

征途〈上〉衰亡の国 (徳間文庫)

征途〈上〉衰亡の国 (徳間文庫)

征途〈下〉ヴィクトリー・ロード (徳間文庫)

征途〈下〉ヴィクトリー・ロード (徳間文庫)


このころから、少しずつ買いためていき、「積ん読」していた。2012年にこんな記事書いたのだが

「もし邪悪な日帝が、中国を支配し続けていたら」…或るシミュレーション - http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20120419/p5

コメント欄でこんなやりとりしている

通りすがり 2012/04/19 11:21
>シミュレーション小説
皇国の守護者」作者の別作品で「レッドサン・ブラッククロス」というのが、まさにそれですね。
内容は、WW2にアメリカが参戦しなかった為、ドイツと日本が勝利し、英加を占領したドイツがアメリカ本土を蹂躙して、日本と雌雄を決するという。
…あれ? 中国は出てこないな。ずっと泥沼の内戦を続けているみたいです。(wikiより)http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AC%E3%83%83%E3%83%89%E3%82%B5%E3%83%B3_%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%AF%E3%83%AD%E3%82%B9

 
gryphongryphon 2012/04/20 03:01
ああ、それは俺の持っている「積ん読」シリーズのひとつだ・・

2013年記事。

相原コージのゾンビ漫画「Z」などから「設定共有の上でのオリジナル性」を考えたりしてみる。【創作系譜論】 - http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20130522/p4

コメント欄

シス 2013/05/23 01:05
あれだけ「皇国の守護者」を引用しておいて原作者同じの「学園黙示録」に言及しないグリフォン氏の不誠実さに絶望した!
ま、あれはロメロ正当後継作品なのでゾンビ物としての特色は強いて言うなら国家レベルの対応と銃器による対ロメロ系ゾンビ戦術を書込んだぐらいなので語ることがないんですがw
 
gryphon 2013/05/23 02:00
いやあ。それ知らないやあ。
漫画化されたの?今から検索しよう。ふむ
http://www.geneonuniversal.jp/rondorobe/anime/hotd/


なんなんだ、うちのコメント欄投稿者の傾向は(笑)しかしそのおかげで、佐藤大輔の影が少しづつ巨大になり…そして、ついに「皇国の守護者」漫画版(絶版なので当然古本だが)を手に取ったのだった。

皇国の守護者 1 (ヤングジャンプコミックス)

皇国の守護者 1 (ヤングジャンプコミックス)

この正確な日時ときっかけが思い出せないんだよなーーー。何かあったような気がするし、ばしっときっかけがあったような気がする。
あ、ここのコメント欄に時々出てくる「某出版関係者」がおれにオフラインで、直接すすめてくれたのが理由だったかもしれない。


とにかく、それは超絶におもしろく、軍事関係の書籍が好きな兄などにも速攻で勧めた記憶がある。
ただ、あまりに面白すぎて、打ち切りではあるのだけど、たしかにまとまった感じで完結していて(完結をめぐる各種の話も、ご承知の通り)、かえって原作小説を読もうという感じにはならなかった。
しかし、ちゃんと買ってはいる。そんなわけで、俺にとってはものすごい量の積読がある作家という、特異な位置をしめていた人であった。

皇国の守護者」漫画版が、どうも不幸な理由で絶版になっているのは日本文化の不幸である。
作者の逝去を、へんな話だが因縁の終止符として、ご遺族的なかたが、この再刊に踏み切ってもらえないだろうか。
たった一年前、こんな話題があった。

マンガ図書館Zで傑作「皇国の守護者」漫画版がほんの一瞬だけ公開〜その反響や感想 - Togetterまとめ https://togetter.com/li/924864

亡くなった作者の「作品世界」をどう継承していくか(すべきか否か)

これは、過去の記事をそのまま再掲載したい。
ここの「スター・ウォーズ」や「ヤマグチノボル」を、そのまま「皇国の守護者」や「佐藤大輔」に変換しても話は通じると思う。

スターウォーズ」ディズニー売却と、故ヤマグチノボル氏の話から「創作世界継承」を考える…本日SW新作公開、第1作TV放送 - http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20151218/p1

https://kinro.jointv.jp/lineup/151218
スター・ウォーズ/フォースの覚醒」公開当日!
「2週連続スター・ウォーズ祭り」、開幕!!

スター・ウォーズ、伝説の「すべてのはじまり」
究極のシリーズ第一作を最新作公開当日に独占放送!!

世界中が待ちに待った「スター・ウォーズ」シリーズの最新作「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」がいよいよ12月18日に全世界同時公開!! その公開当日、「フォースの覚醒」の原点である劇場1作目を独占放送。物語の主人公は、小さな惑星で育った青年・ルーク。2体のロボットに導かれて元ジェダイ騎士の老人・ベン(オビ=ワン)と…(略)

ほんのかすかに、SW第一作の、やや擬似イベントめいた「熱狂」を覚えている。コカコーラの蓋のうらに、キャラクターの写真が載ってたんだよね。
小林信彦「唐獅子株式会社」の一作「唐獅子星間戦争」に、その名残なんかも残っている。


そして今回、公開に際してこれが話題になっている。

町山智浩 スターウォーズ6部作に隠されたジョージ・ルーカスの人生を語る http://miyearnzzlabo.com/archives/32101

まったく複雑な人生の投影だけれども(そういえばコナン・ドイルシャーロック・ホームズにも、こういう実人生の投影があるという説を小林司氏はしていたっけ)、しかし、非常に肝心なことは、そんな人生を丸ごと投影した作品を、結局ルーカスはすべて諸権利まとめてディズニーに売却したということだ。
町山記事から

町山智浩)今回は、初めて『スターウォーズ』シリーズがジョージ・ルーカスの個人的な心の闇と全く無関係に作られる最初の作品なんですよ。

ラサール石井ジョージ・ルーカス、一応台本を書いたんだけど、却下されちゃったんですよ。

町山智浩)そう(笑)。

赤江珠緒)えっ?ジョージ・ルーカスのが?

ラサール石井)のが。で、これからはディズニーだから。もっと子供も楽しめるようなものになっていくんじゃないか?と。

町山智浩)言われてるんですよ。で、今回はジョージ・ルーカスは完全に、知らない他の人が作った知らない作品として楽しんだそうですよ。

山里亮太)あ、もうそんな軽い感じなんだ。
〜(略)
ラサール石井)そうなんだな。要するに『スターウォーズ』はもう一人歩きを始めて。手を離れて。これからまた、どんどんと発展して行くわけですね。これね、ディズニーのことだからこの『スターウォーズ』ね、死ぬほどやりますよ。これから。

赤江珠緒)ああー!そうですね。これから、いろんな形でね。へー!

上の町山氏解説には、あれ?と思うところがあって、自分が最近どっかで読んだルーカスのインタビューでは、自作脚本却下にすっごく不満たらたらで、その怒りをぶちまけてたはずなんだが・・・ただ、今は探し出せないっす。

しかし、それよりやっぱり「ああ、ディズニーに売却された以上は、ルーカスに関係なく作られていくんだな」「今後も長く作られていくんだろうな」というところに、大きな感慨を持ったのです。
それは「創作世界の継承」という点です。
ルーカスがディズニーにスターウォーズを売った、という話を聞いた直後から、それを考えていました。

■ルーカス・フィルム、ディズニーに売却・・・で思うこと http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20121104/p3


(前略)
そんなスターウォーズが・・・思うに、キャラクターとして生きるためには、やはり寂しいし、そもそも「ディズニー」を会社として自分はあまり評価してないけど、そこに売るというのは最良の選択だったんだと思う。
権利として生きる、博物館にフィルムとして保管される、あるいは30年か50年ごとに、古い映画マニアが研究書を発表する・・・そういうことでなく、キャラクターとして常に愛され、生き残るというのは本当に難しく、ひとにぎりのエリートのみに許されたことだ。


ジョージ・ルーカスという個性は経済的にも文化的にもすばらしい成功を収めたが・・・自身も年をとり、「スターウォーズサーガ」をどうつむいでいくかを考えていく時期だったのだと思う。
かつての文学作品、シャーロック・ホームズや三銃士のように、ひろく皆が楽しめるパブリック・ドメイン化することもひとつの生き残り策だけど、ディズニー的なガチガチの権利保持によって常におもちゃやゲーム、遊園地のアトラクションになっていけば、おそらく米国での権利独占期間が終わるまで、それは生きながらえていくでしょう。

(中略。とあるウルトラマンの研究書では)
円谷プロの三代目社長、円谷皐の采配の失敗が描かれている。彼はウルトラマンの権利をがっちりにぎりキャラクタービジネスを回す才能はあったが、新しい作品を生み出す力が無かった・・・それはいい。
だが、それ以上にウルトラマンを私物化し(円谷プロ筆頭株主なのだから、その範囲でどうしようと仕方ないが)、私的な裏金ほしさにタイと不透明な取引をしたのではないか?という疑惑を本書は提起している。タイとの裁判、別に根拠があるわけじゃないが、三代目を知る人は「あいつならやりかねないよ!」と口をそろえたとか・・・

ルーカスフィルムと円谷では規模がまるで違うが(キャラクターでは負けないと思うが!)、そんな興亡を見るとき、ルーカスフィルムスターウォーズインディ・ジョーンズを末永く伝えようとするとき、下手に独立独歩でいくことはむしろ障害なのではなかろうか・・・
そんな、仮説を出しておきたい。

このとき、
「ルーカスがその後長生きするなら、存命中に、自分のコントロールスターウォーズに効かなくなるのを後悔することも1、2回あるんだろうな」と思ったのだが、その時期が来るの早かったな(笑)!!



しかし、やはり基本的には、上の話はそうなると思うんだわ。
で、わたくしなんかが個人的に子供の頃好きだったエンターテインメント、フィクションは、当然クリエイターが人生の先輩なのだから、肉体的、年齢的な黄昏を迎えている。
手塚治虫などは、お子さんがなかなかの(創作に関する)才人ぞろいで、賛否はあろうがそれなりに権利使用に判断をくだせる立場にあるし、相応の報酬を貰っている。
しかし、多くのクリエイターの中には、著作権を継承すべきお子さんがいない人もあろうし、子供が「自分は父親母親の創作物に興味はないし、翻案やキャラクター使用に関して、その是非とかクオリティとかわかんねーよ」という人がいよう。


そういう人は、ディズニー的なエンターテインメント…ま、一番身近にいるのは出版社かねえ。映画会社とかテレビ局かもしれない。
あるいは、そういう著作権を預かって転売や貸し出しで儲けるような会社も今後生まれる(今もあるんだろうか?)かもしれない。パチンコに関しては、そういうクリエーターからいったん権利を買って、それを再度売り歩く「商社」もあるんだって!!



これを、具体的に想像してください。ちょっと名前を挙げた人やそのファンは不快かもしれませんが、これ具体的に考えるのとそうでないのでは段違いなんで…

シミュレーション

【おしらせ】
作家・田中芳樹と『らいとすたっふ』社は20XX年X月、カドカワホールディングスに「銀河英雄伝説」「アルスラーン戦記」「創竜伝」に関する一切の権利を売却することで、同社と合意したことをお知らせいたします。
カドカワは今後、銀河英雄伝説の続編「銀河英雄伝説後伝」の制作に乗り出すことも、合わせてお知らせします…

【おしらせ】
小学館は20XX年、藤田和日郎氏から「うしおととら」「からくりサーカス」に関するすべての権利を購入いたしました。
ビッグコミックシルバー」に、期待の新人ぽこ山ぺけ太郎先生描く「うしおととら復活編」が始まります!!


…いや、すでに似たような話はやまほどあるか。田中氏は「銀英伝の後編は絶対あり得ない」と、シリーズ完結時のあとがきで書いているが、権利を売却すればそんな意思はねえ、反故になるわけで。司馬遼太郎はきちんと財団まであるが、生前の意志であった「坂の上の雲の映像化はNG」は、仕事上のパートナーでもあり深く愛した妻の手によって見事解禁された。出来は良かったと私は評価するが、それは司馬の意志を、遺志を破った上でのものであることはわきまえている。


著作権が継承される」ということは、作品世界をコントロールできるということで、それは善にも悪にもなるだろう。

■新作のホームズ映画に著作権者が怒る「ホームズとワトソンを、同性愛っぽく描くな!」
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20120321/p3
 「(略)……彼らが将来的作品で同性愛のテーマに触れた場合、映画化は撤回します。わたしは同性愛者に敵意を持っているわけではありませんが、シャーロック・ホームズの本の精神に忠実ではない人には敵意を抱きます」とアンドレアはコメント・・・



町山智浩キング牧師の映画が50年もの間制作できなかったワケ「演説の著作権を遺族が管理している」 http://numbers2007.blog123.fc2.com/blog-entry-6931.html
町山智浩:このキング牧師の映画が、今まで作られなかった理由も、そこにあるんですよ。キング牧師の演説は、全部、キング牧師の遺族が著作権を管理してるんですよ。
赤江珠緒:あの"I have a dream"ですか?
町山智浩:そうなんです。有名な演説は、全て管理していて。遺族の許可がないと、映画で演説が一切使えなくなるんですよ。
赤江珠緒:へぇ。
町山智浩:遺族は何人もいて、その全員の許可を取らないとダメなんです。スティーブン・スピルバーグは…



本多猪四郎監督の遺族「ゴジラの権利」で東宝と紛争(取材:安藤健二http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20111201/p3
「……このCMは本多監督の意に反する改変をしている。ゴジラ関係著作物の本質の一つである“好戦的ではない性格の生き物”としてのゴジラの表現を改変し、“破壊を好む好戦的な生き物”としてのゴジラという相反する表現を含んでいるからだ。本多監督の同一性保持権侵害となるべき行為…」

しかし、あえて「作品世界を(権利的に)自由に開放します。誰でも続編・二次創作、キャラ活用を自由にやってください」とやる方法も?ヤマグチノボル作品

ゼロの使い魔』二次創作解禁へ 小説投稿サイト「カクヨム」で誰でも自由に | ORICON STYLE http://www.oricon.co.jp/news/2063678/full/

KADOKAWAは11日、はてなと共同で開発した新しい小説投稿サイト「カクヨム」内で、2013年4月に亡くなった、ヤマグチノボル氏の人気ライトノベルゼロの使い魔』の二次創作を解禁することを発表した。

 「カクヨム」は、誰でも自由なスタイルで物語を書ける、読める、お気に入りの物語をほかの人に伝えられる、新たな「場所」の創出を目指して開発された小説投稿サイト。(略)
 そして、中でも許諾を受けた人気小説の二次創作小説が投稿可能という点が最大のポイントで、現在の許諾タイトルは計11作品… 『ゼロの使い魔』は、ヤマグチノボル氏により、2004年に第1巻が上梓された、ライトノベルブームを支えた金字塔的作品。13年にヤマグチノボル氏が亡くなった後は絶筆状態となっていたが、闘病中「プロットを託すので誰かに完結させてほしい」と依頼していた

この記事への、私のブックマーク。

gryphon 自分はこの作者も作品も知らないけど、一般的にこういうこともあるかも、と想像はした。作者さんやその遺族がキャラクターや作品世界を末永く残したいと思う時、「オープン化するので続編や外伝を自由に書いて」と…


いや、作品と作者さんを知らないでいうのは大変申し訳ない。
ただ、自分の肉体的限界によって、自分が生み出した創作世界を完結させられない悔しさ、無念さ。これは門外漢にもわかる気はする。
それを他の人に託す、開放して自由な人々に託す。
(まあ、今回は権利をカドカワが握った上での公開だよね?)
「クトルゥフ神話」が、ラブクラフト死後に自由に他の作家が書き継いでいったのは、どんな経緯があるのだろうか?

それは調べてみる。
wikipedia:クトルゥフ神話

一連の小説世界はラヴクラフトとフランク・ベルナップ・ロング、クラーク・アシュトン・スミスオーガスト・ダーレスらの固有名詞・設定のやり取りによって創始され、彼の死後、ダーレスやリン・カーターらがそれらの設定を整理して「クトゥルフ神話」として体系化していった。…(略)ダーレスはアーカム・ハウスという出版社を創設してラヴクラフトの作品を出版する一方、「クトゥルフ神話」体系の普及に努め、他の作家が「クトゥルフ神話」作品を書くように働きかけた。これによってラヴクラフトという作家は広く認知されることとなったが、ダーレスは、ラヴクラフトの文学を後世に伝え広めた最大の貢献者として称賛される一方で、ラヴクラフトのコズミック・ホラーを世俗的な善vs悪の図式に単純化したという理由で死後に批判されることにもなったが、ダーレスの存命中、アーカム・ハウスから刊行された新たな作家によるクトゥルフ神話作品は、必ずしも旧神や四大属性などのダーレスの独自設定に準拠しておらず、ダーレスがその「体系」を強要した形跡は見られない。


だけど…どうなんだろう、架空世界を生み出した作者さんは、その世界を「ほかの人々に継承してもらいたい」と思うのだろうか「この世界ははじめから終わりまで俺のもの。他の連中は触るな!!」と思うのだろうか。

「末永く継承してもらいたいけど、俺が創造した世界そのままにな!指一本触れずにそのままを保て!」みたいなわがままもあるんだろうか。

そのへんは創作力のない凡夫のわかるところではない。
宇野常寛氏は、ひとつの仮説として、「富野監督は、あまりにガンダムの設定や世界が、自分の創造した範囲を超えたひろがりになったので嫌悪感を覚えたのではないか」というようなことを語ったことがある。

(仮説)「ファンがある作品の、架空の歴史や設定を余りにも緻密に詳細化すると、元の作者はそれに”嫉妬”する」 - ) http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20130215/p4

さて、いまの話にもどす。
亡くなってすぐに、そういう話をするのは不謹慎かもだけど、
佐藤大輔が紡いだ・・・・そして大方は完結しなかったらしい(笑)、珠玉のような『作品世界』。

作品自体は、厳密に管理され、作品そのものがオリジナリティを保って出されるのは当然でしょう。

だが、未完の”作品世界”は?  まず、上の記事にもかいたように「それは佐藤大輔が作り上げたもの。なんぴとたりとも手を入れる、踏み入れることは許されない」と解釈もできようし、「これだけ豊潤な世界を、未完のままで終わらせるのこそ文化の破壊。この世界は、続かねばならない」という解釈も十分成り立ち得よう。

それを決めるのは、一義的にはご遺族だが・・・・・・・・・・話の筋としてはどっちが正しいのかねえ。


さらに、ビジネス、経済としていえば、こういう「作品世界」を、例えば自分が夢想したように、カドカワとかにまとめて売却する、とかそういうことは法律上可能なのか?…という点も。

あくまで一説だが、「話、ストーリーがオリジナルであれば、作品世界やキャラクターは他の人が書いても直接的に著作権で差し止めることはできない(「キャラクター」に著作権はない)」とも言われる。



ものによっては…外国に例が多いけど、財団・遺族など著作権継承者が「正式に書き手を指名し『公式続編』や『公式二次創作』を書かせる」例があるよね。有名作品は、有名作家が手掛けることも多い

wikipedia:スカーレット (小説)
マーガレット・ミッチェルの小説『風と共に去りぬ』は、1936年の出版以来、世界中で売れ続け、「これを上回るのは聖書しかない」といわれることもあるほどだった[1]。そして、深い余韻を残す結末を迎えた主人公のスカーレット・オハラとレット・バトラーの“その後”に、多くの読者が気をもんだ。だが、『風と共に去りぬ』を完結した物語と考えていたマーガレット・ミッチェルは、何度勧められても、続編の筆を執ることはなく、1949年、交通事故で急逝してしまった。
マーガレットの死後、『風と共に去りぬ』の著作権は、夫ジョン・マーシュ(John Marsh)、兄スティーブンズ・ミッチェル(Stephens Mitchell)を経て、1983年、スティーブンズの子ども(つまり、マーガレットの甥にあたる)であるジョー・ミッチェル(Joe Mitchell)とユージェン・ミッチェル(Eugene Mitchell)に相続された。
相続人たちは、2011年に『風と共に去りぬ』の著作権が切れた後、誰もが続編を競って書き始める状況が現出するのを危惧した。悪くすると、南北戦争の仇敵である北部出身者や三流の作家が、続編を書いてしまう惧れがある。アン・エドワーズのような実例もあった[2]。このような懸念から、相続人たちは先手を打って続編の出版を企画、執筆者を公募した。10人以上の作家がこれに応募し、1986年、弁護士よりなる選考委員会により、レット・バトラーと同じチャールストン出身のアレクサンドラ・リプリーが選ばれた。


もし公式に「皇国の守護者の続編を、名のある作家に書いてほしい。公募します」と言ったら、だれか名乗りをあげるだろうか?

wikipedia:屍者の帝国

元々は伊藤の第3長編として計画されていたが、冒頭の草稿30枚を遺して伊藤がガンで早逝、生前親交の深かった円城が遺族の承諾を得て書き継いで完成させた。

コメント欄より

id:shanghai 2017/03/27 13:16
担当編集でもあった旦那のプロデュースで続編が書かれている栗本薫の『グイン・サーガ』(これは故人の遺志通り)とか、トム・クランシーが離婚する時にカミさんにジャック・ライアンシリーズの著作権取られそうになって大モメしたなんて話もありましたね。「持って行かれるくらいなら(キャラを)殺してやる」と言うたとか。

風雲のヤガ (グイン・サーガ141巻)

風雲のヤガ (グイン・サーガ141巻)

ヤーンの虜 (グイン・サーガ140巻)

ヤーンの虜 (グイン・サーガ140巻)


gryphon 2017/03/27 13:20
著作権を慰謝料として取る」とか、そういうのもあるんですね。日本だとそもそも、そういうの可能なんだろうか。
なぜか自分はそういう、誰かが想像上で創作した世界が、別のどこかに引き継がれるテーマに以前から興味があり(文学だけでなく宗教などもふくむ)、ずっと追っているので気になります