この話が、完全に、以前から造語していた「となりのビッグブラザー」だよなあ、と思った次第です。
※「となりのビッグブラザー」とは?
当道場本舗の造語です。準タグ的にも使っており、この語で当ブログ内を検索すると関連記事が出ます。
(1)技術が進歩しまくり、
(2)そして普及しまくることで、
(3)「フツーの人」にかつては権力機関や専門家など少数の人しかできなかったことができるようになり、
(4)その一方で、そういう少数限定の時には可能であった歯止めやブレーキがなくなってしまう・・・
という、諸々の社会現象のことをそう呼んでいます。
もう少し詳しく、抜粋から。
「都市の人ごみ、雑踏や店の来客の中から、一人を簡単に発見できる社会」とは
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20090611/p5
何があっても、「顔認証」技術は進歩し、普及するだろう…それがどうなるかだ。 - http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20140314/p3
(略)
だって、一種の「超能力」なんだよ。都会の雑踏から、駅の構内から、一人の人物を発見するなんて。
あれだよ「十分に発達した科学は魔法と見分けがつかない」のまさに実践なんだ。(だから自分は興味あるんだけどね)
そしてそれは…「この人ごみの中だ、誰にも俺のことはわかるまい」という…「都市の空気は自由にする」と言われた時代から、1000年だか続いた「社会の前提」をぶち壊すことにつながるのだ。いい面でも悪い面でも。
上の文章の「都会の雑踏から、駅の構内から、一人の人物を発見するなんて」のところに「何万とある、官報の記載から」という一文を追加すれば、今回の「破産者マップ」への感想はおわり。
ちなみに、何の対策も思いつかない(笑) もっと強く法規制する?この種の「情報は公開されてるが、データベース化してはならない」という案件を…自衛隊の内部での「情報のリスト化」が問題になった事案はあった。
m-dojo.hatenadiary.com
いくつか、特に読んでほしい過去記事を紹介し、その後、リンクまとめ記事を紹介します(でも不完全。「となりのビッグブラザー」というワードでのこのブログ内検索のほうがいいかも?)
あと、言っておきたいのは…大屋雄裕「自由か、さもなくば幸福か?」を読め!!ということ。
これも、いつでも引用できる単独長文書評記事が本来は必要なんだがな…
※本から引用自由か、さもなくば幸福か?: 二一世紀の〈あり得べき社会〉を問う (筑摩選書)
- 作者: 大屋雄裕
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2014/03/12
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……監視の多くを実施しているのは国家そのものではない。警察が管理する街頭防犯カメラは2011年度末で全国791台に過ぎないのに対し、民間事業者や商店街・マンションなどが設置する監視カメラはすでに300万台を超えているという。(略)当然ながら、これらの民間団体は自分たちにとって利益があるからカメラを導入したのであり…警察は事件が起きたあとで…いわばおこぼれに預かっただけ
(略)
さらに言えば我々一人ひとりも、監視を行わないわけではない。youtubeなどには、ドライブレコーダーで記録された交通事故の映像がしばしば公開されている。