きのうはバン・アレン帯のお誕生日、あるいは進駐軍のバレンタイン少佐が子供たちにチョコを配った日でしたね。
で、そんなことはどうでもいいんだけど、つらつらとニュースやら記事やらを見て…ふと、思いついたこと。
「義理チョコ」或いはバレンタイン全体が、漫画(アニメ)に登場したのはいつから?
これねえ。それこそ60年代後半…はどうだったかな。 あるいは70年代には、たぶん、ゼッタイ出てきたろう。80年代はもう定番だったはずだ。
自分の記憶で書くけど、たしか「うる星やつら」で、サクラ先生が「バレンタインデーとはなんじゃ?」と聞いてきて、諸星あたるが「テレビでめちゃくちゃ宣伝しとるやないか!まんがだってこの時季はバレンタインデーのネタがごろごろしてるのに…」とややメタなことを言い始めたが、サクラ先生が「あいにくテレビやまんがには興味が無くてな!」とかえすという話があったはずだ。
あ、画像見っけた。
「奇面組」でも、バレンタインデーを「なんだそれは?」と、「とぼけてる」男の子と「素で知らない」男の子両方がいる(奇面組のメンツはもちろん後者)、というギャグがあったような…
ただ「バレンタインという習慣を知らない人がいる」というのも、ひょっとしてギリギリで成立し得るような、そんな時代だったような気もするなあ…このへんになると自分が子どもだったから、わかるようでわからんちん。
藤子・F・不二雄がバレンタインデーをネタにしたのがいつごろだったか、F先生で人生に必要なことを学んだはずの当方も、実はパッとは出てこない。季節ネタを案外大切にされる方だったのだが…いや、手塚治虫だって、バレンタインのネタ、たとえばあれだけの長期連載のブラック・ジャックに出てきたかな?ピノコがブラックジャックに手作りのチョコを渡す…みたいな話。あったかもな。
このへん、おかしいな記憶がかなりおんぼろになってきたか……。
そんな漫画の中で「義理チョコ」「本命チョコ」などの言葉が出てきたのはいつごろか。
あんがい、サザエさんやフジ三太郎、タンマ君のような新聞・雑誌の時事4コマやショート漫画のほうが早かったりする気がしていやなんだが(笑)、まぁストーリー漫画に限定してね。
さらに予想すれば、ことの性質上、たぶん少女漫画のほうが登場が早いだろうから、いま自分が頭のなかの記憶をふり絞っても、どうしようもない。
ただ、構造上マイナー作品でなくメジャー作品になり、また一作家や担当編集のセンスだけで生まれる漫画ではなく、多くの人のチェック・関門をくぐって登場する「アニメ作品」の場合、エピソードにバレンタインデーが登場した作品で年表などを創れば、ひとつの民俗史になるだろう。
こういう研究には、すでにその結果のみならず、研究手法それ自体が皆のお手本になるような金字塔的な作品がある。
m-dojo.hatenadiary.com
を経由して
katoyuu.hatenablog.jp
katoyuu.hatenablog.jp
記事にも書いたけど、自分も「…という調べ方があるんじゃないか」とだけは思いついたけど、それだけで何もしないうちに、このような金字塔的な研究が生まれてしまっていたのだ。悔しさ半分の一方で「いやあ、誰かが勝手に調べてくれて、自分の興味が満たされるのはラクだなぁ」ともつくづく思ったのだった(笑)
まあ、そんなわけで、皆さん、研究者気質の人は調べるだろうけど、普通の人は、いちいち調べなくてもいいんだ。自分の記憶でいいから「漫画」「アニメ」で、「バレンタインデー」「特に『義理チョコ(という言葉、概念)』」が登場する作品を挙げてください、ということです。コメント欄およびブクマなどで情報募集。
(※ここに「ドラマ」「小説」を加えてもいいのだろうけど、まあ手を広げすぎるのも良くない)
そして…こういうことはさもありなん、と思った。
www.all-nationz.com
※【日曜民俗学】という言葉は一種のメタタグで、この言葉でブログ内検索してもらえれば、似たようなことであーだこーだ考えてる類似記事が読めます。
【重要追記】研究結果が寄せられました
bunshun.jp
初期のカスタマイズは「シャイ(恥)」な日本人の気質、「ムラ社会」という日本社会の特徴、「返礼品」という日本社会の習慣が反映されている。1970~80年代に登場した「義理チョコ」や「ホワイトデー」がそれだ。
「女から男への、恋の打ち明け」というイベントは浸透しても、国民性はそうそう変化しない。当時の女性たちは現在よりもシャイだったし、過酷なムラ社会に生きていた。
本命への告白には、気恥ずかしさが伴う。また、学校や会社という小さなムラ社会で、安全・快適に暮らすには、攻撃材料にされないような工夫が必要だった。勇気を出せない同性からの嫉妬、男性の上司や先輩からの羨望を込めた嫌味。ムラ社会で生き延びるには、攻撃対象になってはならない。そこで生まれた工夫が「義理チョコ」である。
「義理チョコ」とはその性格を考えると、本来「筋違いチョコ」とも言うべきものだ。「本来、差し上げる必要はありませんが、そんなあなたから筋違いな責め苦を負わないため」のチョコ。本来何の義理もないが、筋違いな忠義を求める心に火をつけないために必要な処世術アイテムだった。
1982年12月22日付の日本経済新聞の「ロッテは来年のバレンタインデー向けのチョコレート商戦で(中略)女の子が男の子へ"あいさつ"がわりに気軽にプレゼントするという"義理チョコ"が最大の売れ筋とみた」という記事からも現象に対するメーカーの後追い戦略であることが窺える。
一方「ホワイトデー」はメーカー主導で展開された。1970年頃から、不二家やエイワといった製菓メーカーがそれぞれ「バレンタインにはお返しを」とキャンディやビスケットなどの販売促進にいそしんだ。直接のきっかけとなったのは福岡の老舗菓子店「石村萬盛堂」だろう。当初は「マシュマロデー」という名前だったというが、この提案は贈り物に対して、「返礼品を渡す」という日本独特の習慣に見事にハマった。最近では、都内の菓子専門店に話を聞くと「バレンタインよりも、ホワイトデーのほうが数が出る」という。
なるほど!サブタイトルだけに限定してもかなりわかるか!