INVISIBLE Dojo. ーQUIET & COLORFUL PLACE-

John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

来月…6月12日は、ナンシー関の没20年(消しゴム忌)。/あの2002年は、日韓W杯の年でもあった。

ひとつ前の記事から続くわけでは無いが、もうひとつ日付の話を……といっても、タイトルでお伝えすることは終わっている。


ナンシー関を追っていた人なら、彼女が亡くなった年、2002年は日韓ワールドカップ開催の年であり、
その開催前…週刊朝日の2月8日号に

さて、今年はいよいよサッカーワールドカップの年である。五月末開催に向け、はやる気持ちはもうカウントダウンを始めている。って、私はまったく興味がないけど。いや、興味はある。 始まったらどんなに嫌気がさすか、いまからドキドキである

と書いていたこと、それゆえに国内でワールドカップがあるという狂騒の中で、彼女がそのようにそれを斬るかに注目が集まっていた、しかし急逝という衝撃のかたちで、それが形にはならなかったことを覚えていると思う。

4年×5回で、20年。ことしはワールドカップが再び開催される年であり、そしてあのコラムニスト不在の20年をかみしめる年でもあった。


そういえば昨年、勝手に「消しゴム忌」と命名したんだっけ。まあ、ほかの人も同じように連想してる人は多いようだし、だからといって公式にそう呼ばれてるわけでもない。
※まったく「くしくも」だが、その翌日、6月13日は7年後の2009年に、三沢光晴がリング上の事故で亡くなった日である。

m-dojo.hatenadiary.com


twitter.com


没10年でも、記事書いてたか俺
m-dojo.hatenadiary.com



ただ、その才を、芸を惜しむ多くの読者、ファンとはべつに、
当然ながら一人の親しい人間、身内としての関直美氏の突然過ぎる別れにショックを受けた家族や友人も多い。
その様子を伝える評伝を読むと、あらためて突然身内が亡くなるというのは、悲しいことだな、と感じさせられる。

ナンシー関の亡くなった時の様子。(評伝ナンシー関より)

冒頭の試し読みができるのは、ここ。
rakuten.tameshiyo.me

没後20年、異能の消しゴム版画家・ナンシー関の傑作評伝が待望の復刊。リリー・フランキー宮部みゆきなど多彩なインタビューでその生涯に迫る。

【目次】
まえがき
プロローグ

第一章 ナンシー関の才能とその影響力
・作家 宮部みゆきの場合
・天性の観察眼と「規格外」という自意識
・「後悔はしないのか」
・テレビプロビューサー 土屋敏男の場合
・視聴率とは別の、もう一つの指針
・コラムニスト 小田嶋隆の場合
・視聴者と同じ目線の高さ
イラストレータ山藤章二の場合
・“自己批判"という新しいジャンル

第二章 <ナンシー関>が誕生するまで
・照れ屋のちょっと変わった女の子
・「ホットドッグ・プレス」での初仕事
・改行なしのコラム原稿
・たけしの「オールナイトニッポン」の影響
・マブダチとの出会い
・丁稚で勝負
・消しゴムを彫って生きる覚悟
・「ビックリハウス」に単身で売り込みに行く
・「ミュージック・マガジン」の表紙に抜擢
・自分自身の物差し
・独自のスタイルが完成

第三章 青森での関直美
・子どもころから「大人」
・実家でのナンシー
・クラスの中の“最後の砦"
・マツコとの鼎談
・高校受験に失敗
サブカルチャーに傾倒
・「演歌はいいけど、精神的演歌は嫌だ」
・はじめて消しゴムハンコを彫る
・投稿ハガキが読まれ、拍手喝采

第四章 旅するナンシー、歌うナンシー
・香港でパーマをかける
・ハンコとスタンプ台を持ち歩く
・台湾社員旅行の過酷すぎるスケジュール
・「今考えれば、いいこと浮かぶかも」
・ナンシーのバンド時代
・染之助・染太郎の前座でバンドデビュー
・なぜか「嫌いじゃなくなった」カラオケ
サブカル好きなお相撲さんと出会う
・憧れのムーンライダーズに緊張
・いくつもあったカラオケの十八番
・免許持つ人、持たぬ人
・箱根への日帰りドライブ

第五章 ナンシー関の全盛期
・はじめての単行本
・愛用の消しゴム
・「噂の真相」での連載開始
・見えるものしか見ない「顔面至上主義」
・日常生活では「人の顔など見ちゃいない」
永ちゃんのコンサートに「潜入」
・「フォーエバー毒蝮」
・「テレビには出ない」という決断
・本領発揮のプロレス技
・ページはじまって以来の抗議の投書
大月隆寛との対談「地獄で仏」
・ナンシーの外見と文章
・週刊誌コラム連載で全国区に
・テレビコラムを主戦場に定めて
・デープ・スペクターとの論争
・松本の外したような笑いのセンス
・定点観測の視点
リリー・フランキーとの対談「小さなスナック」
ワンアンドオンリーの存在感

エピローグ
あとがきにかえて<巻末インタビュー>
マツコから見たナンシー
〈解説〉
ナンシー関がいた時代 与那原恵