まず、せっかく社説があったので紹介しよう。
これに関して、タイトルに書いたことに繋げる文章を書くかどうかは、ちょっと今から都合が有るので、時間あれば
新生児取り違えの判決 出自知る権利守る契機に
朝刊政治面
毎日新聞
2025/4/28 東京朝刊
English version
847文字自分の親を知りたいという、切実な声に応えた司法判断である。子の「出自を知る権利」が保障される社会への一歩としたい。
東京都立の産院で生まれ、別の新生児と取り違えられた男性が都に対して生みの親を調べるように求めた裁判で、東京地裁が調査を命じる判決を出した。
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子が親とのつながりを確認することは重要と指摘した上で、出自の情報を知ることは個人の尊重などを定めた憲法13条の保障対象になると認めた。日本も批准する「子どもの権利条約」でも出自を知る権利は保障されていると言及した。
ただし、具体的に定めた法律は日本にない。こうした場合、原告の請求が認められることは通常なかった。
しかし、今回の判決は出産時の病院側との契約に基づいて、男性には親に引き渡されることを求める権利があると認めた。憲法や条約の趣旨を尊重すれば、都には親を調査する義務があると判断して、救済の道を開いた。
現在67歳の原告男性は自分のルーツが分からないことで苦しい日々を送ってきた。
幼少期の江蔵智さん(手前)と育ての母親=江蔵さんの代理人弁護士提供
21年前のDNA型鑑定で、育ての親とは生物学上の親子関係にないことが判明した。産院のあった墨田区で住民基本台帳を調べて、同じ時期に生まれた人を訪ね歩いたが手がかりはつかめなかった。取り違えは、都に賠償を求めた裁判で2005年に認められた。にもかかわらず都が生みの親を捜す調査に協力しなかったため、再び提訴に踏み切った。都は控訴せず判決を受け入れた。速やかに調査に乗り出すべきだ。
出自を知る権利の保障が求められるのは取り違えにとどまらない。望まない妊娠をした女性の内密出産や、特別養子縁組といった他のケースでもある。不妊治療の広がりで、第三者から提供された精子や卵子を使って生まれた人も1万人を超えるとされている。
自分のルーツはアイデンティティーの重要な一部をなす。それを知りたいという思いを抱くのは人間として当然だ。
家族の形は多様化している。個々の事情は異なっても最優先すべきは子の権利だ。思いに寄り添う仕組み作りを急がねばならない。
裁判それ自体のニュースその他も繋げるか
都に生みの親の調査命じる 出自を知る権利は「憲法13条が保障」
毎日新聞
2025/4/21 20:51(最終更新 4/21 21:45)
1153文字
東京都に生みの親の調査を命じた東京地裁の判決後、記者会見する原告の江蔵智さん(中央)=東京・霞が関の司法記者クラブで2025年4月21日午後1時56分、巽賢司撮影
1958年に東京都立墨田産院(88年に閉院)で新生児の時に取り違えられた江蔵(えぐら)智さん(67)が、都に生みの親の調査を求めた訴訟の判決で、東京地裁は21日、都に調査を命じた。平井直也裁判長は「出自に関する情報を知ることは、憲法13条が保障する法的利益だ」と指摘した。江蔵さんの弁護団によると、出自を知る権利を憲法の保障対象とした司法判断は初めて。
(略)
21日の判決は、出自を知る権利と個人の尊厳の保障を定めた憲法13条との関係を検討。子どもが生物学上の親とのつながりや絆を確認・構築することは「人格的生存にとって重要だ」とし、13条が保障する法的利益に位置付けた。
◆「自分の知りたい情報になぜ許可が要る」
法案は自民、公明、日本維新の会、国民民主の与野党4会派が2月、参院に提出した。精子・卵子の提供者や医療を受けた夫婦と子どもの情報を、国立成育医療研究センターで100年保存。子どもが18歳になれば提供者の身長や血液型などの情報を開示できる一方、個人の特定につながる情報開示は提供者の同意が必要としている。
www.tokyo-np.co.jp
【考え方】
(出自を知ることの重要性)
・ 生殖補助医療により生まれた子が、精子・卵子・胚を提供した人に関する個人情報を知ることはアイデンティティの確立などのために重要なものである。(権利の平等)
・ 子の福祉の観点から考えた場合、このような重要な権利が提供者の意思によって左右され、提供者を特定することができる子とできない子が生まれることは適当ではない。(子の意思の尊重)
・ 生まれた子が開示請求ができる年齢を超え、かつ、開示に伴って起こりうる様々な問題点について十分な説明を受けた上で、それでもなお、提供者を特定できる個人情報を知りたいと望んだ場合、その意思を尊重する必要がある。(提供者のプライバシー)
・ 提供は提供者の自由意思によって行われるものであり、提供者が特定されることを望まない者は提供者にならないことができる。(提供数の減少)
・ 開示の内容に提供者を特定することができる情報を含めることにより、精子・卵子・胚の提供数が減少するとの意見もあるが、減少するとしても子の福祉の観点からやむを得ない。
ただし、国民一般への意識調査の結果からは、提供者を特定することができる情報を含めて生まれる子に開示するとしても、一定の提供者が現れることが期待される。
もうひとこと
ぶっちゃけ、子どもが自分とDNA的につながりがあるかを調べる、なんてのは別姓とかと同じで
「やりたい人がやる、やらない人はやらないというだけ。選択制なのだから何の問題もない」という話で、済むっちゃ済むのである。
昭和元禄落語心中のこれもそうだし

これを言えば、そこで問題は終わる、っちゃ終わる。