INVISIBLE Dojo. ーQUIET & COLORFUL PLACE-

John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

VTJ3のカード、徐々に出揃う。今の日本での”メジャー大会”とは。

つまり、このようなカードになってきた。
http://www.x-shooto.jp/schedule/detail/2013/131005/

はじめ見たときは「えー…堀口恭司がいないと締まらないなあ」とも思ったけど、こうやって見てみるとやはり「夢を見ていた男たち」(旧DREAM勢)プラスUFC帰りの選手がうまく配置されてて、面白い感じになってる気はするです。そういうところを経験した選手は、やっぱり一段上なのか?それとも修斗の中で、現在進行形でしのぎを削っている若手のパリパリ(プロレススーパースター列伝風)は、名前だけの元メジャーを蹴散らすのか?というね。
 
あと、実のところでいうと、前回VTJ2が、サムライTVでの生中継もなく、ネットPPV一本で、しかもサムライの録画中継は3時間だったか2時間だったか、それが一週間後ぐらいの放送だった…というのが個人的には「じゃ会場行くしかないかー」的な思いを抱かせている。
いまさら驚く話ではないが、サムライTV公式サイトでは放送情報載ってない。
スカパー雑誌だと載ってるのかな?
急転直下の生放送かニアライブ決定を実は祈ってたりする。

本日、パンクラス初の金網大会がサムライでオンエア

正直、見落としていた。今、上の記事の関係でサムライ公式サイトへいって見つけた。

http://www.samurai-tv.com/program/pancrase.html
パンクラス 2013.9.1 ベイサイド横浜
【対戦カード】
●永木健二×高木健太 ●曹竜也×上嶋祐紀 ●CORO×諏訪園岳 ●北郷祐介×中山ハルキ ●阪中カツヒロ×高岡尚裕 ●金森道×エリック・マイケル・フォート

【放送スケジュール】
9月18日(水)午後10:05〜深夜 0:00
9月19日(木)午前 8:05〜午前10:00
9月19日(木)午後 8:00〜午後10:00
9月23日(月)午前 8:05〜午前10:00
9月24日(火)午後 6:00〜午後 8:00

熱血教師の反対を行く「超放任教師」を描く漫画「VIVO!」(瀬川藤子)というのがあるらしい。

ここ1、2週間の当ブログの特徴だが、新聞のことを紹介する記事が多い。それは一度ここに記録・情報を残したら、その切抜きをさっさと捨てて部屋を整理したいからだ(笑)。けっこう部屋の美観上、大きな脅威なのだよ。しかしその分、けっこう古い話が出たりするのでご了承ください。
で、これは2011年12月11日の記事だ(笑)。朝日新聞書評欄で、南信長氏が紹介している。
あっ!すごい!!
さすがに2年前の記事ってネットにないから手打ちで紹介するしかないかあ、面倒くせえと思ったら、書評記事は特別(アフェリエイトの関係かな?)で、今も読めるよ!!これは感激だ。
http://book.asahi.com/reviews/column/2011121200023.html

VIVO! 1 (マッグガーデンコミックス アヴァルスシリーズ)

VIVO! 1 (マッグガーデンコミックス アヴァルスシリーズ)

ドラマに出てくるような熱血教師が本当にいたら、うっとうしいに違いない。デリカシーなくズカズカと他人の心に踏み込み、自分の理想を押しつける。生徒のためと言いながら、要は自己満足……(略)ところが彼は、前任者とは正反対の超放任主義だった。最初のホームルームで〈俺に迷惑さえかけなければいいのでこの一年好きに自由に生きて下さい〉と言い放ち、不登校の生徒に〈ダブりたくねぇなら自分で日数計算して上手(うま)いことやれよ〉とアドバイス(?)する。
(略)結果的に生徒の精神の自由と自立を促進している…・・・(略)

「三年B組金八先生」や「GTO」「ごくせん」「ROOKIES」は、アレはアレでいいんだろうけど、ただ熱血教師のパターンの「裏返し」として、生徒と距離を置いた場所から”戦略性”をもって教育にあたるようなパターンがあってもいいのになー、と思っていた。例えて言うと「パトレイバー後藤隊長が教育者になった」ような感じね。
そのうちの一部は「鈴木先生」で実現したようなところもあるし、ドラマでは松本人志が主演をやって、さっぱり人気が出なかった(笑)「伝説の教師」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BC%9D%E8%AA%AC%E3%81%AE%E6%95%99%E5%B8%AB
や、これは社会現象にもなった「女王の教室」が、ややこれに近いと聞く。ともに見てません(笑)…さらにさかのぼると、90年代に小規模で公開された「ザ・中学教師」…
http://movie.walkerplus.com/mv27409/
これはそもそも原作が「別冊宝島」だという変り種で、そもそも上のような教師像、金八先生的な熱血教師とは別の教師像の源流は90年代初頭の「プロ教師の会」だったというイメージが個人的にはある。少なくとも自分の興味としては、この会の著作や言論で、そういうタイプの教師像に興味を持ち始めたんだった。

そういう点でこのVIVO!という作品をメモした。

フランスの「連帯市民(PACS)」は結婚とこんなところが違う

さらにさかのぼって、2009年9月23日の朝日新聞だ。
この年、フランスで「連帯市民協約」(PACS)なる制度が10周年を迎えたのだそうな。
連帯市民、市民連帯というのは…ようは「結婚に似ているが結婚じゃない制度」。
フランス大使館が説明のページを持っている

http://www.fr.emb-japan.go.jp/jp/taizai/pacs.html
PACSとは性別に関係なく,成年に達した二人の個人の間で、安定した持続的共同生活を営むために交わされる契約のことです。
PACSに関する詳細はフランスSERVICE-PUBLICのホームページに詳しく記載されています。

ウィキペディアのほうが詳しい。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B0%91%E4%BA%8B%E9%80%A3%E5%B8%AF%E5%A5%91%E7%B4%84

同性愛のカップルもこれに加われるということだ。
以下、2009年の記事を箇条書きで。
・結婚は役所で宣誓する式がある。協約(PACS)は当日30秒で終わる。
・しかし節税効果は大きい。
・制度初年の99年は6251件→07年に10万件突破→08年に146000件。同性愛者はごく少数で、ほとんどが男女。
・結婚は08年に27万件。00年は30万件なので、微減といっていい。つまり連帯市民は結婚をへらすのではなく、新しい層が使っている。
・同じくこの制度が定着しているオランダでは結婚:連帯の比率は7:1。比率は大きくちがう。
・フランスの婚外子は07年に50.5%、過半数となった。
・同性愛の連帯市民が養子縁組をすることは認められていない(09年時点)
そして一覧が出来ている。

   結婚 PACS 事実婚
手続き、場所 役所に届け、首長の前で宣誓 小裁判所に書類を提出、受領書を得る なし
話し合って決める 変更なし 変更なし
父子の親子関係 自動的に確定 父親の認知が必要 父親の認知が必要
死去した相手の結んだ住居の契約 自動的に引き継ぐ 自動的に引き継ぐ 事実婚が周知されていれば引継ぎ可能
所得申告 共同 共同 別々
死去した相手の年金 受け取れる だめ だめ
義務 負債は連帯責任 負債は連帯責任 なし


ふむ、なるほど。便利でもあり、不便でもアリ。
しかし親子関係ってのは、この21世紀になれば「DNA鑑定」一本に絞れるんじゃないかなあ…もっと安く、もっと簡単になっていけばおもしろいのに。


しかし、では「結婚」という制度はそもそも何なのか?
これについては、上のようなフランスの例を見た上でぜひ、下のtogetterも読んでほしい。大屋氏が深く考察している

大屋雄裕氏「憲法24条(”両性の合意”)」の文面と同性婚の整合性について語る
http://togetter.com/li/531566

憲法を厳格解釈しても「婚姻」が異性間であることが要求されるだけなので、ほぼ同等の効果を持つ別の制度(PACS的なもの)を構築することに、憲法上の問題はない。
takehiroohya 2013-07-10 00:50:56

ただ当事者にはあくまで「婚姻」を求める人もおり、つまり異性間の・従来のものと同じ制度で認められるといった社会的承認の問題。これは反対派にも共通していて、生活上の便宜や法的効果を与えるかどうかではなく、聖なる絆としての「婚姻」というステータスを同性カップルに与えたくない、という話。
返信 RT お気に入り takehiroohya 2013-07-10 00:52:04

こうなると問題は実利実益でなく承認とか尊厳とか、要するに法的次元とは別のところに飛んでいってしまうので、それに対して法律の側でできることはあまりないなあ、とも思う。
takehiroohya 2013-07-10 00:52:35

(略)
婚姻は共同体形成機能と嫡出推定機能を混在させている不純契約だと私自身は考えているところ、同性間において後者は本質的に不要であるので、法的効果としては前者のみ(≒PACS)で「ほぼ同等」になると思っています。貞操義務も後者の一環ではないかと。
返信 RT お気に入り takehiroohya 2013-07-10 01:23:03

 
 
 
■「婚外子」裁判から大屋雄裕氏が語る、結婚制度のそもそも
http://togetter.com/li/562424

なんかねえ、別にDNA検査を義務化して血縁関係を完全に反映した相続制度にしても構わねえようにも思うわけですが。
RT @oishihi: 婚外子も同等の相続権を得ることになるが、認知されない子と内縁の妻には相変わらずない。次はそれらに権利が広がってゆく予感。
返信 RT お気に入り takehiroohya 2013-09-04 23:05:18

ご指摘の通り「子の父親はわからない」という前提で家族相続制度を作ってきたので、わかるならそれを完全に反映する法制度というのもアリではないかと思うわけですが。別に私一切困らないしな。けけけ。
takehiroohya 2013-09-04 23:07:12

民事的に設定するのはいいし、典型契約として用意しておくのもいいけど、公的な認証制度と結びつけて用意する意義はあるのかと聞かれるとねえ、困るところです。DNA登録・検査の全面的な義務化だと何がいけないかなあ。私困らないけど(非モテ層の主張)。

「円谷プロは破綻した。だが心配するな、その遺伝子は…『パシフィック・リム』が受け継いだ!」

2013年9月8日、朝日新聞読書欄。
以前twitterでは、最後の名言を紹介しているんだけど、こっちでも記録に残す。

http://book.asahi.com/reviews/column/2013090800003.html
(略) …倒産こそ免れたが、現在の円谷プロバンダイとフィールズ(パチンコ機器の企画販売会社)に買収され、経営陣から円谷一族は完全に追放されてしまった。著者はウルトラマンを守れなかったことをしきりに慨嘆する。
 英明氏よ嘆くなかれ。偉大な「円谷の遺伝子」は、いまや世界中に継承者がいるのだ。メキシコ人監督ギレルモ・デル・トロの“怪獣映画”、「パシフィック・リム」を観ればそれがわかる

この詩をうたったのは、斎藤環氏(精神科医)。
そう、創作者の”創作遺伝子”は息子、一族に引き継がれたりするもんではない。
”漫画の神様”の創作遺伝子がXXXに引き継がれているかっ?世界最高のアニメ監督の、創作遺伝子の後継者はXXXXかっ?違うだろっ。
そういうものなのだ。
柳生やグレイシーや北斗が、嫡流でなく強いやつらを養子にすることもあるように、「ギレルモ・ツブラヤ・デル・トロ」と名乗らせてもいい。ひとつぐらい姓を足してもかまわんだろ。

週刊朝日にも、もうひとつの別の書評が出ている
http://book.asahi.com/reviews/column/2013070900004.html

池内恵・山内昌之のエジプト・シリア情勢分析要約

池内恵氏の活動は、このリンクでいつも記録されているので有難い。
http://www.rcast.u-tokyo.ac.jp/ja/whatsnew/

・「エジプト情勢 池内恵氏 民主主義 未熟なまま放棄」『読売新聞』8月24日付朝刊
要約します

・エジプトの軍はムバラク時代より力を持った。それをエリート層と都市住人が指示する。ファシズムになりかけている。
・エジプトはトルコと違い、世俗主義が嫌われており、むしろ階級対立。エジプト民主主義は軍を政治の外に出し、ムスリム同胞団を抑える仕組みをつくるべきだったが、その我慢が足りなかった。
・同胞団が1年そこらで独自政策を採るのはむりだったとう。
・同胞団に失望した層は、ジハード主義に流れるかもしれない。これは一番の懸念。
サウジアラビアが「米国は強くなくなった」「米国は我々を見捨てるかもしれない」という二つの動機で独自外交を始めた。
・その鍵はロシア…「内政干渉をしない」「軍事技術を移転してくれる」「シリアのように(独裁政権でも)見捨てない」という信頼(笑)が、中東の独裁者の中に広がっている。中国接近もある。
アラブの春で黒が白、いまの「反革命」で再び黒・・・いやな状況だ。
・エジプトに米は圧力をそうかけられない。かければロシアから武器をもらう。そうするとエジプトとイスラエルの関係が悪化する・・・


それから昨日、9月17日の朝日新聞

・(耕論)シリアとオバマ外交 渡辺将人さん、池内恵さん - 朝日新聞デジタル (http://www.asahi.com) http://t.asahi.com/chtl
要約

オバマの「軍事行動表明→議会承認を」は、1990年、湾岸戦争以来の米国主導の中東秩序の決定的な揺らぎを示した。ある意味「オバマ・ショック」。
・従来の同盟国は「米国の覇権は続かない」と感じただろう。
化学兵器国際管理は進まない。時間稼ぎをするでしょう。そして通常兵器で月5000人が死ぬ状況が続く。
・日本もふくめ、アサド退陣要求と反体制派の承認で政府の正当性を失わせていたはずが、化学兵器廃棄の主体になることで皮肉にも政権の正当性ができた。
・世界の独裁政権に「化学兵器を持っていればカードになる」と思わせた。
・重要なのはやはりサウジーロシア関係。バンダル王子は訪ロしたし、NYタイムズに「サウジの意思を反映する」とされる寄稿者が「アラブ連合軍がシリアに介入する」とまで言い出した。
・今後、中東は地域大国が競合し、地域紛争や宗派紛争を煽る可能性がある…

本当は山内昌之氏の

【 論説 】 『読売新聞』 2013年9月8日 一面<地球を読む>「エジプト政変」
2013年9月8日(日) 『読売新聞』 1〜2面<地球を読む>に、「エジプト政変:真の民主主義不在の闘争/軍と同胞団 共存に失敗 」が掲載されました。

も紹介したかったのだが、切抜きをなくしてしまった。
・・・・と思ったら見つかった。
要約

・軍とムスリム同胞団の権力闘争が本筋で、政党と市民はその脇役でしかない。いわば「民主主義者のいない民主主義」だ。
・民主主義とは妥協や提携の政治であり、アラブではどうしても宗派や伝統が党派となり、妥協は難しい。
・エジプトの大統領選(2012)は投票率46%、52%(決選投票)。市民の持続的な民主化プロセスがなかった。
・この2年半の政治はデモクラシーではなく「スクエア(広場)クラシー」「ストリートクラシー」。デモや街頭はにぎやかだが…。
ムスリム同胞団は「いずれは我らにも政権交代があり得る」ということを理解してなかった。法曹や行政官僚人事に露骨に介入した
・同胞団のやり方は。あるいはイランのイスラム体制恒久化に学んだかもしれない。
・軍と正面からことをかまえるには、国防予算、関連企業の経営、退役将校や軍人の生活保障、兵力=雇用…などのさまざまな影響を大統領は理解できなかった
ムーディーズは13年3月、投資格付けをB3→かCaa1に落とした。五年後には債務の40%が不履行?
・同胞団は1:人定法の尊重、立法行為の承認、2:宗教的少数派の尊重、3:女性の自由と平等保障、4:宗教の自由と宗教からの自由を両方認める…すべてでしっぱう下。
・しかし、選挙で選ばれた大統領を軍が打倒した。その支持層は、軍や治安組織と共謀したことになる。デモクラシーを語る資格に疑問符がつく