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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています 

米国「劉暁波通り」騒動…そういえば「日本こそ一番の友好国だ。西側で最も中国の人権問題を提起しない」ちう話あったなあ(苦笑)

劉暁波通り」法案を可決=中国大使館前、反発必至―米下院委
時事通信 6月25日(水)6時36分配信
 http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2014062500811
【ワシントン時事】米首都ワシントンにある中国大使館前の通りを、ノーベル平和賞を受賞した獄中の反体制作家・劉暁波氏にちなんだ名前に変えるよう命じる法案が24日、米下院歳出委員会で可決された。…(略)法案は国務長官に対し、中国大使館前の通りを「劉暁波プラザ」に改めるよう指示する内容。…通り名を記した標識を立てることも命じ…大使館の住所も「劉暁波プラザ1番」に変更され、「大使館に届く全ての手紙に劉氏の名前が書かれることになる」という。


最初にこのプランを提出議案として聞いたときは、「国家的とんち」としてはおもしろいなー、と思ったが、実現にまでいたるとはおもわなんだ。

だが…(まだ確実かはわからんが)実際に成立する?となると、そのパワーや社会的インパクトというのは相当強いなあ、と思った。「大使館に届く全ての手紙に劉氏の名前が書かれることになる」って(笑)


さてさて、考察するとなかなか、さらに面白い。
議会で議論された、改名の理由や理念、悪いことがあろうはずはない。見る限り、理念として文句をつけるようなところは全く無い。

いや理念に仮に賛同しようがしまいが、国ごとに歴史観や人物評価は違って当然なのだ。
だから自分は

(対談)日韓の緊張、メディアの役割 朝日新聞・大野博人×東亜日報・黄鎬澤 - 朝日新聞デジタル http://t.asahi.com/f383

で、朝日新聞の論説主幹が

大野 ところで中国・ハルビン駅にできた安重根(アンジュングン)記念館ですが、私自身は大きな違和感がありました。こういう動きは政治的な振る舞いとして正しいと思いますか。

と言ったのは全く解せなかった。
個人的にソウルのほうの記念館に行ったぐらい、個人的に興味深い人物だということを抜きにしても、歴史観や評価がちがうのだから、あっちがあっちに作るのも当然だろう、と思っただけだった。


ただ「正しい/正しくない」「やっていい/悪い」というのと「挑発的か/挑発的でないか」というのは、ベクトルが同じように見えて違うのだろうな。今回の「通り」騒動でなんとなく分かったよ。



で、だ。
例えば挑発的でもなんでも、日本が追随して同じような通り名を作ることはすべきか、すべきではないか?「人権」の問題として。 このへんは深く考えると厄介だな。
まあ、よくお手本にあがるドイツも「イスラエルの人権問題(パレスチナ問題)に対して及び腰なんじゃないですか?」「そりゃさあ…わかるだろ?察しろよ」というアレがあるからな。日中も同じガイドラインちゅうことになるのかな。
でもオランダやポルトガルって「以前植民地だったからこそ責任がある」というステキ論法で東ティモール問題の旗振り役だったけどな(笑)。

2010年、とある党から提案のあった国会決議も結局不成立というオチ。

http://www.your-party.jp/news/office/000518/
劉暁波氏の釈放を求める国会決議案を提出しました
2010年11月10日 (水)

本日、「中国政府に対し、ノーベル平和賞受賞者である中国の民主化活動家・劉暁波氏が12月10日にオスロで予定されている授賞式に出席できるよう早急に同氏を釈放することを求めるとともに、同氏の妻である劉霞氏が式典に同行できるよう自由を早急に回復するよう求める」旨の国会決議案をみんなの党として参議院事務総長に対して提出してきました。(略)党派を超えて多数の議員が賛同することを大いに期待しています。

http://read2ch.net/newsplus/1287651490/
民主党では、輿石東参院議員会長は14日の記者会見で、劉氏の釈放を求めるかを問われ、 「オレが釈放しろったって(中国政府は)釈放しないよ。そういうムダなコメントは答えない」と述べたこともある。
輿石氏は昨年12月、小沢一郎元代表が率いた党訪中団の名誉副団長だった。

ソース 産経新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101021-00000586-san-pol

それで表題…どこにあったか思い出せないのが恐縮だけど、少し前にそういう記事を読んだのよ。反中言説は売れてるだなんだという話はあるけど、実はどの「極右反動政権」であっても、日中の政府間の議論や交渉の中で、中国の政治犯などをめぐる人権問題がテーマになったことはほとんどない。世論的にも「人権問題を提起しろ」と政府にかかる圧力はほとんどない。李登輝の訪日問題で、少し議論が盛り上がったくらいか。

そこで
反日だ、日本は嫌いだ、軍国主義の復活だというが、日本こそ中国の真の友人だよ!ヨーロッパやアメリカのように、自分の侵略の歴史を棚に上げて、中国の人権問題がダメだと批判したりしないから」
という、なんともリアクションに困る意見(の翻訳)を読んだ記憶がある、ということです。

そもそも1989年、中国が天安門事件をやらかしたあとの国際的孤立、まさに「中国包囲網」を敷いたあと、「鎖は一番弱いところを断てばいい」の戦略でまさに日本を中国は包囲網打破の対象に選び、日本もそれに答えたという。時は自民党一党支配体制が揺らぎかけた、そんな時代。海部俊樹宮沢喜一政権交代細川護煕という、今から思えば「ハト派」「リベラル」な政権の時代でした。

http://www.tsugami-workshop.jp/blog/index.php?categ=1&year=2014&month=6&id=1403347689
 【エピソード2: 日中外交】

  天安門事件後に中国がG7の制裁を受けていた頃は、逆に日中関係に大きな進展が見られた時期でもあった。日本は、西側の制裁が中国を保守的な方向に追いやり、訒小平が始めた 「改革開放」 が頓挫してしまうことを恐れたのである。では、この時期の中共日中関係について何を考えていたのか−−それを描写した書物として、当時の外相銭其琛の回想録 「外交十記」 (2003年 中国 世界知識出版社) がある。
(略)

「制裁に加わった国の中で、日本は一貫して制裁に消極的な役割を演じた。G7による制裁にも、西側の一致した立場を崩さないために、渋々と同意した」 「日本は天安門事件翌年の90年には第三次対中円借款を再開する決定を行った」 「そうしたのは、日本自身の利益のためであるが、日本は西側の対中共同制裁戦線の弱い一角であり、自ずと中国が西側制裁を突破するための最もよい(最佳)突破口になった」 「91年8月に海部総理が訪中、西側制裁後中国を訪問した西側首脳となり、名実ともに対中制裁を解除…(略)

天皇の訪中は、中日二千年の交流史上初めてのことであり、これで中日の往来は新しい高みに達した。同時に、この訪中は西側制裁を打破するために積極的な作用を及ぼし…」

天皇訪中は、西側制裁の打破が目的だ」とは当時も言われていたが、またあからさまな。うそかまことか、中国政府は「金印」を天皇に贈呈しようとして、日本側が断ったというゴシップも小耳にはさんでいる(笑)

さて、訒小平が、毛沢東王朝を簒奪してつくった自身の「訒王朝」を守るため、それ以上に改革開放を続ける為に行った南巡講話など。
いまだと信じられないが、1989年当時はまだ「文革派」がおり、「毛の時代に帰れ」という一派も強大だったのだ。
そちらに政権が行かないように、北京の改革開放派には報酬を与える―ーこの戦略が正しかったかどうか。少なくとも、毛沢東という20世紀屈指の虐殺者の影をはらい、中国民衆の飢えや貧困、情報格差が大幅に経ったという一点では、やはり「訒小平王朝」は人類史に大きなプラスを与えただろう。
それを後押しした・・・イコール天安門事件を不問にふすということだが、それをやった90年代の日本外交。これの是非は、さらに広い研究課題となるべきかと思いました。

それは今後始まる、金王朝とのプラスマイナスの冷徹な計算を必要とする交渉とのアナロジーにもなるし、また今回の「劉暁波通り」のように、アメリカが行った「理念的には立派だが、恐らく間違いなく挑発的な行為」をどう受け止め、日本としてはどうするか、にも関係してくるのだと思う。

中国に最も友好的だった国は日本!?示された9つの根拠にネットユーザーも納得、「たしかに日本はいつもそうだった」―中国
http://news.livedoor.com/article/detail/8450883/
(1)日本の指導者はこれまでに中国が会うべきでないとする人物と会っていない
(2)中国の内政について勝手気ままに論じたことがない
(3)人権問題などで中国を攻撃したことがない
(4)長期にわたって世界最大の対中援助国、対中投資国である
(5)台湾問題など敏感な問題で中国を攻めたことがない
(6)何が起こっても、米国に追随して反中的な訴えをしたことがない
(7)世界各国が中国を制裁しても加わらなかった
(8)中国に対して表明したことは実行する
(9)在日中国人に対して差別や制限、攻撃をしたことがない

 
とりあえず…はてなキーワードに「劉暁波通り」を作成しておこう(爆笑)