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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています 

「パン」は『優秀な軍事兵器』?日本でパンを作り始めた江川英龍の話を動画に(みなもと太郎「風雲児たち」)

ひさびさに動画を制作、実はこれ、世界遺産登録のときに作りたかったがいろいろ忙しく、だいぶ遅れてしまったのです。

「非公式プロモーションビデオ」つうのが成立するかどうかは分からんが、まぁお目こぼしをいただければ幸いだ。
この映像に出てくる江川とお台場についてはこちらも

「お台場」とはなにか?・・・「風雲児たち」より。 - 見えない道場本舗 (id:gryphon / @gryphonjapan) http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20040703/p4
 
ディファ、ガンダムのある「お台場」の歴史的意義をみる(「風雲児たち」より) - http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20090719/p1

江川太郎左衛門英龍という傑物が、韮山反射炉世界遺産登録を契機にさらに知名度が高まれば幸いだが、それにしても「パン」にそういう軍事兵糧としての優れた特質がある、と言われればますますごもっとも。

実はみなもと太郎はふかふかのパンを描写しているが、実際に江川が作ったのはむしろ乾パン、ビスケットに近かったそうで…


なあ結局、乾パンなども作られたものの、なんだかんだと戦前戦中の日本人・・・日本軍は米飯から脱することが出来ず、水や燃料の確保に苦労し、煙や火による位置発見にも苦しんだ。

山本七平は、フィリピンでの経験を語っている。
食糧難の日本軍が地元住民の藁束を盗み(そりゃ現地から恨まれるだろうよ!!)

…鉄兜を地面において臼とし、銃剣の柄頭をきねとし、コツコツとつつくようにして脱穀した。これは案外能率が上がり、日本の銃剣もこの点では高く評価してよいと思う。

おそろしいほどの皮肉。
それをまた、水と燃料を用意し、敵に追われる中で火と煙を出しながら炊いて、はじめて口に入れられるのだ…


それと比べて「パン」は、やはり軍隊が食料とするには実にむいているのだ。
ビスケットもね。
このへんは軍隊、陸軍もそうだけど、七つの海に乗り出す船乗りたちも保存が利く主食としては乾パン、ビスケットを重宝し、これに慣れた船乗りはほかより優位性を保った。

自分は「食べ物の歴史」「食べ物の雑学」関連の書籍を結構読んでいるのだけど、今読み進めている「世界史を変えた50の食物」では、パンとは別立てで大英帝国海軍と、ビスケット「ハードタック」の物語を書いている。

ハードタックは19世紀の終わりまでイギリス海軍の糧食だった3種の食べ物のひとつだ。のこる2種は塩漬けの牛肉か豚肉、そしてビール。現在もハードタックは海軍の備蓄品に含まれている…

図説世界史を変えた50の食物

図説世界史を変えた50の食物

それでも海軍の食料支給はでたらめで、かなり腐った材料が紛れ込んでいて水兵の不満は大問題になった。1660年、海軍委員会の長官に任命され、その改革に取り組んだのがサミュエル・ピープスで、この人は当時の政界や政策にくわえ、自分の浮気なども詳細に記録した日記を残し有名になった、由。