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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

最近のアメリカ政治で面白かったこと

デモの主体は「仕事も余裕もない貧困層です」「仕事も余裕もある中間層です」…どっちに好感持ちますか?

finalventの日記」経由で
http://d.hatena.ne.jp/finalvent/20111009/1318120435#c
朝日の「ウォール街を占拠せよ」に関する社説を読んで、ブログ主の引用部分が印象に残った。

失業率は9%を超え、貧困世帯の割合も上がる一方。弱い立場の人々は放置され、相対的に余裕のある保守中間層を基盤とした増税反対の「茶会」運動がワシントンの政治を振り回しているのとは対照的だ。

 ただ、優勝劣敗を旨とする茶会の極端な主張には疑問も広がる。それは、大富豪のウォーレン・バフェット氏が「金持ちを甘やかすのはやめよう」と富裕層への増税を求めたことにも表れている。ウォール街のデモも、米国社会が持つバランスの復元力を具現化しているとみることができよう。

 茶会を弁護するわけではないがなんかすごく歪んだ理解には思えるが。茶会は「相対的に余裕のある保守中間層」というのは少なくともカリフォルニアの前回の茶番を見るとそうとも思えない。

いや、なにが面白かったかつーと、日本で最近起きたデモの報道…というよりはネットの反応では

そのデモをやっている人間の個別のインタビューとかで「年収や職業が安定していない」というのがピックアップされると「自分の個人的な不満や不安感のはけ口を、デモの対象にぶつけているだけだ!だから信用できない」という議論が発生し、逆に好意的な側が「そんなことはない、参加者は家庭も職もある『普通の人』だ」と反論するという流れだった。
だから
ティーパーティ運動の基盤は余裕のある中産層が基盤」で「ウォール街占拠運動は弱い貧困層が基盤」と書きつつ、それが前者への批判、後者への共感の材料になっているという書き方がなんか新鮮だったと(笑)。
いや、たしかに一昔前はそれがまさにフツーの見方だったんですがね。

共和党予備選「黒人候補が茶会に後押しされ人気」って

http://jp.wsj.com/US/Politics/node_323536

【コンコード(米ニューハンプシャー州)】2012年米大統領選の共和党候補の指名争いで、元外食チェーン経営者のハーマン・ケイン氏がにわかに首位に躍り出た。(略)ウォール・ストリート・ジャーナルとNBCが共同で実施した最新の世論調査で…(略)22%の支持率から大きく票を伸ばした。
(略)
世論調査では、ケイン氏は男子大学生や茶会党支持者、自らを「非常に保守的」と考える人たちの間で人気が非常に高かった。一方、ロムニー氏を最も支持していたのは、共和党支持者の中でも自らを穏健的またはリベラル的とみなしている人たちだった

ティーパーティ運動はタテマエはともかく、ホンネは人種差別主義者ですから!!ただ黒人のオバマが嫌いなだけですから!!」ってえ、ざっくりとした批判て耳にしてたよね。
それとも「こういう運動を支持する黒人の大統領候補もいるんだよ!」というのをマスコット的に愛玩するような人気?
…でも、もしそれが入っているにしても、今回ケイン氏が「税率をすごくシンプルな一律化にする」というおなじみの議論を展開したら支持に回る程度には、やはり茶会の基本はリバタリアニズム>旧来保守なのかしらん。さすがに投票結果こそが一番雄弁であり。

ケイン氏がにわかに人気を集めている主の理由の1つが、同氏が金看板に掲げる「9−9−9」という税制改革案だ。これは、現行の税制を廃止し、代わりに所得税法人税、消費税を一律9%にしようというもの。

共和党の予備選ではかならずといっていいほど、この「税率一律化」の議論が出てくるが、まあ大体途中で息切れする。
ただ「シンプルな分、控除だなんだので複雑な手続きがいらず、その分徴税コストが安くなる、という、ベーシックインカムを「福祉行政のシンプル化」の面から支持する流れとある意味共通してなくもない。
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20080223/p5

「善意の政治のわな」つーかパーキンソンの法則応用編というか、
「親切で善意に満ちた複雑な政治制度」を「不親切だけどシンプルな政治制度」が上回る可能性というか……

一回、どこかの国で実験的に実現すれば面白いかもしれないが、今のアメリカでそれをやられてもなァ(笑)

保守派知事リック・ペリーの人気急落の一因「あんたは公費で、子どもたちにワクチン予防接種をした!!」

http://www.newsweekjapan.jp/reizei/2011/09/post-341.php

トップランナーのリック・ペリー・テキサス州知事が「子宮頸癌ワクチンの一斉接種」を知事として実施したことで「炎上した」という問題でした。前回の(といってもつい先週ですが)7日のディベートでも取り上げられていたのですが、とにかくペリー知事が「一斉接種」を行ったのは保守政治家にあるまじき「汚点」だとして各候補から総攻撃を受けたのです…

いや、理屈は極端かつアレだが、ああこういうことかという筋道は理解できる。個人の選択権という点からいえばね。
以前も書いたが「伝染病予防」の政策っていうは突き詰めて考えれば自由主義と民主主義になじまないものなのだ。ふつうの国では命あってのものだねだから、なじまなくてもけっこう毛だらけ、と大きな問題にならないってだけだろうけど。