「茲山魚譜 チャサンオボ」。19世紀の李氏朝鮮。キリスト教や西洋の知識を学んだことで黒山島に流刑になった学者・丁若銓は、そこで出会った学問を志す漁師の青年・昌大とともに海洋学書を書き始める。身分や年代の差を越え、互いが師であり弟子あった2人の、長きにわたる波瀾万丈の友情を描く物語。 pic.twitter.com/GSxXELLLZn
— 窓の外 (@madosoto) November 21, 2021
「茲山魚譜 チャサンオボ」。学者三兄弟の中であらゆる学問に精通し、一番優秀であるが故に硬直した李氏朝鮮の先が見え、教えを乞われる側にいた学者が、流刑地で「教わる」喜びを見出す。「自分が何も知らなかった」事に喜びを見出す、「底知れない好奇心」がモノクロの映像に色をつけ、躍動させる。 pic.twitter.com/Z9LVDKObaa
— 窓の外 (@madosoto) 2021年11月21日
映画の中で、たこがいい味出している(文字通り)。 かつて「キングコングvsゴジラ」「地底怪獣vsフランケンシュタイン」などで場をかっさらい、主役を食う怪獣プロレスの猛者として知られたたこだが、引退後は性格俳優としても活躍しているようだ
えーと、たこの話は置く。
映画のレビューがいくつかある
globe.asahi.com
news.yahoo.co.jp
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自分は、この種の話を一ジャンルとして把握している。広く言えば「知を追うものの情熱と葛藤」だが、その知が、自然の発見や記録…ひろく博物学の場合、まさに「在野の知恵と、教室の学問」の融合や対立なども描かれるからだ。
ダンピアのおいしい冒険
や「風雲児たち」にも出てくるが、
また話をちょっとずらして「天才柳沢教授の生活」における傑作…122話「性(さが)」を連想するところです。
結末は、後味が良いとはいいがたいが……世の中には「後味の悪い話」を募集・収集するところがあるらしく、そこから「後味が悪い話まとめ」というのもできてて、そこに紹介されていたらしい。
atoaziwarui.blog.fc2.com
しかし、こうやって「後味の悪い話」を広い物語世界から収集分類するのが、とりもなおさず「茲山魚譜 」の精神の何かに通じていたりするのだが…
話戻って、「在野の、庶民の生活の知恵から『知』をくみ出す」という話で、こういうものを。
みなもと太郎先生は文章も素晴らしかった。コロナ禍の今こそ読まれるべきだと思うので、シェアさせてください。「科学が分からなくても、科学的な考え方はできる」「大事なのは謙虚で常識的な姿勢」「でも、そんな人ほど、非常識で傲慢に見えてしまう」「このパラドックスは未来永劫続くかもしれない」 pic.twitter.com/ZPDsEvfs5l
— 橋口幸生@著書「100案思考」「言葉ダイエット」発売中 (@yukio8494) 2021年8月19日
このマンガが凄い!オトコ編2位だった「チ。ー地球の運動について」で、既に今は退場しているが、偏屈知識人と、無学だがふとしたことで天動説にも、文字や記録にも興味を持つ男の議論が物語の中心になっていた。
「なつぞら」のこれもそうだった
m-dojo.hatenadiary.com
吉田松陰は野山獄での相互学問による教化とか、処刑前日の話などいろいる学問についてのドラマがあるけど、
ペリー艦隊密航未遂直後の牢に入った時の話を再度。
……取調べのないときは、鶏小屋のような檻にいる。畳一畳のせまいなかで金子重之助(※一緒に密航を企てた人物。のちに獄死)と向かい合っている。
そのあいだ、番卒や見物人やらを相手に、国家の危機を大声で説いて倦まず、ついにはこの書生の態度をみて、事情がわからぬままに尊敬する者が出てきた。番人の金太郎もそのうちのひとりである。
「何か、書物はありませんか」
と松陰はある日、金太郎に乞うた。
金太郎は(略)3種類の書物を持ってきた。
(略)「金子君、きょうの読書こそ真の学問である」
と、ひどくあかるい声でいった。
「君は漢の夏侯勝と黄覇の故事を知っているか」
(略)