ここ数日、twitterのトレンド欄には「風評加害者」という言葉が登場している。
言うまでもなく、一般的には「風評被害」という言葉が言われることが多い。それの視点を変えて、「被害があるなら加害もあるだろう」と、新たに登場した言葉であることは間違いない。
いわゆるネットジャーゴン、ネット俗語であったろう。
さて、この言葉…に限らず、そういうネット俗語、新語がいつ確立し、ちゃんとした市民権を得るかに以前から興味がある。
たとえばウィキペディアに掲載されるか、どうかなど。
実際、「風評加害」は昨年、ウィキペディアに項目を立てたが、リダイレクトされてしまった。
m-dojo.hatenadiary.com
このへんが権威、市民権を確立したと言いづらいところだ。
しかし!
何と今回、日本政府…環境省が正式にこの「風評加害者」という言葉を使用している文書を見つけてしまったんですねー。
https://www.env.go.jp/press/press_00508.html
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**伝わる表現力を試してみませんか ~風評加害者とならないために~2022年09月01日
保健対策
伝わる表現力を試してみませんか ~風評加害者とならないために~
環境省は、放射線の健康影響に係る差別・偏見をなくすことを目的に、昨年7月に「ぐぐるプロジェクト」を立ち上げました。福島第一原発事故の被災地における放射線の健康影響について、4割の人が「次世代以降に健康影響がある可能性が高い」と思っているという現状を改善すべく、今年度も学びの場としてラジエーションカレッジ※セミナーを開催します。
※ラジエーションカレッジとは、放射線の健康影響にかかる情報を読み解く力と風評に惑わされない判断力を身につけ、人を傷つけることのない人材を育成する場です。また、セミナー後には、学んだことを発信する場として作品を募集
新語、俗語の一般化の事例として、非常に興味深い。
なお「風評加害」という単独項目はリダイレクトされたが、項目内の説明文に入っている。この環境省文書についても加えておこう。