twitterで知った情報というか豆知識というか。
ウィキリークスの話題で「内容より、政府機密書類の書式とか言い回しとかが分かったのが面白い」という方がいて、そういう話題から、「そういえばフィクションだけど、劇中で文書が大きな意味を持つものがある」という話題から・・・
http://twitter.com/#!/M_A_Suslov/status/9562776074719232
M_A_Suslov Mikhail Suslov
第三帝国の文書というと、フィクションの中の文書の方が印象深い。「ヒムラーが厚手のマニラ封筒を引き出しから取り出した。封を開いて一通の手紙を抜き出し、一言も発せずラードルに渡した。上部に金色のドイツの鷲印と鉄十字章がついていた。
総統兼首相より ―極秘―
ラードル中佐は、私の直接かつ個人的命令に基づき、ドイツ帝国にとって極めて重要な任務に服している。彼は私に対してのみ責任を有する。軍、民を問わず、階級にかかわりなく、関係者全員が彼の必要を満たすべく最大限の協力をすることを要求する。
アドルフ・ヒトラーヒギンズ『鷲は舞い降りた』に登場する有名な委任状だが、無論こんな文書は存在しない。イメージはこんな感じか。http://bit.ly/i9g3Az この文書自体は総統暗殺未遂事件後、負傷者に送られた記念章の賞状。確か『鉄十字の騎士』に載っていた騎士鉄十字章の賞状も類似のテンプレ。
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ぼくが訊いてのやり取り。
gryphonjapan (MMA)
@M_A_Suslov 「ヘルシング」で一介の少佐に「総統秘匿指令」が与えられ、そのせいで階級を無視して部隊の指揮や単独行動ができる・・・という設定は、現実の戦史より「鷲は舞い降りた」に着想を得ているのでしょうかね?
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M_A_Suslov Mikhail Suslov
@gryphonjapan ヒギンズに限らず古来「少佐」「大佐」とかの階級を持つキャラがフィクション世界でその手の大暴れをしたこと全般が影響している気はします。そういえばヒラコーとヒギンズ世界の気取りというか、ロマンティシズムもよくシンクロする気はしますよね。
gryphonjapan gryphonjapan (MMA)
@M_A_Suslov も少し考えてみると「王から直の命令を受けた、近衛の若衆」と「正式には彼らよりよっぽど身分・階級は高いが、王との距離は遠い重臣・将軍」が対立したり、どちらが権限があるかでもめるというパターンは結構ありましたよね
「上官の命令は天皇の命令と心得よ・・・では上官が『本物の天皇を撃て』と命じたら?」というパラドックスが、軍の組織論上よく出てきまして、というか226事件ってそのまんまですしね。
これが
「小沢一郎は『新越山会』から田中角栄親父の秘匿指令を受けて動いている」というこの話(笑)
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20100109#p1
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20100901#p3
につながっていくのです(註:つながってません)
余談ですが、映画「鷲は舞い降りた」はテーマ曲がすごくかっこ良くてね。惜しむらくは1分ぐらいのごく短い曲で、入場曲とかには使いにくい。