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ということで、少なくとも今回の首相のツイートとか弔問で政教分離を云々するのもあまり意味がないと思うのだけど、だからいっそ、もっとハデな、というか根本のところから論じた、ラディカルな意見を再度紹介しよう。今回で5度目ぐらいかな。
時期的には出版妨害事件だったか、月刊ペン事件だったか……
仲のよい友人がぶらりと来て「創価学会の人が秘かに相談に来ましてネ」と言う。「ヘェー、あなたの所へ! あなたの所も教敵じゃないんですか。また何で……」と言うと、「今回のスキャンダル問題にどう対処したらよいかという相談に…」ということでした。
「で、何て返事をしたんです」
「別に心配はない。スキャンダルで崩壊するならカソリック教会などはとうの昔に消えている。問題はそんなことじゃないでしょう、と言いました」
なるほど、これは塩野七生さんの専門ですが、ルネッサンスの法皇アレクサンドル6世やその子のチェザーレ・ボルジアのスキャンダルなどに比べれば、今回のこと(※この当時の創価学会スキャンダルについては各自調査)は確かに、象と蟻ぐらいの違いでしょう。
「じゃ、問題は何なんです」
「私が言いましたのは三点です。まず国立戒壇で憲法違反云々のとき、『教義が憲法に違反して何で悪い、われわれにとって法華経が絶対である』と言わなかったのか。こう言わなければ信教の自由が犯されるでしょ。
第二に公明党との関係ですがそのとき『宗教政党で何で悪い』となぜ言わなかったのか。こう言わなければ結社の自由が犯されるでしょ。
第三に本山との問題ですが、これは解釈権の問題、いわば教義問題。発展すれば正統・異端問題でしょ。なぜ自らの解釈権の正統性を主張しなかったのか。
まあこれだけですね。この基本をあやふやにしたら、教会はとうの昔に消えていたでしょう」
「ウーム、だけどそれはヨーロッパの論理ですなあ。日本はヨーロッパではないから、そんなこと言ったら、開きなおりだなんて、また非難されるでしょうな」
「だけど、日本も民主主義のお国」
「ウーム、しかし使徒パウロが『外なる人』『内なる人』を峻別して以来の、二千年の伝統はないからなあ。これが民主主義の基礎なんだろうけど…」がははは。読んだ当時も爆笑したあと、こちらも「ウーム」と考えさせられたが、今読み直しても面白いわあ。
(略)この本に収録されている。
のちに、別の対談で、この「仲のよい友人」が小室直樹氏であることを知ったのだった。
結論としてこうはならなかった。
ならなかったんだよ…だから、この話はこれでおしまいなんだ、というブラックラグーンメソッドの話である。
……だが、もしこの世にもしもボックスがあれば、あるいはタイムリープで何度か歴史をやり直せるなら
創価学会という団体そのものも、それを率いるカリスマもまだまだ若く、戦闘力に満ち溢れたその時代に、この路線を完全に掲げて、本当に日本社会とガチンコで対峙する、そんな「昭和法華の乱」がおきる、そんな世界線をちょっとだけのぞき見したくもある。
その一方で、けっきょく、そんな反乱は起きないどころか、その政治勢力が与党の片割れとなって次の選挙協力やら、不敗大阪を脅かす維新との距離の取り方……云々といったスケールのちっちゃな心配をしている中で、そのカリスマが95歳の天寿を全うした現在の世界線。
これは、端的にいって上のエピソードを紹介した山本七平氏のいう「日本教」が、創価学会をついに折伏し、牙と爪を折って日本社会に服従させた軌跡でもあろうか、と思うのでありました。
藤子・F・不二雄「コロリころげた木の根っこ」より
キリスト教が、そうであったように。
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