https://comic-days.com/premium
自分はそんなにアプリにどんどん加入するほうではない。かなりケチり、慎重に買い物するほうだ。その自分がコミックDAYSに入ると決定したわけだが、
どんなふうにお得かは、ここを見てもらうのが説明するより早い。
https://comic-days.com/blog/entry/2018/02/11/180000
漫画が業界として衰退している、云々とはいえ、まだまだ個別に見れば面白い作品はいっぱいあり、講談社の青年向け雑誌チームがその中核を担っているのも間違いない。
ジャイアントキリング。グラゼニ。センゴク。侠飯。喧嘩稼業。イサック。ヒストリエ。ヴィンランド・サガ。天国大魔境。創世のタイガ。少女ファイト……… こういうものを、月まとめて720円、というのはまあまあお得だと思うのですよ。
にしても、この価格設定はなかなかにすごい。
これは創設初期価格で、ある程度してほとぼりが冷めたら、値上げするのかもしれないが…
ただ、もともと雑誌のビジネスモデルが「雑誌というのは赤字上等、承知の上。そこで人気になった作品を単行本として売って儲けるんだ」というものになっている以上、「雑誌」の部分でのあれこれをサービスサービスしまくっても、出版社としてはイタクもカユクもないのかもしれない。
というか、これでたとえば10万人、20万人が加入してさ、その分、紙の雑誌が20万冊流通が減ったとするでしょ、たぶん講談社的にはそれで「赤字が減る」んだよな。
そして、紙の雑誌ではもうけを製紙会社、インク会社、印刷会社、運送会社、本の取次、書店・・・・・・と分け合っていた。それを講談社が総取りっ
これはアプリ配信にしない理由が見当たらないっ(youtuber風)
しかし、それにしてもそういう計算の上で出た結論が、「その会社のカンバンとなってる雑誌6誌まとめて月720円」だったというのはけっこう衝撃的だ。
そして、繰り返しだが、このアプリに加入するごとに、書店にて購入される紙の雑誌は一部…いや単純計算では6部減る。それがコインをレジでやり取りした結果分配される書店、取次、運送会社、印刷会社、製紙会社、インク会社…は儲けが減っていく。
返品率は書籍が34.2%、雑誌が47.0%で、書籍がやや抑えられたものの、雑誌の高止まりはもう目を覆わんばかりでこれはもう「4割返本が当たり前」から「およそ半数が返本される」へシフトしているように思われる。
— ぬまきち@SBD2好評発売中 (@obenkyounuma) 2018年3月4日
そんな、時代なのだなぁ。
ただ、環境問題的には地球にやさしい…
呉智英氏が、とある雑誌から「貴方が考える『もったいない』」とのテーマでアンケートが来た時『新聞や雑誌の裁断です。あんな無駄をしときながら、子供..「まさに本の墓場…書店から返品された単行本たちが処分される工場の風景がショッキ..」https://t.co/cnKIJK57ne
— gryphon(まとめ用RT多) (@gryphonjapan) 2018年2月2日
その一方で、「雑誌」というスタイルは維持される‥‥のか
雑誌とは、こういうものであった。
マンガ雑誌の意味ってのは売れてる作家と売れてない作家、新人作家をパッケージングして「抱き合わせ」することに意味があるわけで、これが崩壊すると売れてない作家がどう生計たてるかという問題が浮上してくる。
— 佐々木俊尚 (@sasakitoshinao) 2013年4月2日
ただ、これは雑誌が「物理的にそういうもんだった」という面がたぶんにあるわけで…実際、雑誌を隅から隅まで全部読む、なんてことははなから出した人も想定してない。椎名誠の初期のエッセイに「最初から最後まで(広告含め)文芸時春秋を読んでみた」というのがあって話題になったくらいで。
「俺の子供のころは、好きな雑誌に載ってた漫画はなんでも面白かった」というのは、実感かもしれないし真実が含まれているかもしれないが、「かまどの火で炊くご飯はおこげもできておいしかった」「家の電話しかなかったから、ガールフレンドへの電話で親にも挨拶せねばならず、それで礼儀をわきまえるようになった」的なノスタルジーであろう。すべてバラバラに作品は売られ、個別に購入されるようになる。人気とゼニは寂しがり屋で、すでにあるところにどんどん集まってきやがるゼ……
となるか?と思うところに、今回こうやって雑誌というパッケージは維持しながら、まとめてどさっと読み放題で売る試みが始まった。
これで、雑誌が持っていた「大物作家がその人気で、これからの若い人を養い、育てていくというシステム」が維持されるだろうか??
雑誌が売れなくなると「新しい作品との出会い」が少なくなるので、特に新人が不利になる。これを解消するためには、例えば「電子書籍の単行本を20冊買うと、無関係な新人の単行本が1冊付いてくる」ような形が考えられる。できればAIで「別ジャンルだけど好きそうな作品」を推薦できると良い。
— 赤松健 (@KenAkamatsu) 2017年7月12日
どうなんでしょうね。
とりあえず、自分は本日夜に、とりあえずコミックDAYS!に登録し、実際に使ってみたいと思います