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— 映画『帰ってきたヒトラー』 (@hitlerisback16) 2016年6月16日
[帰ってきたヒトラー]楽しげにSNSを拡散していくヒトラー総統が空恐ろしい https://t.co/KFfhgdqJ8U
— 【公式】マイナビニュース (@news_mynavi_jp) 2016年6月16日
アドルフ・ヒトラー(マスッチさん)は目覚めると、1945年から2014年にタイムスリップしていた。一方のテレビディレクターのザバツキ(ファビアン・ブッシュさん)は、仕事を失って特ダネを探していた。ザバツキは映像に偶然映りこんでいたヒトラーを、モノマネ芸人と思い込んでスカウトする。2人でドイツ全土を旅して国民の不満を聞いて回り、やがてヒトラーはテレビ番組に出演して人気を博していく……という展開。
冒頭は、現代で目覚めたヒトラーが、軍服をクリーニング屋に出したり、テレビの内容に驚いたりするコミカルな展開。ヒトラー役の俳優が七三分けとチョビヒゲの例の姿で街に飛び出し、人々の反応をそのまま映し出す試みもあって斬新だ。さらにさまざまな政党にも乗り込むという、エッジの利いたこともやってのける。だが、映画が進むにつれ、笑いがだんだん凍りついていくのを感じる。新聞を読み込み、国内問題を人々から聞いて回ったヒトラーは、現代の大衆が求めるものを簡単につかんだようだ。そして、70年前にはなかったSNSを駆使し、人気は楽に素早く拡散。そのさまは、軽くポップで、あくまでも楽しげだ。しかし、認知症のおばあちゃんが「こいつはヒトラーだ」と気づき、怒りをあらわにするあたりから、見る側も我に返る。テレビ、ネット、本だけでなく、映画にも登場し、メディアを席巻していく姿が空恐ろしい。