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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

「風雲児たち」を継ぐもの…同作最終盤の「英公使館焼討」から始まる伊藤博文伝、「ミツナリズム」著者がスタート【漫画小ネタ集】

【巻頭カラー】
新連載‼ “初代総理大臣”の熱くてちょっとおちゃらけた青春時代

ヒノマルライズ~伊藤博文立志伝~

鈴木コイチ
時は幕末――。日本の未来を憂う若者たちがいた。自身の立身出世のため、そして日本を世界で出世させるため、弁舌と交渉術で、若き日の伊藤博文が戦う。幕末歴史コメディ、始まる!

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ミツナリズム作者の最新作は伊藤博文伝(ヒノマルライズ) 漫画アクション

webaction.jp




「ミツナリズム」が、アクションや「コミック乱」に移籍して、そのまま続いてもよかったのよ? と思ったが、これはこれでほほう、な。


伊藤博文伝、結構メジャーな雑誌で連載するとなると…ぜひ海外にも、このニュースを打電したくなるな。
ふるって取材に来てください

www.chosunonline.com
japanese.joins.com
japan.hani.co.kr


いやいやいやいやいや…………ただ実際、その地でアレがアレして生涯を締めくくった関係で、稀代の大悪魔扱いされたり、逆に悲劇の英雄(それを暗殺した人間は狂暴無道のテロリスト)的な扱いをされて等身大の伊藤博文像が描けないきらいが、1980年代ぐらいからあった。
(彼の千円札の肖像が切りかわった時、そのへんに配慮したんだという議論がまことしやかにささやかれ、そしてそれは「アジア反共軍事同盟の強化であり危険だ」と左派が言ったりしてたんですよ、いやホント)


ま、その話に深入りするのはよしといて(自分で寄ったくせに)。


「三成」から「博文」というと、作者はカリスマよりは能吏タイプが好きなのかな。まあ、その一方で伊藤も所謂典型的な能吏タイプでもない。「周旋の才アリ」と松陰吉田に認められる人物でもあり、また第一話にあるようにちょっとすっとんだ、飛躍をやれる人物でもあり…最近は旧来のイメージよりはだいぶ自由主義的、柔軟な人間では、という見方も強まっているところはある(それの行き過ぎも困るが)

どんな切り口で語るかは今後の注目だが……




そこから思い出すのよ。



未完に終わった「風雲児たち」作者の、一種の遺言は・・

文久2年を終わらせないと。文久2年は大変な年なんだ。」


上にかかれた、この大河作品「風雲児たち」のほぼ最終盤のエピソードが「英国公使館焼き討ち事件」だった。
今回の鈴木コイチ「ヒノマルライズ」は、文久二年のその事件、まさにそこから物語が始まるのだ。

この、ずばり「『風雲児たち』を継ぐもの」というタイトル記事では、岡田屋鉄蔵の「MUJINー無尽ー」を紹介したが、そこにあらたに一作を加えても、大きすぎる期待とはなるまい。
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おまけ 伊藤博文では過去にこんな記事書きました

明治時代のキャンセルカルチャー。ヒノマルライズ第一話にも、こうなった理由が出て来るな(笑)

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『…各々六尺褌を外づして縄になひ、其縄を(伊藤)博文の銅像に打ちかけて引き倒し、一同エンヤエンヤのかけ声にて市中を引廻せし上、斯かる好色老爺の銅像を置くに好適の場所ありとて、福原遊郭の門内に引ずり行て…』

遊郭のあるところの交番前に置かれた、というのが気が利いてるじゃないか!!

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伊藤博文像、ふんどしで引き倒され「遊郭前」に捨てられる



おまけ 作者の読みきり「1週間石田三成」へのリンクもある記事

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