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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

「川柳」が話題になってるので『仲畑万能川柳削除事件(2019年)』をプレイバック!!!!

togetter.com
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そして、当時のここのブログ記事を抜粋、あるいはそのまんま。

仲畑万能川柳 最近の話題作、昔の傑作

仲畑流万能川柳
27日の記事でご説明
2019-08-28

 27日の仲畑流万能川柳の記事は削除しました。

 毎日新聞社として、掲載に当たり「嫌韓」をあおる意図はありませんでしたが、「嫌韓をあおる」と受け止められた方がいらっしゃったという事実については、真摯に受け止めております。

mainichi.jp

いったいどんな作品が、と検索してみれば。



togetter.com

ちなみに、
この画像によると
「催促や抗議にミサイル使う国」
「本当に盟友なのか地位協定
というのもあるようなんだけど、そっちは問題にしている人もいるのかいないのか。

仲畑万能川柳 削除された日には、他国にも関わる風刺作品は3作あったが…(2019年8月27日欄)


twitter上での、削除の説明


※これは単独と言うより、いったん開いて、リプライのツイートを見てみるべき。



ふむ……ならば…と思うところあって
「仲畑万能川柳 アメリカ」などで、いろいろ検索する。

mainichi.jp

非核化の手本見せてとアメリカに


mainichi.jp
鎖国すりゃいいんじゃないのアメリカは

ちなみに、「嫌米」という言葉のほうが「嫌韓」より先に出来た、由緒正しい、ある意味意図的な造語である

貿易摩擦問題が最高潮に達したブッシュ―クリントン、海部ー宮沢政権の時代に、石川好氏らを中心にこの言葉を軸にして論壇がにぎわった。筑紫哲也も「煽った」という言葉を使っていいなら煽り人のひとり。「反米」とのニュアンスの違いみたいなものを含んでいた。
…というか嫌韓」という言葉自体が、一種「嫌米」という用語から、派生的に生まれた言葉なんだよね。

この本が出たのが1992年。

理念を持たず、労苦を厭い、よそ者を恐れ、目先の利を追うばかりの経済大国…。理念をかざし、他人のお節介を焼き、よそ者を募り、懐は火の車の政治大国…。太平洋を挾んで極端にちがう二者が向いあうことから生じる諸問題の火元を明快に指摘。「アメリカとは何か」という大テーマから説き起こし、「日本は何をなすべきか」という具体的提言に至る、パワフルな日米論。

津田大介氏だったら、これについてどう思うだろうか

ねえ。

毎日新聞はそう判断したとして、投稿者の「和光 Soji」さんと選者の仲畑氏は納得し、自発的に取り下げたのだろうか。

あいちトリエンナーレか、さいたま市の三橋公民館か

www.saitama-np.co.jp

 憲法9条を詠んだ俳句を公民館だよりに載せなかったのは表現の自由の侵害だとして、作者の女性(78)がさいたま市に200万円の損害賠償を求めた訴訟で、最高裁第1小法廷(小池裕裁判長)は、女性と市双方の上告を退ける決定をした。市に慰謝料5千円の賠償を命じた二審判決が確定した。20日付。

 判決によると、女性は2014年6月、さいたま市大宮区の三橋公民館で活動する句会で「梅雨空に『九条守れ』の女性デモ」と詠んだ。公民館だよりに掲載する秀句に選ばれたが、公民館は「公平性、中立性を害する」と拒否した。

■原告女性「ほっとした」「市は掲載するべき」

 9条俳句訴訟で二審判決が確定したことを受け、原告の女性(78)は21日、埼玉新聞の取材に、「正直に言って、ほっとした。最高裁で良くない判断が出たらどうしようかと思っていた。判決には不服なところもあるが、市の違法性を地裁も高裁も認めてくれたので、良かったと思う」と率直に語った。

 二審の東京高裁判決は、「女性の思想、信条を理由に他の俳句と異なる不公正な取り扱いをし、女性の人格的利益を違法に侵害した」「掲載しなかったことに正当な理由はない」などと述べていた。

m-dojo.hatenadiary.com

こちらは該当部分抜粋。

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もひとつ。「万能川柳」を巡るコラム

business.nikkei.com

ここで「ヤバい句」を再掲するのは控えておくが、内容は「台風も日本のせいと言いそうだなあ、韓国は」というものだ。いや、川柳の面白さは内容だけでなはく、リズムや語調も重要だ。そういった意味で、中身を取り出してあれこれくさすのは無粋、ということは知っている。だが、オリジナルもこれを五七五に直した程度のもので、言葉の並びに面白さはまるでなく、まずなによりも、川柳としてのヒネりや工夫がまるで感じられない。

 しかもこの句は、選者から「秀逸」のお墨付きを頂戴していた。もしや仲畑氏は、この句の面白さを評価したのではなくて、主張の内容に賛同したということなのだろうか。

 わかっている。私は、「小さな話に、頭の固いことを言ってるんじゃないよ」と突き放されそうなことを書いている。

 「韓国人って、台風も日本製だとか言って嫌ってるんじゃないかな」ぐらいなジョークを飛ばしてトンがったことを言ったつもりのおっさんが、そこいらへんにゴロゴロいるのは事実だ。その意味で、この川柳の言わんとしているところは、日本人の気持ちとして、それほど突飛な話ではない


理解はできる。だが、この種のカジュアルな(そしてカジュアルであればこそ深刻な)ヘイトのニュアンスを含む発言が、全国紙の投稿コーナーに掲載されたことと、その句が「秀逸」のお墨付きを頂戴したことの影響は、軽く見るべきではない。


なんつうか、先に書いておいて良かったな…。
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もったいぶることもなく、小田嶋氏が自粛した句を再掲載するが
「◎台風も日本のせいと言いそな韓」

を、
「台風も日本のせいと言いそうだなあ、韓国は」
と要約するのは、別にいいんだが、「韓国人って、台風も日本製だとか言って嫌ってるんじゃないかな」⇒『ヘイトのニュアンスを含む発言』というけど、最近の軋轢の多くは「文在寅政権」の動きと、それと対になる「安倍晋三政府」の動きによる軋轢の面があるのだから「(文在寅を頂点とする)韓国政府って、台風も(安倍晋三を頂点とする)日本(政府)製だとか言って嫌ってるんじゃないかな」という解釈も、少なくとも十分成り立ちそうな。この場合「ヘイト」どころか「寸鉄、権力を刺す叛骨のユーモア」になってしまう。

その可能性に気づいていたのか、それを考えなかったのかは別にして、この川柳削除と、小田嶋コラムの一件は「権力批判ともとれるものが、レイシズム云々ということで『消される』こともある」との一例として刻み得るものであろう、と。
同日の欄に「催促や抗議にミサイル使う国」とあって、これもSNSでは差別だヘイトだとの批判があった(んだよ!)のだからねえ。

過去には
鎖国すりゃいいんじゃないのアメリカは」というのも秀句になってたよ、という情報も、この前と同様ここに置いておく。

仲畑万能川柳その後〜「反省」してない、つーかさらに”毒”が強めに?

皆忘れましたが、
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という騒動がありましたね。
ふと思い出して、その後、コーナーがどうなったか、見てみたんですよ。そしてピックアップ。

まず前菜。

mainichi.jp

☆アラブでは「油を売る」が通じない 倉敷 中路修平

えへへ、こっちのほうが特定の民族だか地域だか…をまぁ、茶化してますねい。


そして、この問題作!!!!!

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☆5字だけど句にはできないジーソミア 長崎 マー坊

「5字だけど句にはできないジーソミア」…仲畑万能川柳、自らの「自粛」ぶりを嗤う
リピートアゲイン。

「☆5字だけど 句にはできない ジーソミア」 長崎 マー坊


え?? え???なんで「ジーソミア」は「句にはできない」のかなあ???

ぶっちゃけ、この前の一件を自分で茶にして、「ああ、こういうネタは対象が対象だから…アレなんですよね…、風刺なのに…仲畑万能川柳だと、いろいろあったんでしたねー、(・∀・)ニヤニヤ」
って、つまり「自らの自粛を嗤う」意味やろ!! そういう意味やろ!!! もちろんこう言っても、主催者も作者も口は割らないだろうし、別の解釈もあるんだろうけど、そう受け取らせてもらいましたわ、勝手に(笑)!!!


ちなみに、同じ日の欄には

窮してもロケット飛ばす摩訶不思議 犬山 D51

という句も選ばれてて、抜かりはない。どこを対象に、何の話題なのかは、わたくし世事にうとくてわかりませんが。



そして、メイン!!! これがスゴイ!!!

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核兵器地産地消を勧めます 大阪 佐伯弘史

ワンモア…リピート

核兵器地産地消を勧めます 大阪 佐伯弘史


いいかい、核兵器の「地産地消」…いや、「地産」は百歩譲ってもだ、「地消」って、「その地で核兵器を使用しろ、爆発させろ」ってことだよね???

なんたるブラックジョークだ…。

自分のブラックジョークはたいてい、いしいひさいちを上限として、だいたいそれ以上は想像が及ばず、実際それで済んでいるのが多いんだが(いしいひさいち極限値がそれほどに大きいんだが)、単なるアマチュアの投稿のこれ、いしいひさいちすらひょっとしたら単体で超えているんじゃないか…。


しかし、内容は間違いなく「反核」である。
不謹慎で、ブラックユーモアの極北だからこそ、反核のメッセージとして強烈なインパクトを持つのだ。そのジレンマと矛盾が、逆に言うと核均衡のMAD理論にすら似ているという、これまた矛盾の入れ子構造……

俺が選者だったら、いくら秀逸でも、ちょっと躊躇してしまうかもしれない。

<まとめ>

というわけで、
・「仲畑万能川柳」、あの騒動があったのに
・めっちゃブラックユーモアの作品とか選んでる
・というか、「あの騒動」であらわになった”規制”を自ら、からかうような作品まである!

という、ことでした。句の解釈は諸説ございます。


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