国際政治学者・慶大教授の中山俊宏さん死去 55歳https://t.co/MUmEshmUi8
— 朝日新聞デジタル (@asahicom) May 9, 2022
東京都出身。専門は米政治・外交で、青山学院大大学院博士課程修了後、同大教授や防衛省参与などを歴任。ウクライナ情勢をめぐって報道番組やSNSで活発に発言されていました。 pic.twitter.com/R7Zidny2Br
大いに驚き、残念に思いました。
自分は比較的、国際政治学系のアカデミシャンのtwitterアカウントは多数フォローしているけど、特に最近ではリツイートや引用などをすることが多く、その知見や紹介のアンテナは大いに参考になった。
ウクライナ情勢では戦争勃発前、戦争後とも更にその重みは増し、2つもほぼ氏のツイート紹介のみで記事を作っている。
片方の記事には、格言に感銘を受けてイラストまでつけたよ(笑)
いまとなってみれば、このしょうもない俺作のイラストも、碩学の早すぎる、駆け抜けた生涯が与えた影響のひとかけらだと思いたい。
雑誌「外交」が追悼の論文PDF公開
中山俊宏先生の訃報に接して大変驚き、そして悲しみに暮れつつ。『外交』59号掲載のご論考「アメリカに社会主義はない? 民主党の『左傾化』をどう考えるか」を公開します。皆様にご覧いただきたく存じます。https://t.co/eRwp073fDw
— 雑誌『外交』編集部(都市出版) (@toshishuppan) May 9, 2022
このご論考は、中山先生が2020大統領選直前、米中西部での丹念なフィールドワークでアメリカに存在しないはずの社会主義的意識の「芽」を見出され、それをアメリカ人のグラスルーツとも言える社会正義的思考に結びつけ考察されたものです。
— 雑誌『外交』編集部(都市出版) (@toshishuppan) 2022年5月9日
「思い切ったことを言い過ぎたか。でも、書かなければ」。先生はあのとき確かに、学者としての存在を賭けて脱稿されました。その後のバイデン政権誕生、国会議事堂乱入事件、現在に至る流れとその「危うさ」をも見通した渾身の一篇です。ぜひご覧下さい。
— 雑誌『外交』編集部(都市出版) (@toshishuppan) 2022年5月9日
http://www.gaiko-web.jp/test/wp-content/uploads/2022/05/Vol59_Prof_nakayama.pdf
時代を映し続けた、中山氏のtwitterの文章はいつまで保存されるのだろう?ご遺族か、どこかの財団…そんなものは、ないんだよな…
親しいお身内の方は、そんなところまで気を回す余裕もない話であり、
また外部から言うのはぶしつけだとも感じるが、それでもここで言っておくことに何かの意味があると思うのでご容赦乞い書かせていただく。
「いつからtwitter」サイトで確認すると…
いつからtwitter?
あなたはいつTwitterを始めましたか?
今日で何日目ですか?
世界で何人目のユーザーですか?
その辺分かりやすく分析します!
@tnak0214
分析中山 俊宏 🖋 Toshihiro Nakayama
@tnak0214 さんは、
2009/2/23 23:58:20 に、
世界で21,658,035人目にTwitterを始めました。
今日でTwitter歴4825日目です。
これまで18838回つぶやいていて、
一日平均3.9回つぶやいたことになります。
この、18838回のツイートは、当然私的なものもあるだろうし、時代状況が変われば意味をなさなくなるものもあるだろうけど、逆にその時、その時の時代を的確に反映したり、あるいは時代背景を超えた普遍的な政治学、あるいは人間社会の考察に富んだものも多いかと思う。
当然、いま現在は読める。
そして、twitterは別に、登録者が死亡したらそのアカウントを「遺族からの申請があれば削除する」という規約・スキームはあるが、逆に「死亡者は削除しなければならない」と言った規約があるでもない(そうだよね?)
ただ、一方で、たしか誰かのアカウントを、遺族が「相続」する仕組みとかもないですよね?
亡くなられたユーザーのアカウントについてのご連絡方法
ユーザーが亡くなられた場合
ユーザーが亡くなられた場合、Twitterは、権限のある遺産管理人または故人の家族とともにアカウントを停止するようにします。亡くなられたユーザーのアカウントの削除をご依頼ください。リクエストの受領後、故人の情報、リクエストを送信された方の身分証明書のコピー、故人の死亡証明書のコピーなどの詳細を提供していただくための手順を記載したメールをお送りします。これは、間違いや不正を回避するために必要な手順です。(略)
フェイスブックは故人の「追悼アカウント」という仕組みがあるそうで、それは立派だ。
www.kazokuso.co.jp
ではtwitterはずっと死者のツイートが残るかというと、3、4年前ぐらいだろうか、「数年間、まったくアクセスが無いアカウントをまとめて消します」というイベントがあったはずだ。
あれは何だったのかな。
その理由はともかく、同じイベントが起きたら、ご遺族かどなたか、故人以外ではあるけど、正当にパスワードを知ってアクセスされる人がいなければ、中山氏をはじめとして、真摯に亡くなるまで発言してきた方々の知的遺産が消滅することになるのではなかろうか。
外部からとやかくいう話でもないことは承知だが、記録が・知的遺産が失われるかもしれないということに関して、何かの適切な手が打たれることを望む。
極端な話、故中山氏の18838回のツイートをどこかにコピー&ペーストするだけでも、一つの保存方法ではあるのだし。
この前、「終了する公式サイト」を念頭において、それを預けて、その後の運営(公開継続)をゆだねられる「財団」みたいなものは作れないか?…といった話をしたけど、それはこういう形の、逝去された個人のSNSでもあり得るのではないか。
しばしば蔵書や著作、取材時の資料を自治体や大学の図書館、あるいは研究室に寄贈する知識人の遺族がいらっしゃる。
荻生徂徠の資料150点寄贈 草稿本や肖像画、子孫が東大に:時事ドットコム
— 文学通信 (@BungakuReport) May 9, 2022
※東京大学駒場図書館https://t.co/Nq3Dcz97gM
今年4月に亡くなったジャーナリスト立花隆氏旧蔵の立原道造関連書籍等を段ボール2箱、立花隆事務所より寄贈いただきました。立花氏が立原に関心を寄せていたことは知る人ぞ知るです。この話は立原道造記念会宮本則子会長にあったものですが宮本氏のご紹介により当館で頂きました。書き込みもあります。
— 軽井沢高原文庫 (@kogenbunkokogen) September 15, 2021
非常にありがたい話だが、21世紀の今、そういう著名知識人の知的遺産を継承するにはそれ以上に「SNSでの発信した記録の保存」のほうが重要になってきている、と考えても、それほど間違いではないと思います。
m-dojo.hatenadiary.com
・ある程度の資本を集めて、財団法人とかNPO法人のような形で、「ネットサイト保存財団」みたいなのがあってもいい。或る程度の文化価値、公共的価値の審査とか必要となるだろうが、終了する予定の公式サイトで、運営者や主催者が「ただ消すだけでは勿体ないので、お譲りするから貴財団で存続させてください」といえば、気軽に引き継ぐような、そんな財団。・個人ブログやニュースサイトも、もう運営は忙しいし、やめようと思います。ですが過去記事を保存・公開したいという人がいれば「有料/無料」で過去記事をお譲りします……という提案が、気軽にあればいい。
という話に、今回のような…まことに残念な形だが、物故された方のアカウントを永久に運営できるような仕組みにもできる、と付け加えておきたい。
最後に改めて、ただのフォロワーであったが、多くを学ばせていただいた人間として、中山氏の魂安らかなれとお祈り申し上げたい。
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