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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています 

個人に損を押し付ける制度設計をしながら、個人がその損を回避すると道徳的に非難されることについて

最近、行政でこういう話が話題になったよね。
・制度上「A」と「B」という選択肢がある。
・対象者がAを選ぶと、必然的に、経済面で大きな損失を受けてしまう。
・そのため対象者はBを選ぶ。
・だがそうやったところ「カネの亡者!」「道徳的に問題だ」と集中砲火を浴びる。


どうなんですかね。
その個人にとっては、どう考えてもそう選択することに一番経済的な合理性があった。・・・とすると、そのままだと損してしまう制度をつくり、Bという選択に「追い込んだ」行政のわきが甘かったんじゃないだろうか。
みなさんはどうお考えでしょうか?
この話・・・。

http://jp.wsj.com/article/SB10001424127887324828304578220430763144000.html

2013年 1月 04日 12:06 JST
富裕層増税に反発する仏俳優がロシア国籍取得
 
【モスクワ】ロシアのプーチン大統領は3日、仏政府による富裕層への増税に反発して仏国籍の返上を宣言していた俳優ジェラール・ドパルデュー氏(64)へのロシア国籍付与を認めた。
(略)
アカデミー賞ノミネートの経験があるドパルデュー氏は同月、仏社会党政権が緊縮予算の一環として富裕層の所得税率を75%に引き上げることを提案したのを受けて、同国のパスポートと社会保障制度加入を返上すると語っていた。

 ベルギーの小さな町ネシャンの町長は12月初め、「グリーン・カード」や「1492コロンブス」などの映画に出演したこの俳優がネシャン町に引っ越してくる、と述べた。ドパルデュー氏は昨年末、パリの自宅を売りに出した。
 この時、エロー仏首相は、こうした態度は「哀れな」ことだと指摘。これに対して、同氏は仏週刊紙上で、自分は45年間にわたって1億4500万ユーロ(165億6000万円)を支払ってきたのだと強調。その上で、「私は不満を口にしたり自慢したりしないが、哀れな態度だと言われることだけは拒否する」と述べていた。

よし、ひさびさに叙述トリックの傑作ができた。釣れた釣れた(と思う)
ね、このトリックどうでした?

まあ、まじめな話・・・というか背景説明

これが「叙述トリック」の体裁に一応なっているのは、最初に述べたようなテーマでは、こっちの件が日本でいまネット上の話題になっているからですね。

■クローズアップ2013:「退職金減額」教員駆け込み退職 政局、地方翻ろう
http://mainichi.jp/opinion/news/20130202ddm003040113000c.html
 
埼玉県の上田清司知事が、県政への提案や意見を受け付けるコーナーには100件以上の意見が寄せられた。ほとんどは県の方針への批判で「条例の施行日がおかしい」「児童や生徒に謝るべきだ」などだった。中には「先生は使命感をもってやってほしい」と教員への批判も。一方、同県教委にも150件ほどの意見が寄せられたが、こちらは半数近くが早期退職する教員を問題視する内容だったという。

さて、新制度と比較して早期退職を選んだ教員や警官がいる。
フランス在住・フランス国籍と比較してベルギー在住・ロシア国籍を選んだ俳優がいる。
制度上、個人の利益から判断したら後者を選ぶのが自然だが、そうすると為政者からバッシングだか批判を受ける。
同様に・・・でいいのか?
もちろん、感情的に決めていいなら「前者はささやかな、2700万円のうちの100万円の話だからOK。後者は150億円とかの話だからNG」とかの『大岡裁き』でいいんだが、それだとちょっと論理的には弱い気がしますです。