INVISIBLE Dojo. ーQUIET & COLORFUL PLACE-

John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

22日はNHKドラマ「聖☆おにいさん」放送第1回目。/ブログ過去記事おさらい

www.nhk.or.jp



かなり最初のほうからこの作品を紹介していた自分としてはヒジョーに感慨深いのであるけれども、、まずもって「NHK」が映像化した、というのが、すんげぇ話だなとは思うのであります。


というか、本格的にここで、この作品を紹介したのは

m-dojo.hatenadiary.com
タイトル表示しきれないか…
「フィクションだけどこれ大丈夫かな?と、外国人に「聖☆おにいさん」のことを尋ねたら大問題になりそうで困ったことについて」
の記事です。ちなみにこのころは、「はてなブックマーク(2005年開始)」というのは機能がいまいちわからなくて、なんか不思議なところにコメントがつき始めたなあ、こりゃなんだ?と思ったものでした(笑)。

ちなみにこの記事は
m-dojo.hatenadiary.com
と一繋がりで。


ただーし、結局のところ、この問題は一種「宙づり」なままで、だけど作品のほうが勝手に手塚治虫文化賞を受賞したり、大英博物館で紹介されたり(マジ) 海外でもまあそれなりに好意的に読まれたり…

「聖☆おにいさん」番外編の、リアル海外反応 - INVISIBLE D. ーQUIET & COLORFUL PLACE-
、そして今回、天下の公共放送、経営委員にくらたま氏や100田氏のようなそうそうたる知識人が集うNHKでドラマが放送されることを持って「この作品はアリかナシかでいえば『アリ』」となったらしいんだが…


しかし、「熱心な信者が多数存在しガチで信仰する、宗教的な存在を勝手に『キャラクター』として扱うな!」と熱い抗議がくる実例は
m-dojo.hatenadiary.com
という形で存在しているわけでな。
その記事からリンクしているここを直に紹介しておこう

yurukuyaru.com
ヒンドゥーの教えを説く聖職者Rajan Zed氏が先日、声明を発表。

ニンテンドー3DS向けゲーム『真・女神転生IV FINAL』に登場する魔神クリシュナに対してヒンドゥー教全体が大きな怒りを感じている、と非難。同キャラの削除を求めている。


この作品の時に誰もがちょっと考えるあの話、考えは浅いんだけど(笑)映画監督の森達也氏がその浅さに関わらず形にして…

diamond.jp
「でもこのままじゃ、まるで私たちがムハンマドを除け者にしているようだよ」
「まあ大丈夫だよ。日本の読者でこの矛盾に気づく人はあまり多くないから」
「そうか。インド生まれの君が、なぜバカンスを過ごす地にこの国を選んだのか、その理由がやっとわかったよ」
「とりあえず聞かなかったことにするよ」
「ならば私も言わなかったことにするよ。ガブリエルには、ムハンマドにごめんって伝えてくれってメールしておく」


 著者の中村さんに提案。このくらいなら描けると思うのだけど、どうでしょうか。

そのときの「ブクマ」が、なかなか見ごたえあるのだよ。
b.hatena.ne.jp


ちなみにこのあと、森達也氏は実際にシャルリ―エプドの風刺画入りの本が発売された時、寄稿を拒否したとさ。

m-dojo.hatenadiary.com



『…悪意あるカリカチュアとして突き付けられる。たとえれば自分の父親や母親が公衆の面前で罵倒され嘲笑されるような感覚だろう。ムハンマドとは一心同体でもある敬虔なムスリムなら、自分が汚されたように感じるはずだ。』

イスラム・ヘイトか、風刺か

イスラム・ヘイトか、風刺か

※むろん「聖☆おにいさん」が対象とした2宗教に悪意があるとはつゆも思わぬ。…思わぬが「悪意がある、ない」は内心の話だからなあ。「お前のこのパロディ、風刺は実は『悪意』があるだろ?」って言われた時はどうすればいいのでしょうか、いしいひさいち先生笑い



実際、「聖☆おにいさん」と、たとえば「悪魔の詩」、たとえば「シャルリ―・エプド」の間には、なにかの超えられない壁があるのか、それとも壁なんかなく、ふつうにご近所、トントントンからりと隣組、格子を開ければ顔なじみのお隣さんなのか、これもまあ、ちょっと詰めた話はしないし、まあさせないほうが無難ではありましょう。

m-dojo.hatenadiary.com
m-dojo.hatenadiary.com

m-dojo.hatenadiary.com
……イエス・キリストイスラム教のムハンマド、仏教のブッダなど各宗教の開祖を“キャラクター”にして格闘させるネットゲームが登場し、各国の宗教家、信者らが激怒している。

 このゲームはイタリアのクリエーター集団「Molleindustria」が開発したネットゲーム「フェイス・ファイター」。同集団が運営するサイトから無料でダウンロードできる。


宗教的なものを冒涜してはいけない、という議論は、こんな例も考えると面白いのでは、と。
徳川家康を風刺、揶揄、批判するような表現は一切すべきでない(宗教的存在だから) -
d.hatena.ne.jp




そもそも、「悪い表現」をどうするか、と。
呉智英

d.hatena.ne.jp


(「ザ・ワールド・イズ・マイン」は)ある意味けしからんマンガなわけですよ。そういうものをどう考えるかっていうときにね、ふつう言論の自由とか表現の自由なんて言うけど、俺ね、そういうバカなこと言いたくないから(笑)、いつもね俺、本居宣長のこういうのを引用するのね(笑)。
本居宣長の歌論、文化論ですね、うた論。
(歌の中には)
政のたすけとなる歌もあるべし、
身のいましめとなる歌もあるべし、
また国家の害ともなるべし、
身のわざわいともなるべし
って言ってるんだよね。で、そういうものがあっても人間の真実が描かれているものは芸術であり文化であるって、本居宣長が言ってるんだよね。


ま、そんなもろもろを考えながらも、ドラマはもちろん見てみたい。
監督は福田雄一、数々の漫画を力業で実写化した「雄一マジック」、今回も炸裂するか(それとも不発か)。
m-dojo.hatenadiary.com

聖☆おにいさん(17) (モーニング KC)

聖☆おにいさん(17) (モーニング KC)