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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

「某TV局、ソ連崩壊時にみんなションボリでしたよ」…TBSのことを(笑)阿川佐和子がさらっと暴露!

めっちゃ貴重な歴史的証言。
週刊文春阿川佐和子「この人に会いたい」に日本共産党の前委員長・志位和夫が登場しましてな。
※ちなみにこの対談記事は、売り物の一つなので文春は「楽天マガジン」などのサブスクには掲載しないらしい

基本的には別に面白い話があるじゃなく、阿川佐和子のどこにでも話を合わせられる重宝なノンポリぶり(後述)が際立つのだけど、そういう話の中で…すごい歴史的な告白、告発がされた。


共産党ソ連や中国や北朝鮮とは違う、ソ連とは厳しく対立してたんだ、と志位氏がいう(ルーマニアはおいとけ)。で、冷戦崩壊の時も、共産党ソ連崩壊を歓迎したんだ、という話をしてたのだが、それに対して、阿川氏が、おそらく悪意なくサラッと・・・

阿川佐和子(某TV局=TBSの人はソ連崩壊の時に皆しょんぼり)

「へえ~!私、某テレビ局で働いていましたけど、報道にいるテレビマンって反体制の人が多かったから、ソ連崩壊の日はみんなションボリしていましたよ」

いや、聞いてみれば予想というか印象通りだけどさ、あの時代に、あの現場にいたその人が、自分の目撃談としてこう話したのはすっごく貴重な資料だよ!!TBSの、な!!

……1981年、『朝のホットライン』でリポーターを務め、1983年より『情報デスクToday』のアシスタントを務める。1989年からは『筑紫哲也 NEWS23』のキャスターを務める。1992年に米国ワシントンへ渡り、帰国後は『報道特集』のキャスターとなる。1993年には週刊文春で「阿川佐和子のこの人に会いたい」の連載が始まる…
ja.wikipedia.org

そう、冷戦終結からソ連崩壊の1991年に至るあの時期、彼女が見た報道の現場というのは、TBSは『筑紫哲也 NEWS23……




阿川佐和子という人は、かのゴリゴリにカテエ右派作家・阿川弘之の娘であるにもかかわらず、逆にそこから父親を等身大の頑固偏屈親父として捉え、あっぱれなほど政治思想的な影響を受けなかった。そして上記のTBSの報道現場にいても、まさに同様にそんな”報道魂(?)”にこれまたあっぱれなほど影響を受けず……そして、そのスタンスが逆に皆から愛される、という稀有な存在でありつづけた。いまでもTVタックルビートたけし大竹まことを前に、そういう存在なのだから。


だから、上のひとことも、ほんとに見たまんまで、悪意とか無いスケッチなのだろう…。


しかし、受け止めるこっちとしては重大な話なんだよな。
1991年の段階でも、「ソ連が崩壊」と聞いて…、ーー日本共産党ですら「諸手を挙げて歓迎」という声明を発表したというのにーー 日本を代表するテレビ局=TBSのテレビマンたちが自称”反体制”だからって「みんなションボリしてた」は、ぶっちゃけオウム信者統一教会信者とかQアノンがスタッフにいました、みたいな話に近いんじゃないの?(もちろん思想の自由も、信教の自由もある。そういうこと自体は、法的な制限とかがあるではない)。


というか、彼らは自分たちでも、それがかなりヤバい、イタい話であることは分かってるんでね。「1991年にソ連が崩壊した時、僕はソ連のシンパだったからすごくがっかりでしたよ!!『筑紫哲也ニュース23』のスタッフは、中ではみんながっかりしてたんです」と、自分達からは言い出さないだろう。黒歴史だとわかってるから(笑)
それがヤバい話、彼ら自身は公言出来ない黒歴史であるという歴史的文脈をおそらく把握してない阿川佐和子が、悪意なくさらっと「当時働いていたテレビ局では、報道テレビマンがみんなソ連崩壊にがっかりしてましたよ」と暴露する、という喜劇的、あるいは悲劇的すぎる一幕……。


もともとTBSは,先輩記者が後輩に「メディアは社会党を応援するのが使命だ」と指導するような社風であるとは聞く。
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ただ、問題はソ連崩壊に際して……東大で皇国史観を主導した平泉澄が、「敗戦の日には当時の多くの東大教授がその職にしがみつくなか、大八車に書籍を載せて自ら引いて東大を去った」みたいなことはなく、この「しょんぼりしていた報道のテレビマン」たちが、そこからほぼ20年、30年にわたって、そういうメンタリティを持ちながら、大きな顔をして報道のど真ん中にいたってことなんだよな!!

報道の自由度ランキング」が発表された云々、の日に記す。