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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

孔子平和賞を論ず

孔子平和賞って、ギャグかと思ったら実現してしまったらしいな。しかも今年から始めるとは。
メールで来たネタ

「平和賞」
これなら獲れるぞ
イケダさん

くれぐれも
「イグ・ノーベル平和賞」と
呼ばれませんように。

おれが書いたやつ
http://twitter.com/#!/gryphonjapan/status/12812994404683776

孔子平和賞を与える」と言われたとある候補者、即座にその知らせを聞かされた耳を洗ったそうな・・・(元ネタ「荘子」。徒然草などにも紹介されていますね)。

そして60億分の1コラムニストは。

http://www.yomiuri.co.jp/editorial/column1/news/20101209-OYT1T01119.htm
12月10日付 編集手帳
 映画にもなった田村泰次郎の小説『肉体の門』が評判を呼んだとき、紛らわしい芝居が上演されたという。その名も『肉体の閂(かんぬき)』――門構えの中にある横棒は見えないほど細く書いてあったというから、ご愛嬌(あいきょう)である◆喜劇の“エノケン”こと榎本健一が一世を風靡(ふうび)すれば「エノケソ来たる」の看板で客足を誘う興行師が現れたり、美空ひばりならぬ「美空びばり」の歌謡ショーがあったり…と、世にニセモノの種は尽きまじ、だろう◆こちらは本家ノーベル平和賞にあやかったわけではなく、むしろ敵愾心(てきがいしん)を燃やしての登場らしい。ニセモノ扱いは心外だろうが、やはり、どこかうさんくさい◆中国で「孔子平和賞」が創設されたという。獄中の民主活動家・劉暁波(りゅうぎょうは)氏にノーベル平和賞が授与されることへの対抗措置との見方もある。言論や表現の自由がない「平和」というのが理解しがたい。物を告げる口、物を書く指は、常に開かれてあるべき『精神の門』である。『精神の閂』を上演中の国に、平和賞を創設する資格はあるまい◆妙な芝居に担ぎ出された聖賢には差しあたり、お気の毒さまと申し上げておく。(2010年12月10日01時45分 読売新聞)

前国会で「劉氏釈放の国会決議」が提案されたが成立しなかった

みんなの党」議員のツイートより。
http://twitter.com/#!/matsudakouta/status/12783216972795904

@matsudakouta 松田公太
無念。他党はプレッシャーに屈して賛同してくれなかったとのこと。 @310kakizawa 臨時国会の痛恨事。 RT @uehara_hiroshi わが国の国会も、同じアジアの隣国として、祝意の決議を行うべき「劉暁波氏釈放求める決議採択=ノーベル平和賞祝意−米下院」

そうなんだ、実はみんなの党がそういう決議を提案していたのだ。
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/101102/stt1011021950007-n1.htm

劉暁波氏釈放などの国会決議を みんなの党
2010.11.2 19:50
このニュースのトピックス:国会

 みんなの党は2日、ノーベル平和賞受賞が決まった服役中の中国の民主活動家、劉暁波氏の釈放を求める国会決議を参院で各党に働きかけることを決めた。

正直、自分は国会が終わりこの案が「廃案になった」という時点で初めて知った。
自分は「みんなの党」が言う前に提案していたのだが、この決議をもっと論点として取り上げ「アジェンダ・セッティング」をするべきだった。まことにお恥ずかしい限りだ。

http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20101009#p8

劉暁波氏の平和賞受賞に行政府(菅直人内閣)が声を出せないなら、国会が決議すればいいんとちゃう?

劉暁波氏のノーベル平和賞を祝賀し、早期の釈放を求める決議」を。超党派、全会一致が望ましいが、政争が絡んでどっちかの党が優位を占める院の、多数による決議でもこの際は問題ないと思うがどうでしょうか。

正面から「この決議に賛成?反対?」と聞けばまた各党の反応も違っただろうに。メディアも取り上げることが正直少なかったと思う。

孔子平和賞自体もやりようがあったろうに

以前の文章と繰り返しになるが、活動自身は自由主義諸国も文句がつけられないような、非政治的な福祉家を選ぶとかね。政治がらみでも、例えばアブグレイブの告発者とか、パレスチナの難民救援とか、西側からも一定の共感を得つつ西側批判になりえる人物がいたはずだ。
もちろん根回しが必要だと思うので、1、2年の準備期間を置くべきだった。どうもこの賞の制定にいたる中国当局の発想や決断は、戦略性というものをまるで感じられず、どこかのお偉いさんのツルの一声が悪い方向に出ちゃった・・・というか「やっちゃった」感あり。