http://sankei.jp.msn.com/economy/it/090430/its0904301145000-n1.htm
……イエス・キリストやイスラム教のムハンマド、仏教のブッダなど各宗教の開祖を“キャラクター”にして格闘させるネットゲームが登場し、各国の宗教家、信者らが激怒している。
このゲームはイタリアのクリエーター集団「Molleindustria」が開発したネットゲーム「フェイス・ファイター」。同集団が運営するサイトから無料でダウンロードできる。
同ゲームには各宗教の開祖がアニメ調のキャラクターとして登場。丸々と太ったブッダや、やせて骨と皮ばかりのキリスト−など、極端にデフォルメされた各キャラクターが素手でバトルを繰り広げる。それぞれに「火の玉を落とす」などの“必殺技”が設けられて……(略)
私がこれを知るところとなったのは、これを議論するいろんなところで、やはりというべきか「聖☆おにいさん」との比較論が出ていて、そこならなぜ?というべきかうちの聖☆おにいさんネタにリンクが張られているという(笑)。
まあ、それは正しいので、宗教の開祖を”キャラクター”とするということでは何ら変わることは無いっす。
だがわが日本国、この前同国有数の新聞社が主催し、世界的な漫画家の名前を冠した賞が与えられ、ある意味「このようなキャラクター化には、何の問題もない」とお墨付きを与えたばかりなのだ。
http://www.asahi.com/event/TKY200904210207.html
第13回手塚治虫文化賞(朝日新聞社主催)が、次の通り決まりました。
(略)
短編賞には中村光氏の「聖☆おにいさん」(講談社)が選ばれました。
ではその違いはなんだろうか。
それはまあ、つっこむなといって誤魔化したい(笑)。
だから本当は、ここで中村光氏に、こういうゲームについてどう思うか?を実際に見てもらって、本人の口から感想を聞いてみたいのですよ。いちど「細心の注意を払っている」というようなインタビューを読んではいるし、中村氏が二人の教祖(もしくは解脱者&神の子)に愛情を持っていることは知っているが。文化賞授賞式はいろんなメディアが、いろいろに自由に質問できるから、このゲームやデンマークの「ムハンマド風刺画」についても一回、まじめに彼女の見解を聞いてみたいです。
ゲームは悪ふざけ? いや風刺とテーマがあるそうだ。
これね、どこにあるんだか今は見つからないけど、確かにこの関連で読んだんだが、製作者の一人が「これは宗教の下に人々が争い、憎しみ合うという悲しい現実を風刺したものなのです」とか言ってやがったのよ。
どうかんがえてもこじつけ、後付けだと思うが(「サルでもかけるまんが教室」で、うはは…やれ、徹底的にやれ!と残酷な殺戮シーンを描きまくった後、最後の一こまで「やっぱり平和が一番」と描いて済ませるというネタがあったが、まんまそれだ。)
しかし「悪ふざけでした、ごめんね」で終わり、ひっこめるならそれが平和なのだが「このゲームは宗教の名の下の争いがテーマ」なら、抗議やら脅迫?やらによって引っ込めるなら、それは上のムハンマド風刺画に加え、「悪魔の詩」、「靖国」、あるいは「ヘタリア」が上映できない、放送できない、翻訳者が暗殺された…などの話につながる、かもしれん。
このゲームを守ることが、自由を守ることかもしれないのだ。
ほんとかよ。でもそうなる。