「少年ジャンプでフェミニズム漫画をやったら日本の人権感覚が変わるか」ゆーたら変わらないと思うし、仮に変わるとしたらいい方向か、というのも断言し難いけど
フェミニズムを描いて(少年ジャンプで)面白い漫画を作れるか、といえば、作れる可能性はあるんじゃないかと思います。
藤田和日郎氏は、かつてこんな場面を描いた。
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どんな思想であっても、それが「おはなし」の中でうまく生きれば、その作品は面白くなるだろう。そうでなく、それがバランスを崩すような形で無理やり挿入されたら駄目な絵解き漫画になる。
で、タイトルにあるように、それが例えば「無敵皇軍かく戦えり」的なものであっても、荒唐無稽な宗教観であっても、それで面白い作品は作れる。
と思うのです。
それで一言言うとさ、突然BSから教育テレビに変わっちゃうけどさ(笑)。
これ暴力シーンさっきから出ているでしょ。良識家の人が「こういうのは…」とか言う。(略)大学でこういうのを扱うときもいってるんだけどね、こういう、ある意味けしからんマンガなわけですよ。そういうものをどう考えるかっていうときにね、ふつう言論の自由とか表現の自由なんて言うけど、俺ね、そういうバカなこと言いたくないから(笑)、いつもね俺、本居宣長のこういうのを引用するのね(笑)。
本居宣長の歌論、文化論ですね、うた論。
(歌の中には)
政のたすけとなる歌もあるべし、
身のいましめとなる歌もあるべし、
また国家の害ともなるべし、
身のわざわいともなるべしってんだよね。で、そういうものがあっても人間の真実が描かれているものは芸術であり文化であるって、本居宣長が言ってるんだよね。
あとさ、「正しさ」ではなく「新奇さ、奇抜さ」を目指して「ステロタイプをひっくり返す」と、そういうふうになるって可能性もある
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個人的に、これがフェミニズム的価値観かはこれまた断言できかねるが、読んでまあ面白かったのはこれだった。
おれは
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スカート穿く
男子高校生。「おれ今までスカートは
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スカートを穿いてきたのは
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風変わりな女子・白井さん。「女装したいってこと?」
「ぜんぜんちがう」スカート少年の不自由と恋を
ユーモラスに描く青春白書。