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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

例えば『原理講論』を焼くパフォーマンスを、自由社会は許容し得るか。(別の事件から連想し)

なんか禍々しいものがAmazonに並ぶが、だいたいはノーブランド品だな(笑)

ま、それはいい。
で、話はタイトル通り。

www.youtube.com

(CNN) スウェーデンの首都ストックホルムイスラム教の聖典コーランを燃やす計画があると伝えられたデモを警察が許可したことに抗議して、イラクの首都バグダッドにあるスウェーデン大使館の正面ゲートに20日、数百人のデモ隊が突入した。

SNSに投稿された動画には、スウェーデン大使館の敷地内に大勢のデモ隊が乱入し、建物から黒煙や火の手が上がる様子が映っている。

スウェーデンでは20日にコーランを燃やすデモが予定されていた。この数週間前には、ストックホルム市内のモスク前で男性がコーランのページを燃やしたことを発端として、イラクを含む世界各地で憤りや非難の声が広がった。
www.cnn.co.jp

 イラク首相府の声明によると、スダニ氏や軍幹部らが緊急会議を開き、大使館襲撃を批判。一方で、表現の自由を名目にスウェーデンコーランを燃やすことは「暴力と憎悪の文化を助長する」と自制を促した。
 報道によれば、スウェーデンで20日行われたデモでは、参加者がコーランを踏み付けたものの、火を付けずに終了した。
www.jiji.com


首尾一貫するスタンスもある。
『原理講論でもクルアーンでも、あるいはその他でも、特定の宗教を「象徴」するような書やシンボルは保護されるべきであり、それを破壊するパフォーマンスは許されるべきではない』、とする立場。

『原理講論でもクルアーンでも、あるいはその他でも、特定の宗教を「象徴」するような書やシンボルを破壊するパフォーマンスも含めて表現の自由の範疇であり、許されるべきである』、とする立場。

これらは一貫している。

両者に差をつける場合は

原理講論のほうは、宗教の名にも値しない詐欺師のたわごとを集めた書であるから、聖なる預言者の言葉たるクルアーンとは違う、とすべきか。
あるいはその逆もあるだろう。



その一方で「ヘイトスピーチは規制されるべきである」との立場に立つジェレミー・ウォルドロン氏はそれにも関わらず…いや「それゆえに」かもしれないが

「宗教の信者を侮辱するのはヘイトスピーチだが、宗教そのものやその開祖への侮辱はそうではない」との立場に立つ!!

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・著者はアメリカのティーパーティー運動を例に挙げこういう。
「私はティーパーティーの構成員の見解は多く馬鹿げており社会的に危険であると考えている。しかし Tea Party には公職に立候補し投票を行い投票を数えてもらう権利がある。これらの権利の否定は攻撃となる。しかし彼らの信念を攻撃したり嘲ったりすることは、私も彼らも同様に権利があり日常茶飯時である。この区別を宗教的生活の文脈でもできないと考える理由はない」


ヘイトスピーチ規制は、集団に対する名誉毀損禁止と 解釈される。しかし人々が宗教的名誉毀損について語る場合それはしばしば宗教ないしその教祖の名誉の毀損の意味である単にその宗教の支持者、信者の名誉を毀損することを意味しない。


・もし私たちがその宗教的集団の成員の個人としての存在から切り離された集団それ自体について問題にするのであれば名誉毀損の対象になるものは何もない。




・筆者は議論を要約する。
何百万というここのキリスト教徒たちが名誉毀損に対して保護される権利を持つ。しかしこのことはローマ教皇や聖人が、あるいは何らかの教義が保護されるべきだということを少しも意味しない。 同じように何百万人というムスリムたちが名誉毀損に対して保護される権利を持つ。そのことは預言者ムハンマドやその集団の教義上の信念が、名誉毀損から保護されるべきだということを意味しない。ある集団の成員の、市民としての尊厳は彼らの信仰の持つ地位とは切り離されて成り立つ。預言者に対する攻撃、あるいはコーランにさえ…それに対する攻撃がどれほど不快感をもたらすと思われたとしてもそうなのである。

また「クルアーンを焼く自由は『ある』/『ない』」どちらの結論に到達しようとも、それは「国旗」や「レインボーフラッグ」などに敷衍し得る…のかな?

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ま、そんなおはなし。

あと最後にひとつ
トリエンナーレでやればいい」(※んなバカな)