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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

RIZIN6/24大会無料配信!「皆に恩返し」? 否「同日のabemaTV『武尊PPV』潰し」だよね…?

www.youtube.com


格闘イベント「RIZIN.43」(24日、北海道・真駒内セキスイハイムアイスアリーナ)の追加対戦カード発表会見が2日、東京都内で行われた。

(略)
同大会は「RIZIN」のYouTubeチャンネル登録者数が100万人を突破したことを記念して、無料で配信されることが決定。プラットフォームは未定としながら、榊原信行CEO(59)は「コロナの時にも支えてもらって、皆さんに恩返しをと思っていた。『RIZIN』に触れてもらういい機会になると思う」とうなずいた。
news.yahoo.co.jp

この一報が流れたのは、この記事を書いたまさに直後。
m-dojo.hatenadiary.com

最初きいたときは「榊原、まことのサムライ!! 武尊の反面教師よ…」と思ったが「同日開催である」と聞いて、逆の意味で「榊原、まことのサムライ!……中世的な」と思ったことであるよ。

contents-abema.com

ナメられたら殺す!!
クリスチャン・リーと朝倉未来のスパーの仇を、無料配信でとる(笑)



・・・・・・というか、ここまで露骨な興行戦争を仕掛けてくるのは、プロレススターウォーズの「コネクション」ぐらいだよ…

プロレススターウォーズコネクション


とはいえ!abemaTVとONEが、武尊というカードを手にしてすぐに、露骨な高価格PPVをやったのは過去記事にも書いたようにまことに視聴者への脅威であり、ボイコットも辞さず、なのである。
だから、単純にONEを潰し、abemaTVを牽制したいという下心見え見えの榊原の戦略でも、ここはボイコットの同盟者として歓迎するにしくはない。
バケモンにはバケモンをぶつける。

ただし!終わった後…どうせ隙間興行、ドサマワリだという感じの北海道興行後の本番…7月の「超RIZIN」では、こやつらRIZINがとんでもないPPV価格を提示するかもしれない。
そのとき、どうするか。まだ我々は、その回答を持っていない…

【再告知】本日CSの一部が無料開放の日。異種格闘技戦「ミスターX対アントニオ猪木」の珍試合など放送!

普段はCSを見られない人でも、BSが見られるご家庭ならちゃんとチャンネル合わせられるはずだよ(確認してみて)

ワールドプロレスリングラシックス
新日本プロレスの中継番組として人気を博した「ワールドプロレスリング」。
その数々の名勝負の中から、厳選された試合の模様をお届け!

ワールドプロレスリングクラシックZ
ワールドプロレスリングLIVE2021」「神田伯山の“真”日本プロレス」でもおなじみの実況アナウンサー清野茂樹が厳選したワールドプロレスリングラシックス特別編。
放送スケジュール
話数順放送日順
チャンネル順
6/4(日) よる10:00-深夜0:25 #11「アントニオ猪木特集:格闘技世界一決定戦」アントニオ猪木vsウィリエム・ルスカテレビ朝日放送日:1976年2月6日)/#12「アントニオ猪木特集:格闘技世界一決定戦」▽アントニオ猪木vsアンドレ・ザ・ジャイアントテレビ朝日放送日:1976年10月8日)/#13「アントニオ猪木特集:格闘技世界一決定戦」▽アントニオ猪木vsザ・モンスターマン(テレビ朝日放送日:1977年8月2日)/#14「アントニオ猪木特集:格闘技世界一決定戦」▽アントニオ猪木vsミスターX(テレビ朝日放送日:1979年2月7日)
6/4(日) 深夜0:25-深夜1:50 #16「アントニオ猪木特集(1974年)」▽キラー・カール・クラップvs坂口征二坂口征二vsアントニオ猪木アントニオ猪木vsキラー・カール・クラップ(テレビ朝日放送日:1974年5月10日)/#17「アントニオ猪木特集(1974年)」▽アントニオ猪木vsタイガー・ジェット・シンテレビ朝日放送日:1974年6月28日)
6/4(日) 深夜1:50-深夜3:55 ~清野茂樹セレクション1~「山田恵一特集」
www.tv-asahi.co.jp

ミスターX 四角いジャングル

※画像は劇画です。実物とは若干異なる場合があります

「ニセモノの錬金術師」が話題なのを機に再度「奴隷が自由を買い戻す」という仕組みと思想について【再編集掲載】

こういう作品が目下、話題。はてブがたくさんついた。
comic-walker.com

異世界ものって、どこからどこまでが共有された設定で、どこからがその作品のオリジナルなのか正直もはやわからん……(たとえば、普通に最初に出てくる「チート能力」ってなんよ、とか老害は思うわけです)

ただこの作品って、どうもまず、最初に自主的な公開がされたオリジナル版の漫画があり…そこに商業出版社からオファーがあって、その際に過去の公開作品は「原作」となって、ぶっちゃけ画力の高い作画者によってリメイクされる、と(笑)。いや、非常に合理的な話じゃないですか。こういう作品作りは今後も増えていくでしょうし、これなら画力が、たとえば俺レベルでもワンチャンあるわけだから(※皆無だよ!!!)。

というか、この形式ってこの前までビッグコミックスピリッツに連載されてた「私の息子が異世界転生したっぽい」だよね。まず自主発表漫画(画力はそれなりでいい)、それが評価されて画力の高い作画者がついて大手からリメイク、という。

これもこれで、そういうアイデアを最初に思いついた人エライ!!


さて、その話はおいといて本題。

この作品世界で、大きな意味を持つらしい設定が、「奴隷はまったくその身分から脱出する機会がないわけではなく、報酬をもらう権利と、それをためて一定額になれば解放される権利が保障されている」という話だ。

「ニセモノの錬金術師」から「奴隷が自由を贖う」という制度について考える

この話は「ヴィンランド・サガ」の中盤…アニメだと今放送中の第二期で、これまた重要な意味を持つ制度だった。



で、この話は山本七平のコラムを読んで以来、印象深い話だったので、複数の記事を書いてきた。この機に再掲載しておこうと思う。
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togetter.com

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これらのリンク集から、断片的に引用して、ひとまとめにしてみよう(むつかしいな…)

「労働は自由にする」という幻想と実態。

「労働は自由にする」、というスローガンはのちに非常に悪い状況で使われて不吉もいいところの言葉になってしまった(各自調査)が、この「ヴィンランド・サガ」に関しては、それのある意味、理想的なカタチが描かれていた。

まず大前提として、実はヴィンランド・サガで主人公らを買った農村主が、珍しいことにとても「いいひと」であった…という、そういう前提がある。

と、こんなふうにして開拓をすすめていくのだが、この主人には2人のバカ息子がおり、さらにはこの主人も、女奴隷への愛情ゆえの妄執に落ちて・・・というふうに話は進んでいく。ただし、この稿ではその話はとりあえず関係ない。
どこまで一般的な例かは分からないが、日々の労働に対して対価を与え、それの蓄積によって身分を自由なものにする(自分を買い戻す)という仕組みがあった、ということをまず押さえておこう。

なぜこんな制度があったのかというと…、やはり人間の「モチベーション」はそういうものだという、人間性の本質が関わってくるようなのだ。


「自由」を餌にした奴隷の使役方法〜「神による贖(あがな)い」という言葉を生んだ制度

奴隷は言うまでも無く生涯奴隷のはずだが、ローマ帝政期には、意外なほど奴隷の解放が多かった。これにはいろいろな理由があり、また解放の動機・ケースは種々さまざまだが、最も大きな理由の一つは、解放したほうが奴隷所有者にとって有利な場合が多かったからである。
 
というと奇妙なようだが、俗に言う「ただより高いものはない」の一例であって、不能率・超低生産性の奴隷労働は、意外なほどコストの高いものについたらしい。確かに単純作業なら鞭もある程度は有効かも知れぬが、特殊技術を必要とする労働における特技をもった奴隷の能率向上は強制、威嚇、体罰では不可能である。さらに学問奴隷や技術奴隷となると…(略)彼らが能率を上げてくれないと商売が成り立たない・・・いかに奴隷所有者でも知識や技術は暴力で吐き出さすことも、取り上げて他に与えることも不可能だからである…(略)
 
とすると、報酬の幾分かを奴隷に与えて能率を上げさせるほうが、結局奴隷所有者にとっても有利ということになる。…こうなれば奴隷のほうも一心に能率を上げて収入を増やそうとする。とすると必然的に仕事は繁盛し、所有主の収入も増えることになる。一方奴隷のほうがその収入を貯蓄して、それによって自由を買い戻す……のがごく当然の願望になってくる。

非常にわかりやすいまとめだが、
ここからがまたおもしろい。



さらには、この個所を、魔法によって効力を強制し得る今回の異世界ものと比較するとまた興味深い。

奴隷は”人間ではなく家畜である”から、人間たる所有主と奴隷の間で契約を結ぶことは不可能な訳である。例えば主人が「お前の得てきた賃金の半分をお前の為に積立ててやる。そして、それがお前を購入した金額に等しくなったら解放してやる」と奴隷と契約しても、この契約には効力はない。
奴隷がそのつもりで一心不乱に働き、主人が「購入した金額に等しい」金額を既に積立てた頃、「こりゃいい奴隷ですぜ」といって彼を最高値で他人に売り飛ばし、積立金を自分の懐に入れてしまっても、奴隷は一言の文句もいえない――彼は家畜なのだから――。

だが、こう危惧されて常に疑心暗鬼であっては、生産性はあがらない。それでは主人が困る。
この少々面倒な問題の解決に乗り出して来たのが、実は神様なのである。
そして西欧社会の非常に面白い特徴は、この「神」という概念が実は「法」「契約」という概念の極限として、人間社会の実務と深く関わりあっており、単なる宗教学の対象には収まり切らない点にあると言ってよい。


この方法は、奴隷による収入の一定部分を神殿に寄託して積立てるのである。今残っているのは火神アポロンの場合とユダヤ教徒の場合だが、まず前者を見るとこの寄附金が一定に達すると、アポロンがその奴隷を主人から買いとり、その買取り代金として積立金を旧主人に渡す訳で、ここでその奴隷は「アポロン神の奴隷」となる訳である。だがアポロンが彼を使役する訳にはいかないので実際には解放される訳であって、これがリベルテ(解放奴隷)、この言葉からリバティー(自由・解放)が生まれた訳である。
これが元来は契約の対象にならない奴隷と契約を結ぶ方法で、上下契約の最も古いものの一つであろうと思われる。そしてこの図式は実際には主人・奴隷の上下相互契約でありながら、形では主人と神との契約で、奴隷は主人から神に売られたという形式をとっている訳である。

面白い事にこういった契約形式は今でも残っておりそれは西欧の結婚式に表われている。

こういう制度がそもそもあったからこそ聖書の「主によりて贖われる」とか「キリストは義と正と贖いである」という言葉は、なんとなく今では抽象的、神秘的な概念のように扱われるけど、当時としては極めて具体的なイメージだった…と解説されている。
以上、

の「歴史における『生活の座』」より引用した。




さらに、イスラム教は…預言者ムハンマドが、当時としてはやはり画期的というかとても寛容な仕組みを作った。
それは、宗教行為としての「善行」の中に、「奴隷を解放するのは善行、功徳、アッラーがお喜びになる、天国への道!!!!」…というふうに位置づけたのだ。
そしたら、金持ちのじいさんばあさん、それも病気のひとつでもして、余命はきょうかあすかとなったような連中は、そりゃ解放しますわ。ぞろぞろ解放しますわ。



(※画像はムロタニツネ象の「世界の歴史」、伝説の名将サラディンとその弟のイエルサレム攻略後の会話)

預言者ムハンマドの現行を伝えるハーディス(伝承)にいう。「女奴隷に教育をほどこし、解放し、結婚した者には天国で二倍の報いがある。」
コーラン(2-177)」にも神に正しく仕える者とは、

http://www2.dokidoki.ne.jp/racket/sura002_jp.html
その財産を、近親、孤児、貧者、旅路にある者や物乞いや奴隷の解放のために費やす

者のことであると記されている。
このような教えに促されて、奴隷の解放が積極的に行われた。とくに「死の床」についたときに奴隷をまとめて解放し、死後に天国に入ることを願う信者が少なくなかったという。

えらい人に掣肘を加えるために、それよりさらにエライ何か、を架空の形であっても設定する。
それによって、奴隷主も王も、専制者になりえないようにする…遡れば旧約聖書儒教成立の時代からあったのですよ。
ユダヤ教のトーラーには、表紙に王冠の紋章が描かれていたとか。

……と、そんな思想を背景に「奴隷が報酬を少しづつ得て、自由に近づく。その権利は、奴隷主よりさらに上位者(架空かもしれない)によって保障され、奴隷主も手出しできない」という制度、仕組みは実在していて、またそれを下敷きに、創造力やSF的発想を膨らませた「異世界譚」が生まれる。

そんなことをきっかけに、再紹介してみました。

Vシネマはかつて「「本職」が関わるのが普通だった」らしい…今は排除?(吉田豪ー本宮泰風)

正確には吉田豪が本宮泰風にインタビューした「CONTINUE」記事。

関係ないが、こんな表紙の号もあるぞ


本宮泰風というひと、自分は全く知らないし、すでに54作も出ているというやくざもののVシネマ「日本統一」は、この前RIZINの前座試合に、そこで俳優やってる人が出場して完敗したのを見てはじめて存在を知った。
だがVシネマで、自分が知らないうちに大人気のシリーズが何本も出ている、という情景自体が90年代?だかゼロ年代?ぽかったので、ちょっとおもしろかった。

日本統一

日本統一

  • 本宮泰風
Amazon

ただ、今回の吉田豪のインタビューでは「Vシネマって、昔はかなり”本職”のやくざが関わってたよね?」「日本統一ではそれを排除したらしいけど、どうやったの?」というセンシティブな話が載ってた。

日本統一の本宮 ヤクザをVシネマから排除する


うーむ、いったん慣習になっちゃうと、それが当たり前のように見えてしまうけど、
暴力団やその関係者が公の場所に出られない、はごく最近の習慣で、華やかというか公の注目が集まる「Vシネ」は、本当につい最近までその慣習が続いていたのだ。
昭和だと、もういかにも普通のことだと聞くけど…
小林旭「俺がヤクザとゴルフしたって、誰が損するんだよ」だったか?

日本統一の本宮 ヤクザをVシネマから排除する

ただ、この本宮氏の「こうやってVシネの世界から、その筋の人や、その筋との付き合いが深い芸能人を排除した」って、吉田豪もいうように「サラッと言ってる」というか言い過ぎで、もっと根深く、深刻で、大変なものだったんじゃないだろうか。……その事実関係は、おそらくかなりの部分が明らかにならず、闇に消えていく歴史だと思う。


ちなみに本宮氏は芸能界最強ともいわれるのだけど、それについては語らない。それはなぜかというと「けっこう深く格闘技界に入っているので、そのへんで(彼らと比較すると)自分は強いとかっていうのもダサい」らしい。

本宮氏と格闘技界のつながり、知らなかったな。どことどんなふうにかかわっているのか…って、天下のRIZIN前座試合に出演俳優が選手として出るのだから、やはり大物なんだろうな

ちなみに、「日本統一」が格闘技ファン御用達のプラットフォームU-NEXTでも一挙配信中だとか。

明智光秀の謝罪会見? NHKで「偉人たちの謝罪会見~時代を超えてゴメンナサイ~」

【追記】NHKプラスで、放送後1週間の配信中です

https://plus.nhk.jp/watch/st/g1_2023060332547

レギュラー番組への道「偉人たちの謝罪会見~時代を超えてゴメンナサイ~」

6月3日(土)[総合]午後11:30〜11:59



6月3日放送の「偉人たちの謝罪会見~時代を超えてゴメンナサイ~」は、偉人たちによる謝罪会見を通じて、歴史事件を解き明かします。

【あらすじ】
報道各所に届いた会見資料。そこには441年前の天正10年6月2日の文字が。送り主は、本能寺の変の首謀者、明智光秀だった! 謝罪会見を続けるうち、光秀は信長から受けた理不尽な仕打ちに対する怒りを吐露し始める。ただ、集まった記者たちは、光秀の発言に矛盾点を感じ次々と質問を投げかけた。騒然とする会場。そこに、なんと“あの男”が姿を現した! ついに441年の時を超えて歴史上の二人の人物の対決が始まる!

「偉人たちの謝罪会見~時代を超えてゴメンナサイ~」
見どころポイント!
番組を制作した大里治磨さんに、見どころなどを聞きました。

謝罪会見は、喜怒哀楽がかいま見える場
歴史番組はたくさんありますが、「タイムスクープハンター」や「信長のスマホ」など、歴史という題材はいろんな形で、取り上げることができます。以前、過去の謝罪会見の映像を集めた番組を制作しようとしたことがありました。これまでのさまざまな映像を見ていたときに、あの場は人間の喜怒哀楽がかいま見える場だとすごく感じました。
そこからヒントを得て、「謝罪会見」と歴史上の人物を掛け合わせると、すごくおもしろいことができるのではないかと思ったのが制作のきっかけです。
(略)
突然、謝罪会見の場に現れたのは…
本能寺の変の真相は…。梶原 善さんの迫真のお芝居と共にお楽しみください。

レギュラー番組への道「偉人たちの謝罪会見~時代を超えてゴメンナサイ~」
【放送予定】 6月3日(土)[総合]午後11:30〜11:59

www6.nhk.or.jp


正直、この歴史的なことを、現代風の設定、小道具で表現するっていうのはすでに「パーティ追放されたらあっちのほうが困ってざまぁ」とか「悪役令嬢が婚約破棄されたらもっと上の身分の王子様とかに求愛されてざまぁ」みたいな”おなじみ感”があり、またこれか感もある。

NHKだって「〇〇のスマホ」シリーズやってるしね。twitterにはこれが得意な職人さんもいる。だれだったかな…

関ケ原三国志ガンダムも新聞報道形式でパロディにする「〇〇新聞」もおなじみだ。


だが、それは!!「ジャンル」になった、ということなんだ。
こういうふうに今は達観した。



この番組を見るかどうかはなんとも言えないが、一応お知らせはしておきたい

格闘技PPV、業界が「値上げ」を狙ってる?ボイコットも辞さずの心が必要!→RIZIN北海道がなんと!



まあこれはぶっちゃけ「PPV 高い」で検索したからのエコーチェンバー(笑) 「PPV 妥当」ならどうだろうかね?
ただ、

のリプと引用ツイートを見てもらえば……やはり高いの声が大きい。


まあ、このカードなら高みの見物だけど、ぶっちゃけこの辺に客観的に妥当な料金なんてない。「心理的な相場」によって決まる。

だから、飛び火炎上をふせがにゃならない。そもそもRIZINだって「コロナ(会場集客ができない中で団体を維持する)価格なんです、理解して!」と言いながら、一度値上げした水準を下げる気なんてさらさらないのである(笑)


ゆえに、こういう話。



と思ったら、RIZIN北海道無料配信!!!!

週刊文春の連載「いまだ成らず 羽生善治の譜」が面白い(特に第1~3話のvs米長邦雄が)~藤井七冠誕生…だからこそ。

時間ないのでひとこと記事をいくつか。(※追記 ひとことじゃなくなった)

藤井聡太の七冠王者が誕生しましたが、その前のレジェンド、羽生善治のノンフィクション評伝が週刊文春で始まってる。
これが、将棋を知らない自分でも面白い。

bunshun.jp

〈新連載〉「いまだ成らず 羽生善治の譜」鈴木忠平|第1回
 
鈴木 忠平
2023/05/09
エンタメ スポーツ

2022年2月4日 順位戦A級 8回戦 東京・千駄ケ谷
 2頭の巨大な犬が坂を上ってきた。静寂の中に荒い呼吸が響いた。体高はともに乗用車のボンネットほどもある。だが、何より人目を引いたのは白と黒の対照的な毛色であった。鮮明なコントラストを描いた大型犬はこれから始まる勝負の行方を占うように抜きつ抜かれつしながら、渋谷区千駄ヶ谷に建つ将棋会館の前を通り過ぎていった。2022年2月4日の朝のことだった。

 次第に、将棋会館と向かいの鳩森八幡神社とに挟まれたゆるやかな坂道には人の往来が頻繁になっていく。そのうち幾人かが装飾を排した厳かな会館へと吸い込まれていく。将棋連盟職員や機材を抱えた報道関係者、そして棋士たち。一様に無言で表情は張り詰めていた。この日、会館では第80期順位戦A級8回戦が予定されていた。棋界最上位者たちの戦いである。

 午前9時半を過ぎると、空を覆っていた雲がはれて朝陽が路地の半分を照らし出した。くっきりとした明暗の中、坂を上ってくる者があった。羽生善治であった。

※この連載は週刊文春2023年5月18号からスタートしています。

ただ、自分が「いやー、面白いねぇ。これは読まなければ」と思ったのは、たぶん著者も手ごたえを感じたからこそ冒頭に持ってきた、名人戦米長邦雄名人に羽生が挑戦する話だ。
第三話。


「羽生さん、いかがでしょうか」

 対局室に問い掛けが響いた。互いの鼓動が聞こえそうなほどの静けさの中、返答を待つ沈黙が流れた。

 第52期名人戦第5局は2日目の夕刻になって異例の事態が起きていた。夕食休憩なしで指し継ぎたい――名人の米長邦雄がタイトル戦ではほとんど前例のない要望を出したのだ。あとは挑戦者の羽生善治がどう応じるか。名人戦を主催する毎日新聞社学芸部の山村英樹の頭には疑問と推測が駆け巡っていた。

 なぜ優位に立っている米長がそこまで切羽詰まった行動に出なければならないのか。また、いくら盤外のことにはほとんど執着を見せない羽生であっても、果たして、この要求を受け入れるだろうか……。

 ところが羽生は一拍置くと、すんなりとこう言った。

bunshun.jp

この回が面白いのは、米長が「世間が期待する変人としてのプロ将棋士」を、実際の性格に加えて、かなり意識的に演じてふるまう人だったからかもしれん(笑)。盤外戦を、本当に勝利への執念なのか、ただの愉快犯なのか、って感じで仕掛けるし、それに対しての挑戦者・羽生のリアクションがまたいいんだ。

羽生善治評伝「いまだ成らず」vs米長邦雄

4話目以降は羽生の少年時代とか描いてるから、このテンションが持続するかはやや保留……

まあ逆にいうと、ずっと読み続けるかどうかはともかく


米長邦雄vs羽生善治を描く週刊文春「いまだ成らず 羽生善治の譜」第1~3回は必読!!!
と、これは断言できるわな。
楽天ブックスやDマガジン利用者、図書館に行ける人などは、遡って読んでみて!)

自分の中では例によって「原田久仁信・画」で再生されている(AI使って作れないものか…)し、文章も梶原一騎風に翻案されている。
あとで、本当にその文章にしてみようかな…