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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

「感染症の前に、民主主義は立ちすくむ」か

「わしに誇りがあるとすれば、民主共和制において軍人であったということだ。わしは、帝国の非民主的な政治体制に対抗するという口実で、同盟の体制が非民主化することを容認する気はない。同盟は独裁国となって存続するより、民主国家として滅びるべきだろう。」-アレクサンドル・ビュコック(銀河英雄伝説


これを、パロディ化してみる。

「わしに誇りがあるとすれば、民主制において医療従事者であったということだ。わしは、感染症の拡散に対抗するという口実で、日本の体制が非民主化することを容認する気はない。日本は独裁国となって存続するより、民主国家として滅びるべきだろう。」


ただ、そう単純には言いかねるのは、この老元帥はこうも続けたことだ…
「ワシはかなり過激なことを言っておるようだな。だが実際、建国の理念と市民の生命とが守られないなら、国家が存続すべき理由などありはせん」
この時、老将軍にこう問うなら、何と答えるだろう。
ではもし「市民の生命」と「建国の理念」のふたつにひとつ、となった場合はいかがでしょう?


◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆

そして新型肺炎と検査拒否と隔離と

以前から「医学(広義において科学全体)の事実が、時として民主主義を超える」という可能性と言うか構造については書いてきましたし、それが一番大きく表れるのが感染症の防疫体制である、とも書いてきたはずだ。


もし、独裁非民主強権国家が、それなりにきっちりと仕事をする統制力を備えていた場合には、かなりの部分で民主国家、自由主義国家より「感染症の拡大を防ぐ」という点では、有利に作用する。

新型肺炎 2人検査同意得られず「説得も拘束力なし」安倍首相
2020年1月30日 12時05分

安倍総理大臣は参議院予算委員会で、チャーター機の第1便で29日に帰国した人のうち、2人から検査の同意が得られなかったことについて「相当説得したが、法的な拘束力はないということで、残念ながらこういう結果になった。人権の問題もあり踏み込めないところもあるが、2便以降はかなり確かな形で確認をとっている」と述べました。
www3.nhk.or.jp

安倍首相、帰国邦人の検査拒否「残念」 新型肺炎、政府が対策本部
2020年01月30日12時42分

 安倍晋三首相は30日の参院予算委員会で、新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大を受け、中国・武漢市からチャーター機の第1便で帰国した邦人のうち、2人がウイルス検査を拒否したことについて「大変残念だ」と述べた。第2便以降は、中国を出国する前に本人の同意を得るよう、対応を見直したことも明らかにした。
きのう帰国の3人、感染確認 新型肺炎、2人は無症状で―さらに210人が羽田到着

 首相は、不同意の2人について「長時間にわたり説得したが、法的拘束力はない」と説明。第2便については「もっと明確に(検査同意の)確認を取っている」と語った。
www.jiji.com


仕方が無いといえば、仕方のない話…なのだが、民主制と人権の原則を踏み外さない形で、感染症拡大のために政府にどこまでの「強権」を与え得るか。
まさに「緊急事態」とか「例外条項」の話とも隣接しているので、法律的な議論をいろいろと見てみたいところである。


大方針としては、自分はやはり、検査や隔離を推奨するべきとは思うが、たとえば「2週間の隔離に同意したもののみチャーター機に載せる」とすべきかといえば大変迷う。そこまでは、やはりしてはいけないのではないか、と考える。
ただ、ひとつの方策として「隔離や検査に協力する人にどんどんインセンティブを与える」という形が考えられるのではないか。下の過去記事にある「就職試験の条件が予防接種済みであることにする」みたいなもので、たとえばチャーター機の料金に関しても「隔離や検査で指示に従う場合は無料」とかね。


だいたい、新型肺炎もそれはそれで脅威ではあるが、「政府権力に、今以上の『強権』を与えれば感染被害はより小さくできそうだが、人権や自由の兼ね合いでその政策をとれない」という点では風疹、はしかというもっと明確な問題を日本は抱えているのです。

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この記事の中で、強権国家のほうが対感染症では有利、ということの典型パロディとしてこういうのを書いた。

「風疹完全撲滅法案大綱」
天皇は全日本国民と共に風疹撲滅の根基を定めそがために天皇大権の発動にょりて三年間憲法を停止し両院を解散し全国に戒厳令を布く
戒厳令施行中現時の各省の外に「ワクチン接種省」「接種拒否者取締警察」を設け、さらに無任所大臣数名を置きて改造内閣を組織す。
戒厳令施行中普通選挙による風疹撲滅議会を召集し改造を協議せしむ。
・全国民は無条件に風疹ワクチンを、再接種も含め行うものとす。
・この拒否権は存在しないものとす。
・接種拒否者取締警察は、令状なくして無接種のものを逮捕する権限そのほか、必要とされる一切の措置を行えるものとす。



・・・・・・・・なんてことができるわけないだろ、とひとりでノリツッコミをしてもしゃーないのだが、

とか書いている間に(というか前日か)国会その他でちょっと話題になったんだね

以前から、自民と維新の議員がこの議論に加わると、とたんにレベルが(逆に)落ちるという不思議な話



lullymiura.hatenadiary.jp


こちらのtwitterで言及頂きました

twitter.com

以下、たぶん関連だろうと思われるツイート抜粋