「BSマンガ夜話」第一夜(真説ワールド・イズ・マイン)を、後半部分見逃していたのでビデオで再視聴したのだが、その中で、この作品がNHKで論じるのもギリギリであるような残酷描写、殺人描写の多い作品であることに対し呉智英が触れていた。
それで一言言うとさ、突然BSから教育テレビに変わっちゃうけどさ(笑)。
これ暴力シーンさっきから出ているでしょ。良識家の人が「こういうのは…」とか言う。(略)大学でこういうのを扱うときもいってるんだけどね、こういう、ある意味けしからんマンガなわけですよ。そういうものをどう考えるかっていうときにね、ふつう言論の自由とか表現の自由なんて言うけど、俺ね、そういうバカなこと言いたくないから(笑)、いつもね俺、本居宣長のこういうのを引用するのね(笑)。
本居宣長の歌論、文化論ですね、うた論。
(歌の中には)
政のたすけとなる歌もあるべし、
身のいましめとなる歌もあるべし、
また国家の害ともなるべし、
身のわざわいともなるべしってんだよね。で、そういうものがあっても人間の真実が描かれているものは芸術であり文化であるって、本居宣長が言ってるんだよね。
昨日エントリを書いたTB先の新エントリは、こちらと同様に「映画ベストテンを選んだらこぼれちゃった作品があった」という話
http://d.hatena.ne.jp/washburn1975/20071204
でありますが、そのラインナップを観て、多少関係があるように思えた(爆笑)のであります。
この歌論、ちょっと検索したのですがそれほどたくさんネット上にあるものでもないようでした。ま、こういうのを振りかざすのも権威主義的でどうかとは思いますが、ひとつの「武器」には確かになるので、広くご紹介させてもらった。
原典について触れているサイト
http://www.norinagakinenkan.com/norinaga/kaisetsu/ashiwake.html
先に紹介していたブログがあった。
http://kazuuun.blog79.fc2.com/blog-date-20071201.html
※追記 原典に関する情報
「アニメで健全な愛国心」も「平和のため好戦アニメ排除」も、若きゆうきまさみ先生は揶揄した、という話 - INVISIBLE D. ーQUIET & COLORFUL PLACE-b.hatena.ne.jp本居宣長の提示の4行は「排蘆小船」の一節。その後、"みな其人の心により出来る歌によるべし"と続くようだ / Ref. <a href="http://www.norinagakinenkan.com/norinaga/kaisetsu/ashiwake.html" target="_blank" rel="noopener nofollow">http://www.norinagakinenkan.com/norinaga/kaisetsu/ashiwake.html</a>
2020/01/20 20:17