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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

「大人が未成年を性的に見る」漫画への批判受け「大人は避けてるのに、未成年側が一方的にセクハラ」漫画を出すヤンマガ。恐るべき軍師がいる…

ヤングマガジンセンゴク権兵衛終わっちゃったー。
そしてカイジが、冷凍餃子の値段だの、そういうのを巡る推理合戦…というか、あの財閥は銀行口座も、人間の拉致も人目をはばからないといけないぐらいに権力が小さいんかい?と思わせる小物犯罪集団になったりして、雑誌ランキングが俺の中で大きく低下。「ファブル」は面白いけど。



ただ世間では、もう詳細を言うまでもないけど連載の「月曜日のたわわ」が話題になって…売れてるのかな?内容的には「ウェブトゥーンのtoomicsみたいなやつ」で説明し切れると思うけど
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それでも批判が多い。
その批判をざっくり言うと「大人が未成年を性的/恋愛対象的に見ているのが気持ち悪い」とか、そういう話ですよね
くしくも本日、こういう記事が話題になり、はてなブックマークも多数ついてるけど。
bunshun.jp


その話には、これも参考になると思います。
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で、当の「たわわ」を載せているヤンマガで、新連載が始まった。「女子校のこひー先生」という話。タイトルだけでなんだか悪い予感がするのう(魁!男塾風)

ところが、さすが日本の漫画文化の総本山のひとつ。大日本雄弁会からの伝統は伊達じゃない。
ちゃんと意識高いし、倫理をアップデートさせていた。
こちら第一話

comic-days.com

女子校のこひー先生は意識高いアップデート漫画?大人はたしなめ、一方的にセクハラ”される”だけ

その後のコミックDAYSで今読める作品でも……

女子校のこひー先生は意識高いアップデート漫画?大人はたしなめ、一方的にセクハラ”される”だけ
女子校のこひー先生は意識高いアップデート漫画?大人はたしなめ、一方的にセクハラ”される”だけ

そう、大人(の男性)側は、セクハラをしないように十分に気を付け、かりそめにも未成年の女子生徒を性的に見ようとは思っていない。
そういう存在に対して、未成年の女子側が一方的なセクハラ、性加害を「している」だけなのです。(もちろん、現時点では軽い「からかい」レベルらしいですが、それだから許されるかは論を待たないだろう)


これならば(物語の中では)大人が未成年を性的に見る、感じるということは無いし、いやむしろそういうことはあってはならぬのだ、というロールモデルになるじゃないですか。
(読んでる読者の視線?それはしらん。)
さすが大日本雄弁会講談社。おもしろくってためになる。



こういう素晴らしい脱法漫画…いや意識高いアップデート漫画を描いてるのは新井春巻というひとで、そうだ、男性がやるもの着るものというジェンダーバイアスが根強い「応援団」や「学ラン着用」を女性が積極的に行い、周辺もそれを受け入れるという女性のエンパワメント漫画「こはる はる!」を同誌で書いてたひとだ。
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(ちなみに同作品自分にとっては not for me 、あんまりおもしろくなく、数回読んで辞めてしまったのでその後どうなったかとかよくわかんない)

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にしても、ヤングマガジンには知恵者がいる。なんか、ナニワ金融道じゃないけど、裏社会で切った張ったの銭金争奪戦をやってる闇金融サラ金の社員が、弁護士・行政書士そこのけの、裏で通じる脱法テクニックに習熟するような、そんな凄みを感じさせるのである。
そういや「パリピ孔明」もヤンマガ掲載だった。


一方で真面目に考えると、壁ドンと通じるものがあるのかも。

「壁ドン!」はまだ一般的に紹介できるレベルだけど
男性側が強引(というかかなり暴力的)に女性にアプローチし、女性はその強引さで、望んでいないのに恋愛・性的関係に…という骨子の「女性が描き、女性が読むコンテンツ(編集も女性かも)」が、どうもそれなりのボリュームで存在するらしいということがわかってきた。
というのは電子書籍の割引を紹介するtwitterアカウントで何度も流れて来るので(笑)

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いろいろ、そういうふうなのを許容させる男社会の問題点とかもろもろあるのだろうけど、こういう指摘もあったはず
<自分(主人公)はモラリスティックなスタンスを維持しているのだけど、「相手から強引にアプローチされ」「心ならずも」「責任は相手にあるのだけれども」恋愛や性的な関係に陥ってしまった>

というのが、ひとつの理想というか、好まれるシチュエーションであり、特にモラルの部分を心情的に回避できるという点が大きい、と………


とすると、今回の「こひー先生」はその手法を青年男性向け?の漫画として活用したわけで、なんともダイバーシティで意識高いものじゃのう、となる……のかな?(しらん)