上の記事のオチで「壁ドン」をやったながれで、これについてつらつら思うところを。
まずは、そもそも「創作論」として、「おー、うまく少女漫画、恋愛ドラマの1パターン、1場面をうまく抜き出して概念化したな。パチパチパチ……」と、このブログでは擬似タグ、準タグとしている
【創作系譜論】
のひとつとしてあっぱれと思いました。ほんと、これ創作する側にとっては、こんなふうに受け手がパターンを見破って、概念化して、待ち構えてるところに突っ込んでいくのだから受難の時代だ……。
「壁ドン」どうせウィキペディアで項目立ってるんやろうな…検索すると出てくるんやろうな……あー、出てきたー!!!
ウィキペディアの「壁ドン」
あと、2014年10月30日現在、グーグルで「壁ドン」を検索すると、これがトップに来ることを記録しておきます。
女子が憧れる「壁ドン」シチュエーション画像集 - NAVER まとめ http://matome.naver.jp/odai/2135017010980306401
うーむ…すごいというかなんというか、タイのムエタイ戦士なみに、日本の漫画家予備軍の裾野が広いせいで、おそらくアマチュアの投稿画像だけで埋めつくされてるっぽい。
まあ、プロはプロでこんなふうだったり(笑)
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実際の少女漫画、あるいはドラマや小説で、たとえば初出はどのへんにあってどのように受け継がれてきたのか……そういう系譜の研究に関して、詳しい方がさらに進めてくださることを期待したい。
いや、このへんの起源研究、ほんとにだれかやっておいて?
未だに「パンをくわえたおっちょこちょいの女の子が遅刻遅刻だ、と走っていったら角でドンと男の子にぶつかって・・・」のパターンも、さんざんお約束としてネタになっていながら体系的に実作品で証明した研究は無いのだ(たぶん)。
そして前田日明vsザンス山田編集長 in 極真大会
について語りたいのはヤマヤマなのだが(笑)、また90年代格闘技話が始まってもこまるので
http://www.geocities.co.jp/Athlete-Crete/6447/maeda2.htm
とリンクを張るだけにとどめたい(笑)。
『語源はアパートで隣の部屋を「うるせーぞ!」と、ドンっとやるものだったはずだ。』
という。
集合住宅などにおける壁ドン[編集]
主にアパートなどの集合住宅において、隣人の声や生活音などが騒音として聞こえる場合に、その隣人の部屋につながっている壁を強く叩き、隣人に抗議を示す行為のこと[1]。初期には「壁殴り」とも称され、後に「壁ドン」に転じた。そもそも壁の薄いアパートなどでは頻繁に起こるトラブルであり[6]、壁の薄さを自虐的に言い表すネットスラングとしても使用される。
なるほどねえ。
落語には壁ドンならぬ壁トントントン…も出てくる(笑)
粗忽の釘(そこつのくぎ)
http://senjiyose.cocolog-nifty.com/fullface/2005/04/post_108d.htmlとにかく箒を掛ける釘を打ってもらわなければ
と、亭主に金槌を渡す。亭主は大工で専門家なので、
これくらいは大丈夫だろうと安心していたら、
場所を間違え、
瓦釘という長いやつを壁に打ち込んでしまった。長屋は棟続きなので、
隣に突き抜けて物を壊したかもしれない
と、かみさんが心配し……
「そもそも暴力的な行為じゃないか」という話
そりゃ、まあそーだ。
女子が憧れる「壁ドン」の告白・・・イケメンがやっても「犯罪」になる可能性アリ?|弁護士ドットコムニュース http://www.bengo4.com/topics/1980/
「『壁ドン』が該当しうる犯罪としては暴行罪(刑法208条)が挙げられます。暴行罪における『暴行』とは、裁判例上、『人の身体に対する有形力の行使』とされています」
(略)
「人の身体に向けられたものであれば、それが人の身体に直接接触することは必要ないとされています。過去の裁判例でいうと、『怪我をさせる意図なく刀を振り回す行為』や『人の数歩手前に石を投げる行為』なども暴行罪が成立するとされています。『壁ドン』もあまりに勢いよく行った場合、暴行罪と判断される可能性が出てきます。
ただし、暴行罪は相手の同意があれば、成立しません。
【韓国の反応】「お前は今日から俺の女だ」日本女性が「壁ドン」に夢中
http://oboega-01.blog.jp/archives/1012195962.html
日本少女漫画によく登場する「壁ドン」の、このような猟奇的行為が、最近日本の女性に絶大な人気を得ているっと「朝日新聞」が23日に報道した。
日本では、このように男性が愛を告白するために女性を壁に追い立ててささやく行動を「壁ドン」と呼ぶ。
壁は壁の和風訓読であり、ドンとは物が壁にぶつかるときの鈍い音を意味する擬声語である。
猟奇!!怪奇!!!恐怖!!! 世界が憂う日本の人権問題。
ハンギョレが引用した記事
少女漫画発「壁ドン」、ときめきと興奮止まらぬわけ - 朝日新聞デジタル http://t.asahi.com/g7ga
「お前は今日から俺の女だ」。千葉市の幕張メッセで先月開催された「東京ゲームショウ2014」。体験ブースの前で歓声があがり、人だかりがスマートフォンのカメラを向けた。
(略)
恋愛ゲームなどのアプリを開発する「ボルテージ」(東京都渋谷区)が企画。2日間で計1421人が体験した。同社の杉原麻裕子さんは「壁ドンにときめく感覚は日本独特かもしれない。米国人の女性社員にはいまいち理解されない」という。
といいつつも。
結局、ここで抑えておかなきゃいけないのは、やはり男女(というとだめだよないまは、広くその他も含む「恋愛」です、要は)の問題は本来…通常のの人権意識や法的な見解でだいたいは抑えられるけど、やはり一部は、はみ出す部分もあるのだな、ということですな。
壁に相手を追い詰めてドンッと壁を叩いて威嚇して、そこで何かを要求したり抗議したりするのが脅迫的な意味がなくてなんだろうか。脅迫にちがいないわ、そりゃ。
だが、男女…いやちがった、ほかの関係もふくめた恋愛関係においては、こういうふうにされて嬉しい、と思う人がいることも、それはまちがいない。
そりゃ仕方ないのだわな、これは。
そこでいわゆる「ただしイケメンに限る」という…あの大流行した言葉はかなり真実をついているのだろな。それが不平等だ、一貫性が無いといっても、そういうもんだ。
これはつい最近の「お前が結婚しろよ」ヤジでもそうだが「これが駄目なら、結婚を薦めるような言葉も駄目なのか?」という反応があったが、結局のところ、このへんの界隈(結婚、恋愛、性)にかんしては、それをきわどく語って、相手との関係ゆえにスルーされたり受け入れられたり、逆に関係が深まることもあることはあるだろう。
それがないとは言えないだろう。
このあと「さすがだイノキッ!!一撃で相手の心を掴みやがった!どんな政治家にもできねぇ芸当よ!!」とつづく。
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ただ、それが相手に判定されてアウトだったら「あー、アウトでしたね」と審判に抗議したりせず、すごすごとバッターボックスに帰ればよろしい。これに対して、主審(相手)に文句を言わないように(笑)。その覚悟があれば、の話なのでありましょう。
これが自分が「壁ドン」ブームと、「それは犯罪だ」的なツッコミを横目で見て持った感想です。
これは「当人同士が納得していればその契約、取引は他者が口を出すべきではないのか?そこに『社会の正義』的な発想で、介入すべきか」という問題でもありましょう。
これは土地取引に関して、古代ローマと、近代ドイツやアメリカを比較して
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(註:これは「恋愛関係」に関しての話であり、例えば差別用語や「パクリ批判」うんぬんに対してはまた別の議論が存在する、と断っておきます)