INVISIBLE D. ーQUIET & COLORFUL PLACE-

John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

やはり国家連合が本気を出すと「ウィキリークス」は勝てない…どこかに「根拠地」が無い限り。または「情報のスイス銀行」は成り立つか

http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20101202-OYT1T00947.htm

【ワシントン支局】米インターネット小売り最大手アマゾン・ドットコムは、同社のホストサーバーから内部告発サイト「ウィキリークス」を排除した。 AP通信などが2日報じた。外交公電が暴露されたことを重大視する米議員らが要請し、アマゾン側が応じたという。 ウィキリークスは、ほかにスウェーデンにある主力サーバーの使用を続けており、サイトは引き続き閲覧できるという。

まあ、そうなるわなあ。
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2010120200997

アサンジ氏の異議申し立て拒否=スウェーデン最高裁
 【ロンドン時事】スウェーデンからの報道によると、同国最高裁は2日、強姦(ごうかん)容疑でスウェーデン当局から逮捕状が出ている、内部告発サイト「ウィキリークス」創設者ジュリアン・アサンジ氏(39)について、逮捕状撤回を求める申し立てを退ける決定を下した。

これを疑うと「被害者へのセカンドレイプ」になるっつー話なのでそこを云々することはない。


だけど、感想をいうならやっぱり最後の最後では国家体制が「通信の秘密」などを保障するようなところじゃないとこれは成り立っていかない気はするな。そしてそういうところだって、ぎりぎりになったらそういう原則を打ち捨ててしまう可能性もある。

「情報のスイス銀行」は成立するか。

実は今回の流出のひとつ前、8月のこういう記事が気になっていた。
http://www.asahi.com/international/update/0816/TKY201008160387.html

アイスランドを調査報道の聖地に ウィキリークス後押し

2010年8月17日10時28分

 【パリ=稲田信司】アフガニスタン駐留米軍の機密文書を暴露して注目を集めたウェブサイト、ウィキリークスが、北欧の小国アイスランドを拠点にして活動を強化しようとしている。情報源保護などの環境を整え、調査報道を進めやすい「聖地」にアイスランドを変えるための立法措置に向け、サイト運営者らが同国の議員を支援している。

 アイスランド議会は今年6月、調査報道の環境整備立法の土台となる政策の指針を、賛成多数で承認した。

 昨年、IT関係者の招きでアイスランドを訪れたウィキリークスの運営者らが「世界で最も報道の自由が保障された国」にするための法案づくりを提案したことが出発点だった。賛同した議員や弁護士らが、法案の骨格となる指針づくりにまず着手していた。

 指針は、報道の自由、特に情報源や内部告発者の保護に関する各国の法律などを参照した形で、体系的な法文としてはまだ整理されていない。推進派の議員らによると、議会の委託を受けて文化省が9月から法案の文面づくりに着手する。法律の形に仕上げるのは1〜1年半先になる見通しという。さらに、ノーベル賞に相当するような、世界的に権威のある「言論の自由賞」を創設する構想もある。
(略)
 「世界で情報の透明性が最も高い国になることで、金融危機で地に落ちた信頼を回復したい。カネの流れが不透明で脱税の温床となっているタックスヘイブン租税回避地)と逆の発想だ」。法案の旗振り役、ビルギッタ・ヨンスドティル議員はそう語る。
(略)
ウィキリークスの創設者ジュリアン・アサンジュ氏は朝日新聞記者に対し、「巨大メディアが情報の発信源を握る現状では、真実が埋もれてしまう。アイスランドは小さい国だが民主的。ネット先進国でもあり、資金力がないメディアや個人にとって聖地になる潜在力がある」と語った。調査報道で告発された国や企業からの名誉棄損訴訟など、賠償請求で対抗されることを懸念するメディアや情報提供者にとって活動の拠点になり得る、と期待している。

スイス銀行は独裁者や格闘技で儲けたヤクザ(後者は妄想)、また、政情に不安を覚えて脱出亡命を考えている被迫害民族、そういうあらゆる資産を無節操に預かって肥え太っていった。そのうちの何割かは手続きする間もなく命を失い、そのまま資産が銀行に眠ったりしてますますオトク。
もちろんその一方で顰蹙も買いまくりだが、プラスマイナスを勘案してそうやっている。

どこぞの小国…アイスランドがそうなるなら興味深いが・・・が、ウィキリークスのような存在を保護することをうたい、実際に法や体制、実務で手厚く守るなら、もし小国であればひとつの存在感を発揮する可能性はある。だって、いまウィキリークスって、軍事力に換算したら何個師団ぶんのパワーががある?
かつて牛場昭彦という駐米日本大使が、その外交力が戦艦1隻が持つ国力に相当するとして「戦艦ウシバ」と異名をとったそうな。「原子力空母ウィキリークス」ですよホンマに。まあ、構造的にそれを保護する国にも牙を剥きかねないものですけどね。
それに手厚い情報保護は、当然犯罪組織の連絡網や、チャイルドポルノや殺人ビデオなどの温床にもなり、それが国際的なプレッシャーになる可能性もある。
ただ、自由な情報の流通(+通信の秘密の厳守)を打ち出すことで情報が集まってくるという「情報のスイス銀行」みたいな試みは部分的にプチ成功しているところも多いので、もう少しシミュレーション・フィクション(SF)的に脳内で設定を考えてみたいと思っている。
 
かわぐちかいじの「沈黙の艦隊」に出てくる「原潜独立国家・やまと」みたいに潜水艦や船にサーバーをつんで、どこかの国と条約を結んで・・・

一例

本日未明にワールドカップ開催国に決まったカタールは、まさにアルジャジーラの本拠地。2003年のイラク戦争以降「反米的」とか「アルカイダのs情報発信地」的な報道をされることが多いけど、それ以上にアラブ・イスラム内部での反体制派の声を紹介したり、自由な討論をさせたりすることで小国カタールの存在感と外交力を一気に高めたことで知られる。

二例

デンマークはヨーロッパの中で例外的に「ナチ思想やネオナチの紋章使用が自由」な国。デンマークに拠点を置いてネオナチがラジオ放送をしたりすることも多いそうな。もちろん顰蹙もかいつつ。