アニメ放送が完結した「波よ聞いてくれ」。
最後の回は、少し原作と構成を変えて、北海道地震をモデルにした昨年の原作回を持ってきました。
漫画の舞台自体も北海道だからね。
なかなかに感動的な回でした。
そして原作でその回になった時に感想を書いた拙記事が、一緒に読まれまして、皆さまありがとさんでした。
m-dojo.hatenadiary.com
波よ聞いてくれ、最終話。
— みにゃもと (@minamoto80486) June 19, 2020
生放送中の驚きハプニング(違)
ラジオパーソナリティとしての真価が問われるミナレさん。
まさにスタート地点に立った感じですね😭
あと、自分の想いをあまり表に出さないマキエさんのこれからも楽しみ😊
…ってこれ、2期やってくれますよね⁉https://t.co/oryvjbPOtm
TVアニメ『波よ聞いてくれ』公式サイト
あー、あと、OPとEDが非常によかったです
tacica 『aranami』MUSIC VIDEO (先行配信中 TVアニメ『波よ聞いてくれ』OPテーマ)
- 作者:沙村 広明
- 発売日: 2019/12/23
- メディア: コミック
さて、放送終了を機に少し全体の感想を・・・・・・・・・・・。
といっても、漫画原作は1、2巻まで読み、その後コミックDAYSで最近の回を読み始めたにすぎないんですが。作者は既に「無限の住人」でヒットを飛ばしているが、自分は未読。
内容は、非常に面白い。
特に、酔っぱらっての失恋の愚痴を、飲み屋で偶然に出会ったラジオプロデューサーに喋り倒した女性がその才能を見込まれて、ノセられる形でラジオのパーソナリティーになる……というのが、「なさそでありそなサクセス・ストーリー」として、夢とリアリティの両方がある。そして、そんな展開を通じて「ラジオの舞台裏」という、ちょっと気になる世界を垣間見せてくれる。
一部の
スキもない
舞台装置です。
だけど・・・・・・・・このブログ記事のタイトルの通り、なんですよ。
いや、わかるわかる。まだまだまだ「ユーチューバー」の99.9999%は、この漫画の主人公のような地域ローカル放送局の深夜放送DJよりステータスは下だ。知名度も影響力も、金銭的にも。
DJの才能、そしてそれが持つ社会的な影響力、それを活用して救える人の数も比べ物にならない。
それは最終回の舞台であった災害報道の時には、さらに発揮される。
…ではあるけれど、やはりメディア企業のみが、「放送」が可能で、その舞台に進めたものだけが自分の才を世に問えた時代代と、だれもがやる気さえあれば、全世界に自分のトークの面白さを問える時代では、「ラジオDJ」の持つ重みは異なってくる。0.0001%は、ユーチューバーがそんなDJよりよほど広い知名度や影響力を持つことができるのだ。
というか、そもそもごく初期、DJになりたての時期に、カレー店で働く主人公女性は「じゃあ、声一本で生きてみるか!本気でやるか!!→ DJってどれぐらいもらえるの→ やっぱり二足のわらじでがんばりまーす」というシーンがあってね。…きびしいねえ。
これは、
漫画や小説を描く人が主人公になった時もそうだし、
アニメ作りなんかでもそうなんだけど、
やっぱりインターネットのおかげで、才能は世に広く問いやすくなった。
最近のアニメ制作系の漫画と、DAICONでガイナックスが世に出た時代を描く「アオイホノオ」を比較するとよくわかる(笑)
m-dojo.hatenadiary.com
「このパラパラ漫画を1枚ずつデジカメで撮影して」
「それを画像ビューアで0.1秒間隔で連続表示すれば」
「ほらアニメだ」
(略)
思い起こせばほぼ30年前・・・って俺は知らないけどさ(笑)、いま連載中の島本和彦「アオイホノオ」でも、一応映像系の学校に通っている人ですら、アニメーションを作るためのハードルはえらく高かった。「七人の侍」よろしく、動きのある絵をサラサラと描ける異能の大天才(庵野秀明)、桁外れの豪邸にすむスポンサー的な大金持ち(岡田斗司夫)、それらをコーディネートできるプロデューサー感覚を持つ男(名前忘れた…誰だっけ??有名な人らしい)・・・いずれも後世、名を残したつわもの達がチームを組んで、やっと一本のSF大会OP用の…(後略)
m-dojo.hatenadiary.com
だが、そのぶん、
「そんなにすごい才能があるなら、ネットで発表すれば高く評価されてるよね?」→「いま無名だってことは、やっぱり才能が無いんじゃない?」
となる可能性がある。そのへんをどう匙加減していくか。すくなくとも「凄い才能なんだけど、周辺の理解者にめぐまれず(無能な編集者や上層部などのせいで)、ただいまは無名の存在である」というのは、表現の場においては、ちょっとネット時代はひと工夫が必要だ、となるのでしょうかね。
そういえば同作品では放送作家が、小説家として遅咲きのデビューをしそうで、放送の現場を離れる寸前…という挿話が描かれているが、いまや
「かつては放送作家を目指したであろう才能の持ち主が、現在では最初からyoutuberを目指す」…と、ほかならぬ伊集院光が憂いているのだ。
m-dojo.hatenadiary.com
そんな中で明石家さんまがユーチューブについて語る。手越祐也がYOUTUBERになる。
明石家さんま「YouTubeは素人の領域。プロが参入したらかわいそうやんか。一生懸命やってきた人が」https://t.co/i8jB6gwZAH
— Share News Japan (@sharenewsjapan1) June 20, 2020
……さんまは「昨日も週刊誌が『宮迫(博之)さんのYouTube出るんですか?』って聞いてきてやな『出るかアホって』言ったわ」と改めて自分がテレビ側の人間であると強調した。
芸能人のYouTube参入が相次いでいることについて、さんまは「ごめんな!あれは素人さんの領域やってん。俺はそう区切ってて、そこへプロが参入したらかわいそうやんか。一生懸命やってきた人が」と陳謝。
はじめしゃちょーは「盛り上がるので嬉しい反面、ちょっとやばいなという気はしますね」とし、「僕とかヒカキンさんとかは、自分でいうのもなんですけど地位を確立している人は良くて。中堅とか今から始める人は埋もれるような気がしますね」と……
tpcprs.com
化石のような芸人だ。YouTube が素人の領域でテレビがプロの領域?ど素人が話すワイドショーを見てプロが語ってると信じているのか?可哀想なのは時代遅れの優越意識を持つ頭の悪い芸人だ。
— 岩田温@YouTubeチャンネル開設しました! (@iwata910) June 20, 2020
明石家さんま、「素人の領域にプロが参入したらかわいそう」 芸能人のYouTube進出 https://t.co/MC8gi1NNhb
明石家さんまみたいな影響力のある人が言ってくれるのは凄く良いと思う。
— するが (@surugamurakumo) June 21, 2020
芸能人や有名人がYouTubeに来るのは自分は嫌だからな、芸能界でミスった人が流れてくるイメージだよね。 pic.twitter.com/JxGZ3JVYgB
これは本心としては傲慢に「ユーチューブ如きが!」と見下しているのか「すみ分けましょう」とか「これまでのアマチュアの努力と遺産に敬意を」という話なのか、
そこはちょっとわかんないんだけど(少なくとも表現としては後者寄りだと思う)、ただ、ちょうど話題としてはシンクロしているので、ちょっと興味深かった。
さんまは数年前「ネットフリックス」CMに登場したこと、それ自体が話題になったね。
なんか、ネットフリックスのさんまインタビューに寂寥感があるのは、「テレビ時代の終わり」的なことを語る部分を選んでCMにしているからだろうけど、全体としてやはりこの時代、そして「全盛期を迎えて調子に乗りまくったフジテレビ」とぴったり伴走し続けていた明石家さんまだからこそ、「大戦争に敗戦し、廃墟の中でたたずむ老元帥(戦犯訴追は免れた)」的なイメージがあるからだろう。
m-dojo.hatenadiary.com
あなたがまだ観たことないものを。出会えば、はじまる。
— Netflix Japan (@NetflixJP) 2017年8月27日
明石家さんまさんを迎えて贈る、Netflixの新たなキャンペーン『人間、明石家さんま。』WEB限定ムービーを公式YouTubeチャンネルで公開中!https://t.co/I6L01IGgYH #ネトフリ pic.twitter.com/nVMehi3ZfC
そんな令和の世、
「ユーチューバー」は、
「ラジオDJ」に
とって代われるか?
締めとして「電波の城」から2画像
・これまでの既存メディアの優位は「必要なインフラが大規模で、誰でも参入できるものではなかったから」に【すぎない】。
・もしその前提が崩れ「誰でも参入できる」ものになったら、既存側の優位はあっという間に崩れる。