「スマホ漫画、月1億円の売上」に関する雑感。
togetter.com
ブクマも多し
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ウェブトゥーンがこんなふうに勢いを増している、という現状の資料として、これも参考になろう
hokke-ookami.hatenablog.com
縦読み漫画と見開きの、これから。
m-kikuchi.hatenablog.com
自分も、以前からこの「スマホ漫画」というかウェブトゥーンというか縦スクロール漫画についてはいろいろ書いてきた。
リンク集を作り、箇条書きでまとめておきたいところだが、時間かかるのでそれはあとから挿入する。(※この記事の末尾に置いた)
で、結論だけ先に。
・今、スマホ漫画(韓国「ウェブトゥーン」)系統を自分で見た限りの個人的感想では、ちょっとすごい傑作だなあ、と思うようなものは正直見受けない。というか、ひどい作品のほうが目に付く(※これは日本も同じこと!!というかくだらなさのテイストも日本と似ている…)
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・では、なんでそういう作品が月1億円稼げるのか。
・ぶっちゃけ、スマホというデバイスを経ると、少額の課金をまったく気にしない層がすごくたくさんいる。
・こういう人たちが、後を引くエンタメ(いわゆる「クリフハンガー」)に対しては、実に気軽に「続きが気になるなー、次を読むのは60円か…じゃあポチっちゃお」と、手軽に課金するから、ちりも積もれば一億円になる、のではないか。
・そもそも単行本は別にして、漫画も含めた「雑誌」とは「不備のある抱き合わせ商法」なのである。大人気作品と、そこそこの人気作品と、不人気作品と(笑)、新人の研修をセットにして、数百円で月1回、週1回販売する。へんなシステムなんですよ。人気漫画が、不人気漫画の500倍(雑誌上で)読まれようとも、おそらくはページ当たりの原稿料がちょっと高い低いの違いぐらいしかない。
これは2013年の指摘。
マンガ雑誌の意味ってのは売れてる作家と売れてない作家、新人作家をパッケージングして「抱き合わせ」することに意味があるわけで、これが崩壊すると売れてない作家がどう生計たてるかという問題が浮上してくる。
— 佐々木俊尚 (@sasakitoshinao) April 2, 2013
・実は漫画(の人気作品)の潜在的な商品価値は、それをはるかに上回るものだった!!! 「次の回を読むには〇〇円払ってね」とやれば「じゃあ払うよ!」という層はこんなにいた!!スマホ前の時代は、そういう技術的・インフラ的な手段が無かったので、特殊な抱き合わせ販売「雑誌」を採用してたってだけで。
・このへんは「井沢元彦の予言」が当たったとも言える。アニメの「配信シフト」もほぼ的中させた。
……当然「月9」などという言い方はなくなり、主演俳優やドラマのタイトルが重要視される。直接注文があるわけだから、視聴率などというランダム・サンプリングの不確かな数字に頼らなくても、セルビデオのように販売実数が出る。また個々の注文に応じられるわけだから、たとえば少し「受信料」を払ってもいいから、CMは抜かしたバージョンで・・・ということも可能になる・・・となればフジ、テレビ朝日、TBS,などと分かれている意味もあまりない・・・これは「近未来の話」というより現実の話でもある。
(略)
またあなたは子供のころに「日本の人口は一億以上あるんだから、一人一人から1円ずつもらえば一億円になる」と思ったことは無いか。・・・インターネットならこの「広く浅く」が可能なのである。
・・・技術的に不可能・・・コスト的に折り合わないという人・・・しかし、そういう人々には、「電話の歴史」を振りかえってもらいたい・・電話が1万台に増えたとする。そうなると交換手はとても対応できない。だから電話は普及しない、というのが多くの人の考えだったのだ・・・ハード面のわずかな改善がソフト面を大胆に変革したのである。
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・じゃあ洗練を重ねた出版社系の漫画が大同団結か方向転換をして、上のような「作品を読むのにダイレクトに、数十円の課金を求める」形式のほうに、本格的にシフトしていったらどうなるんだろうか。いや俺、課金は最初から目が自然に回避する渋川剛気的なメソッドを身に着けている老害(笑)なので、課金界隈のことさっぱりわかんないんだけど。
ジャンプ+とかどうなってるの。コミックDAYSとかは??(サイト内のポイントで、いろいろアレすることは知っているが、上に書いた、意識上の課金自動回避システムの発動で良く把握してないのだ)
・まあ、いまウェブトーンはがっちりとプラットフォームを握っているようで、その先行者利益もあるかと思います。これからどうなるかはわからんところです。