このブログ、テレビ紹介なんてあくまで余技のつもりなんだけど…時間ない時はそればっかになるな。
さて、自分にとってはこれも「アンナ・カレーニナ」とか「失われた時を求めて」のたぐい…有名だし、その後に大きな影響を与えた「古典」としていつかは見なきゃだろうね、と思いつつ未履修の作品だ。
ただ、90年代に、こういうネタがありました。こっち経由で「燃えよドラゴン」を印象に残した人もいるだろう。
同じようなことを、将棋の藤井聡太さんもやってるから笑える。
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これ、ちょっとしたギャグシーンに見えて結構重要な場面。
そもそも「帯をギュッとね!」は、根性論とか絶対的な師弟関係とか、かつてのスポ根漫画の持っていたノリを一種”批判”し、「練習も試合も合理的かつ、スポーツを楽しむ心がなくちゃダメだよね」というのを真面目に追求した作品の先駆けだったのだ。
その後もモンキーターンやとめはねっ!で、非常に理知的で腑に落ちる技術や理法の解説をした作者が、自分も経験した柔道で描いたからさらにリアルだった。
物語の中の、最強のライバル、強豪校に勝つために、…劇画的な「死の特訓、血の涙」ではなく、みんなで何が一番かを徹底的に話し合い「むしろ練習時間は短く、集中して!」とか「つらい重量トレも筋肉がついてうれしい!と思おう」とか、そんなふうにやっていくのだから。
で、そういう作品の中で、「鬼コーチ」も、たしかにモチベーションは大切だ、だから俺は「やる気を出す秘密道具」としてこれを持ってきた!
……とどや顔で見せたのが、本日午後に放送される「燃えよドラゴン」だったのです。
そして、これもリアルなんだけど、90年代後半の当時も、この作品は「古臭い、ひと昔前の作品」だったんですよ。そりゃそうだ、ブルース・リーって自分もリアルタイムでしらん。1973年に亡くなったのか。
ちなみに「日本人が外国を旅すると『日本人ならブルース・リーの死の真相を知っているだろう、教えてくれ』と聞かれる」という話もあるそうだ。
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まー、とにかく、部員達には「そんな古い映画をー-?」と大不評。
だが、そんなブーイングを無視してコーチが無理やり見せたところ……時間を飛び越え、現役高校生たちが実際にハマって、どんなに疲れて、だらけてても「チャーン・チャチャーン!アチョオー」の音楽で反射的に気合が入るようになった、という(笑)
いや、これはもちろんフィクションの話だけど、実際に柔道で毎日、へとへとの猛練習をしてる柔道部員たちが「燃えよドラゴン」で気合が入るように、
「本職」のひとが、ちょっと現実的ではない、そのジャンルの単純明快なエンタメでむしろ癒されたり、励まされたりってあるんでしょうかね。
……あるに決まってる、どれだけの本職のサッカー選手が「キャプテン翼」にハマっているか、だよね(笑)。