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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

「帰化する奴は人間じゃない。生きてる価値はない」「帰化する奴を俺は殺してやりたい」…あるエッセイ集より

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に関連するっちゃするし、偶然と言えば偶然だ。

もとは別の資料を、自分の蔵書棚から探していたんだ。しかし、以前も言ってるけど、はっきり言って当方「本棚樹海」だからね(笑)。目当てのものは見つからない半面、探しているうちに、「あ、これ、ここにあったのか」とか言って開いてしまうことがままある。そこで予定は終わる、と。

そんな中で出てきた本がこれだ。

ごく普通の在日韓国人 (朝日文庫)

ごく普通の在日韓国人 (朝日文庫)

いまは賞自体がもちろんなくなっているけど、当時「ノンフィクション朝日ジャーナル賞」受賞している。

過去の読書記憶もおぼろげだが…ああ、きのう書いた記事に関連するような話、あったなー と思ったら出てきたわ。
しかも、文章表現自体は、記憶より何倍も過激だった。
以下、正確に引用する。1990年に初版が発行された、朝日文庫版111P。


以下の発言は1983年6月、東京は新宿で開かれた財団法人・朝鮮奨学会が主催する大学奨学生懇親会の席でのものだった、と書かれている。

ある青年が、「帰化について考えている」と発言したところ…

…もっとも過激に反応したのは法政大学の男子学生だった。顔は真っ赤。こめかみには青筋が浮き出ている。彼は力をこめて発言した。
帰化する奴を、僕は許せない。そんな奴は人間じゃない。生きてる価値はない」 こりゃ、恐ろしい意見がいきなり飛び出したもんである。彼は言葉をついだ。 「僕は、去年韓国の親類のところへ行ったんだけど、そこで「族譜』を見せられたんです。 僕の先祖の名前が代々書いてあって、最後のほうに、日本にいる僕の名前もちゃんと書いて あった。はっきり言って、僕は感動したね。ああ、僕は韓国人なんだ。僕の体には韓国人の血が流れているんだって、実感したんです。それなのに、自分の民族を捨てて日本人になろうとする奴がいる。卑怯な行いだと思う。国籍は捨てられないものだと思うんです。帰化する奴を俺は殺してやりたいほど憎みます」

世のなか、こういうことでデマを吹聴する事件も多いので…、これまた偽造も技術的にできないわけじゃないだろうが、一応該当部の画像も示しておこう。それでも疑う方は実際に購入して、111Pを確認していただきたい。
画像

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帰化する奴は人間じゃない」「帰化する奴を俺は殺してやりたい」(朝日文庫「ごく普通の在日韓国人」より)



これに対して、いろいろな論評はし得るのだろうけど、それ以上に「この人は、いまも健在だろうか。この意識は、今も変わらないだろうか」ということを、想像する。
発言から36年。大韓民国は、この6年後に、今も続く「第6共和国」に生まれ変わった。金王朝のほうは、11年後に初代が”崩御”した。そこからの有為転変は、いうまでもない。

発言した法政大学生が「卑怯な行い」「殺してやりたい」「人間じゃない」とみなした、そんな人たちの推移は、リンク先の数字が示す通りだ。

帰化許可申請者数,帰化許可者数及び帰化不許可者数の推移
http://www.moj.go.jp/content/001180510.pdf



平均寿命から考えて、いまもご健在であり、社会で今なお活躍する世代であろう。
さまざまな意味で、安寧で幸福な生活であってほしい。
顔もしらず、名前もしらない(ちなみに同書に登場する人物は、著者の家族親戚以外は仮名である)人だが、そう、なぜか思うのである。

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…草葉は、なぎ倒されても 空を、あおぎ見る
咲くのはたやすくとも 美しくある事は、むつかしい。

君の涙は、やがて川のようになるだろう
君の愛は、やがて歌になるだろう…