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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています 

一般人も顔認証が活用できる時代が来た―「となりのビッグブラザー」はいよいよ完成する


【となりのビッグブラザー

http://ascii.jp/elem/000/001/022/1022414/
世界初、一般向け「動いている人物」の顔認識
あえてクラウドじゃない顔認証カメラ「Welcome」

2015年06月26日 09時00分更新
文● 飯島恵里子/ASCII.jp
 
 スマートデバイスを応用した家電を開発している仏・Netatmo(ネタトモ)は、顔認識技術を搭載したスマートホームカメラ「Welcome(ウエルカム)」の製品発表会を6月25日に実施した。6月26日より発売を開始する。


 Welcomeは、内蔵カメラがとらえた人物の顔を認識し、事前に登録済みであれば名前を結びつけユーザーのスマートフォンに通知する、ネットワークカメラだ。主に玄関などに置くことで、子どもの帰宅・在宅や、遠距離地の年配の家族の動向などを知ることができる、家庭内のセキュリティー製品である。

 GoogleFacebookの「画像顔認識」は静止画に対しての顔認識だが、カメラの前で立ち止まり静止した人物ではなく、カメラを意識することなく動いている人物に対し顔認識する点が「世界初」とうたう…(後略)

いよいよ来たか。
と、その前に「となりのビッグブラザー」という当方の造語について説明を。これは一種の「準タグ」で、この単語で検索すれば関連記事が見つかるように、という実用的な意味が主だけれども、一応こう定義しております。

※「となりのビッグブラザー」とは?
 
当道場本舗の造語です。準タグ的にも使っており、この語で当ブログ内を検索すると関連記事が出ます。


(1)技術が進歩しまくり、
(2)そして普及しまくることで、
(3)「フツーの人」にかつては権力機関や専門家など少数の人しかできなかったことができるようになり、
(4)その一方で、そういう少数限定の時には可能であった歯止めやブレーキがなくなってしまう・・・
という、諸々の社会現象のことをそう呼んでいます。

2008年の記事で、この時は「顔認証」より先に「個人で使えるNシステム的ナンバーの読み取り機」が出るんじゃないかと予測していた。数字のほうが顔より単純だからね。飛び越えられたか。
ただ、使い方は「個人で使える顔認証カメラ」でも同じ。

http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20080810/p5

…これはわたしの勝手な想像で、技術的根拠なんかないけど、例えば民間、はては個人が、プライバシーを侵犯すると批判の多い「Nシステム」の類似機能を使えるようになるんじゃないか?とか思っている。
要はカメラを道路に向けて、ナンバーを読み取る、そして記録する、自分らに関係あるナンバーの場合、登録したナンバーと照合して「今、XXXが来ました!」と報告する・・・もちろん国家、警察単位のものとは規模も違うけど、自宅や企業周辺のセキュリティのひとつとして、やろうと思えばできるんじゃないかという気もする。ご家庭でも「あら、ダンナの車があと10分で来るわね。ご飯を温めなきゃ or お米屋さん、早く服を来て出てって」というふうに使えれば便利でしょう(笑)。
しかしもちろん、これで相手を追跡、ストーキングすることもできる
もし民間Nシステムカメラを国道や県道においたら問題だろうが、自分の敷地内からだったら?

まぁ、まだ性能がいかほどのものかは分からないが、需要があればどんどん性能は向上し、値段は安くなり、一般に普及しまくるだろう。
ヤクザ、探偵社、スキャンダルジャーナリズムのメディア……などが活用するのではないか、と思われる。


ホテル街の入り口に備え付けて、有名人や政治家、企業人の顔を登録しておくとか…

この前ちょっと紹介した「喧嘩の勝ち方」という佐藤優氏と佐高信氏の対談本

興味深いのであとで独立記事にするが、(これが事実なら)やはり田中角栄という政治家は何とも品下がる人物だ。
しかし、同じようなことがホテル街の入り口、あるいはホテルの玄関前に向けた「顔認証カメラ」によっても実行可能になるのではないか。前のマンションなどを確保できればよし、あるいはずっと停車させている車の中から撮影してもよし。この場合、鍵番からの情報漏えいは法的、民事的な問題も出てくるだろうが、撮影のほうは完全に合法?だろうというメリットもある。
ホテルはちょっと品下がるとしたら、政治家同士が密談をする料亭前はどうか。
政治家の会合はしばしば「会っていた」という情報だけでスクープになる。料亭前にミニカメラを据えて、そこには内閣・与野党関係者・経済人2000人分の顔写真があり、一人一人出入りする人間の顔を……

コスプレ・イベント、撮影させてもらった人を後で顔認証で検索し…

これは2011年に小説仕立てで書いていた

あと3、4年で、コミケでコスプレしてる人たちとかは、顔写真検索で特定できるようになるんじゃないの?…というSF。 - http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20110818/p2

さて、予想していた2015年は来たが、そういうトラブルは聞かない…って、その業界とほとんど接点がないから知らないだけかもしれないし、その業界のモラルがすごく高く、そういう人はマナー的にいなかったのかもしれない。


「悪質訪問販売員の顔をネットワーク共有」という予想は「万引き犯の顔情報共有」で実現した。

顔画像認識、訪問販売者の顔録画・・・、悪質商売は減少?(テツぼん、こち亀) - 見えない道場本舗 http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20121003/p3

これが後日

「万引きを疑う客の情報を共有」、顔認証技術はやはりこのように”進化した”…大屋雄裕の本が示唆した「新しい中世」時代。 - http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20140407/p3

となった。

そして今年のこういう「ビッグブラザーの祭典」(?)に出品されたのが…

【防犯防災総合展2015#007】高精度の顔認証で徘徊や万引きを防止するシステム - BIGLOBEニュース http://news.biglobe.ne.jp/it/0615/rbb_150615_1261504364.html

公的機関ではない民間では「チェック&バランス」は行われない(大屋雄裕

監視の多くを実施しているのは国家そのものではない。警察が管理する街頭防犯カメラは2011年度末で全国791台に過ぎないのに対し、民間事業者や商店街・マンションなどが設置する監視カメラはすでに300万台を超えているという。(略)当然ながら、これらの民間団体は自分たちにとって利益があるからカメラを導入したのであり…警察は事件が起きたあとで…いわばおこぼれに預かっただけ
(略)

さらに言えば我々一人ひとりも、監視を行わないわけではない。youtubeなどには、ドライブレコーダーで記録された交通事故の映像がしばしば公開されている。
アーキテクチャに直面した我々が問わなくてはならないのには、古典的に「法」を通じて動作する国家権力がこれと比較してはるかに危険な存在なのかということだ。…おそらくそうではない…第一に、国家は確かに全体からすれば非常に大きな実力を独占しているが、チェック・アンド・バランスが確保されている…企業が責任を負っているのは主にその株主に対してであり…「お客様」を優遇するのはごく一般的な慣習だろう

つまり全体的に言えば、その暴走を警戒して国家にはさまざまな制約が加えられているのに対し、中間団体にはそのような制約が乏しく、だからこそサービスの提供は効率的であるのかもしれない。だが、そうであるとして、我々の生活や人権が、我々を平等に扱わなくてもいい主体に自由に制約されることを、我々は望むのかどうか。それが規制主体としての国家と中間団体を比較する際に問われる問題なのだ。


何度目の紹介になるだろう。
一回、アタマからてっぺんまで本格書評をかかないと…