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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています 

「波よ聞いてくれ」面白いけど『喋れる素人はyoutubeで世に出る』世の中じゃ。そして明石家さんまは…

アニメ放送が完結した「波よ聞いてくれ」。
最後の回は、少し原作と構成を変えて、北海道地震をモデルにした昨年の原作回を持ってきました。
漫画の舞台自体も北海道だからね。
なかなかに感動的な回でした。
そして原作でその回になった時に感想を書いた拙記事が、一緒に読まれまして、皆さまありがとさんでした。
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TVアニメ『波よ聞いてくれ』公式サイト
あー、あと、OPとEDが非常によかったです

tacica 『aranami』MUSIC VIDEO (先行配信中 TVアニメ『波よ聞いてくれ』OPテーマ)


遥海 -『Pride』 MUSIC VIDEO

第1話 お前を許さない

第1話 お前を許さない

  • 発売日: 2020/04/04
  • メディア: Prime Video
波よ聞いてくれ コミック 1-7巻セット

波よ聞いてくれ コミック 1-7巻セット

  • 作者:沙村 広明
  • 発売日: 2019/12/23
  • メディア: コミック

さて、放送終了を機に少し全体の感想を・・・・・・・・・・・。
といっても、漫画原作は1、2巻まで読み、その後コミックDAYSで最近の回を読み始めたにすぎないんですが。作者は既に「無限の住人」でヒットを飛ばしているが、自分は未読。

内容は、非常に面白い。
特に、酔っぱらっての失恋の愚痴を、飲み屋で偶然に出会ったラジオプロデューサーに喋り倒した女性がその才能を見込まれて、ノセられる形でラジオのパーソナリティーになる……というのが、「なさそでありそなサクセス・ストーリー」として、夢とリアリティの両方がある。そして、そんな展開を通じて「ラジオの舞台裏」という、ちょっと気になる世界を垣間見せてくれる。

一部の
スキもない
舞台装置です。


だけど・・・・・・・・このブログ記事のタイトルの通り、なんですよ。
いや、わかるわかる。まだまだまだ「ユーチューバー」の99.9999%は、この漫画の主人公のような地域ローカル放送局の深夜放送DJよりステータスは下だ。知名度も影響力も、金銭的にも。

DJの才能、そしてそれが持つ社会的な影響力、それを活用して救える人の数も比べ物にならない。
それは最終回の舞台であった災害報道の時には、さらに発揮される。


…ではあるけれど、やはりメディア企業のみが、「放送」が可能で、その舞台に進めたものだけが自分の才を世に問えた時代代と、だれもがやる気さえあれば、全世界に自分のトークの面白さを問える時代では、「ラジオDJ」の持つ重みは異なってくる。0.0001%は、ユーチューバーがそんなDJよりよほど広い知名度や影響力を持つことができるのだ。

というか、そもそもごく初期、DJになりたての時期に、カレー店で働く主人公女性は「じゃあ、声一本で生きてみるか!本気でやるか!!→ DJってどれぐらいもらえるの→ やっぱり二足のわらじでがんばりまーす」というシーンがあってね。

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波よ聞いてくれ DJの収入
…きびしいねえ。



これは、
漫画や小説を描く人が主人公になった時もそうだし、
アニメ作りなんかでもそうなんだけど、

やっぱりインターネットのおかげで、才能は世に広く問いやすくなった。
最近のアニメ制作系の漫画と、DAICONガイナックスが世に出た時代を描く「アオイホノオ」を比較するとよくわかる(笑)

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「このパラパラ漫画を1枚ずつデジカメで撮影して」
「それを画像ビューアで0.1秒間隔で連続表示すれば」
「ほらアニメだ」

(略)
思い起こせばほぼ30年前・・・って俺は知らないけどさ(笑)、いま連載中の島本和彦アオイホノオ」でも、一応映像系の学校に通っている人ですら、アニメーションを作るためのハードルはえらく高かった。「七人の侍」よろしく、動きのある絵をサラサラと描ける異能の大天才(庵野秀明)、桁外れの豪邸にすむスポンサー的な大金持ち(岡田斗司夫)、それらをコーディネートできるプロデューサー感覚を持つ男(名前忘れた…誰だっけ??有名な人らしい)・・・いずれも後世、名を残したつわもの達がチームを組んで、やっと一本のSF大会OP用の…(後略)

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だが、そのぶん、
「そんなにすごい才能があるなら、ネットで発表すれば高く評価されてるよね?」→「いま無名だってことは、やっぱり才能が無いんじゃない?」
となる可能性がある。そのへんをどう匙加減していくか。すくなくとも「凄い才能なんだけど、周辺の理解者にめぐまれず(無能な編集者や上層部などのせいで)、ただいまは無名の存在である」というのは、表現の場においては、ちょっとネット時代はひと工夫が必要だ、となるのでしょうかね。

そういえば同作品では放送作家が、小説家として遅咲きのデビューをしそうで、放送の現場を離れる寸前…という挿話が描かれているが、いまや
「かつては放送作家を目指したであろう才能の持ち主が、現在では最初からyoutuberを目指す」…と、ほかならぬ伊集院光が憂いているのだ。
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そんな中で明石家さんまがユーチューブについて語る。手越祐也がYOUTUBERになる。

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ジャニーズの手塚がユーチューバーに



……さんまは「昨日も週刊誌が『宮迫(博之)さんのYouTube出るんですか?』って聞いてきてやな『出るかアホって』言ったわ」と改めて自分がテレビ側の人間であると強調した。

 芸能人のYouTube参入が相次いでいることについて、さんまは「ごめんな!あれは素人さんの領域やってん。俺はそう区切ってて、そこへプロが参入したらかわいそうやんか。一生懸命やってきた人が」と陳謝。

 はじめしゃちょーは「盛り上がるので嬉しい反面、ちょっとやばいなという気はしますね」とし、「僕とかヒカキンさんとかは、自分でいうのもなんですけど地位を確立している人は良くて。中堅とか今から始める人は埋もれるような気がしますね」と……
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これは本心としては傲慢に「ユーチューブ如きが!」と見下しているのか「すみ分けましょう」とか「これまでのアマチュアの努力と遺産に敬意を」という話なのか、
こはちょっとわかんないんだけど(少なくとも表現としては後者寄りだと思う)、ただ、ちょうど話題としてはシンクロしているので、ちょっと興味深かった。


さんまは数年前「ネットフリックス」CMに登場したこと、それ自体が話題になったね。

なんか、ネットフリックスのさんまインタビューに寂寥感があるのは、「テレビ時代の終わり」的なことを語る部分を選んでCMにしているからだろうけど、全体としてやはりこの時代、そして「全盛期を迎えて調子に乗りまくったフジテレビ」とぴったり伴走し続けていた明石家さんまだからこそ、「大戦争に敗戦し、廃墟の中でたたずむ老元帥(戦犯訴追は免れた)」的なイメージがあるからだろう。
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そんな令和の世、
「ユーチューバー」は、
ラジオDJ」に
とって代われるか?

締めとして「電波の城」から2画像

これも何度も紹介した画像

・これまでの既存メディアの優位は「必要なインフラが大規模で、誰でも参入できるものではなかったから」に【すぎない】。
・もしその前提が崩れ「誰でも参入できる」ものになったら、既存側の優位はあっという間に崩れる。