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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

小見川を「刺しに行く」DREAM日本人は皆無の様子。それが利口だ、逃げろ隠れろ

んで、ミカ・ミラーが「DREAMからの刺客」なんだってさ。

覚えてますか。前田吉朗とフェザーのトーナメント1回戦でやり、倒されたものの同階級で規格外の長身と手足の長さを利用し下から積極的に仕掛け、判定負けながらも僅差での試合となったという選手。ちなみに、試合はつまらないと酷評されました(笑)

まあ、もともとフェザーGP出場16人ってそもそも実力がガクンと落ちるかませ犬は・・・一人キャリアが圧倒的に少ない柔道選手がいたが、それを除けば?みな強いし、組み合わせ次第ではぜんぜん勝敗も代わったような選手ばかりだと思う。ミラー自体も見たかった選手だ。

だが、にしても。
高谷裕之をKOした小見川道大と試合をするチャンスがあって、DREAMと連携した…ことになっている、少なくともそういうアングルを描いて、それでその結果が「刺客はミラーです」ってことになったら、「へへんのへーーん、小見川には勝てないとDREAMフェザー級選手、みんな逃げ出しちゃったよ。とんだシャバぞうだぜ」と、まあこういうイメージを塗りつけられても文句はいえないわな。
フリーターも、足極めも、ナニワの侍も、KID軍団の切り込み隊長も、格闘猿も、撲殺執事も。
すべては柔道番長の前にひれふした。
ホントは「DREAM.13に出るかもしれないから」とか「もうK-1MAXが決まってる」とか「そもそもDREAMとASTRAは連携なんてしてない。適当にDREAMの色が付いた選手で、契約がフリーな選手を刺客にでっち上げただけ」とか、そういう理由かもしれない。


でも、結果がこうなんだから、まあそういうふうに見たほうが楽しいやね、ということでした。


試合としてはどうなのかな。前田戦をみたかぎり、打撃戦はミラーの分が悪そうだし、テイクダウンも奪われそうだが、下からの攻めはうまくやると柔道選手の穴だったりするので、そこを考えると面白いかも。

某ネット放送の話はそのまま書きにくいので、たとえ話をしてみよう

とある実話に、大幅なアレンジをして。


とある高校で、読書好きとして知られる女の子(男の子だったかも)が、何かの拍子に
憧れの異性から「本を貸して」といわれ、哲学書だか歴史書だかSFだか、面白いんだけどけっこう難解な本を貸す。
で、借りた子は一応その本を面白く読み終わるんだが、けっこう奥深い本なので、いくつか読んだけどわからない部分がある。
持ち主はこれ幸いと「XXXをした後(読んだ後)、その本を読み直すといいよ」と、その本をずっと貸し続けるんだよね。
つまり、その本を返されると、せっかく生まれた二人の繋がりが切れてしまう。だから「返そうか?」と借り手が言っても「まだ手元に置いときなよ」と、親切に?申し出て、結果、卒業式を過ぎてその子が遠くの大学(職場だったか?)に行っても、ずーっとその本は貸しっぱなしになってしまっているという。



・・・なんか分かり難いかもしれんが(笑)、要は「貸し手が返してくれって言わないでずっと貸してくれているので、ついつい手元に置き続けた」と。あれを。
ただ、この問題はもうすぐ解決するそうです。
まあ、けじめにもなるし、他との扱いの兼ね合いで痛くも無い腹を探られるよりはいいことだよね。
だれでも自由に見られる天下の公開放送で語られた話を、こんなにぼかす必要もないかもしれないけど。

アカデミー作品賞を惜しくも逃した「アバター」に盗作疑惑が浮上?(NEWSWEEK)

http://www.afpbb.com/article/entertainment/movie/2706886/5460228

【3月8日 AFP】大ヒット3D映画『アバターAvatar)』について、自分の作品の盗作だとしてジェームズ・キャメロン(James Cameron)監督を訴えた中国人作家に対し、北京(Beijing)市第一中級人民法院(地裁)は、証拠が不十分だとして訴えを退けた。国営英字紙・環球時報(Global Times)が報じた

という判決がつい最近あったようだが、こっちの話ではない。1週か2週前のニューズウィーク日本語版にあった「中国のアバター人気」、に関する話である。同国ではアバターが空前の大ヒットを記録し、何かが中国政府の気に入らなかったのか公開を強制的にいったんは終了させられそうになった上、国策映画のような、政府一押しの「孔子」という映画が変わって上映されたが、ものすごいブーイングが発生して、あわてて公開が再開されたとか。

で、そのことを伝える記事の中で、中国政府がこの映画にいい顔をしなかった背景の推測として、ある一人の中国人のネットの書き込みを紹介している。

「中国政府は、この映画を盗作で訴えるべきだ。なぜならこの映画に出てくる、資源のために辺境を無理に開発し、少数民族を圧迫しようとするという設定は、中国の現実を盗作しているからだ」

とのこと。

これは単なるネットジョーク以上でも以下でもないが、ただ、直接的ではなくSF的、寓話的な形でなら体制批判的なテイストがあっても許容されるぐらいに中国に余裕が出ている、ということ。これは以前紹介した「中国でも銀英伝が大人気」というエントリにも通じている。中華民族の血をひく軍人が、中央政府が腐敗無能であっても、最後の最後まで「民主主義の理想」のために命がけで戦うお話が、中国でも愛されているという皮肉(笑)。

■なんと銀英伝が、中国で(発禁もされず)翻訳出版されてた・・・と、あの福島香織が報告(2007年の文章)
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20100215#p3

これが、いずれ書きたいと思ってまだ書いていない「チャイナ・イーグル作戦」につながるのだが、またそれは別の話で。

スターバックスは「リベラルの象徴」なので、敢えて銃持参で同店に入る保守派運動が。UFCも含めて興味深い

上の「中国アバター」の記事が無いかとNWの公式サイトにいったが、その記事は無かったものの代わりに面白い記事を発見。
http://newsweekjapan.jp/stories/us/2010/03/post-1057.php

「銃を持ってスタバに行こう」の波紋
Starbucks Responds to Silly Gun Debate
「リベラルの巣窟」というイメージが祟って、銃を持ち歩きたい保守派の示威の場に
2010年03月04日(木)16時34分 ダン・ミッチェル



 スターバックスには気の毒と言うほかない。アメリカの銃権利擁護派と反対派が、スターバックスの店舗を舞台にいかれたイデオロギー戦争に突入したのだ。

 銃権利擁護派は、たとえ私企業の所有地であっても大っぴらに銃を持ち歩く権利が彼らにはあるという狂った理論を、スタバで証明してみようと思い立った。当然ながら彼らにそんな権利はない。スターバックスには、銃権利派だけでなく他の誰をも店に入れない権利がある。だが実際には、人に見えるように銃を携帯することが法律で認められている州では、大っぴらな持ち込みも認めている。

 スターバックスが標的に選ばれたのは偶然ではない。保守系の草の根ネットワーク「ティーパーティー」のメンバーやそれに類する人々にとっては、スターバックスこそアメリカのリベラルの象徴であり「ラテをすするエリート主義者ども」の巣窟だからだ。
(略)
 銃規制派は、おそらく使命感に駆られてこの騒ぎに参戦し、銃をひけらかすならず者たちを店に入れないようスターバックスに要求した。
(略)
 スターバックスは今後も、それが違法でない州では銃の持ち込みを認める方針。「もし我が社が、人に見える形での銃の携帯を認める法律と異なるルールを採用すれば、パートナー(店員)は違法行為を犯したわけでもない顧客に店から出て行ってもらわなければならなくなる。それは不公平であると同時に、店員が危険な立場に置かれる可能性もある」と、スターバックスは書面で発表した。

 銃規制をめぐって争う両当事者に対しては切実にこう訴えた。「スターバックスや店員たちをこんな危ない対立に巻き込むのはやめてほしい」

*The Big Money特約
http://www.thebigmoney.com/


まず個人的に面白いのは
「私企業・お店は、自らの権限・権利としてある種の客を断ることができる」のは当然として、ではその理由として認められる範囲はどこまでなのか?ということである。
銃はふつうに危険性が増すし、外そうと思えば外せるから「銃もちこみはお断り」は合理的とされるんだろうな。ただ、州法でOKな場合に私的な、店の権限のおよぶ空間で持ち込みを許すか許さないか。このへんを突き詰めるとなかなか難しいことにもなりそう。


あとひとつは、アメリカにおける「ライフスタイルと左右対立の相関」であります。
2004年のブッシュ再選時に日本でも報道がピークだったと思うが、アメリカの”左右対立”には大きく「ライフスタイルの差異」が重なっていて、当時、自分は
クアーズビールとバーベキューのアメリカ」(南部保守派)

「スシとワインのアメリカ」(東部リベラル)
なんて言葉を覚えているのである。

で、その報道の中では、やっぱりスターバックスが”リベラル的なもの”であるというのもあったよなあ。
今回、記事では

 これはもちろん、たわ言に過ぎない。むしろ、スターバックスほど中流階級的なものはない。もしティーパーティーのメンバーがわずかでも理解力をもっていれば、多くの「進歩派」も、中流階級的なスターバックスを現状維持の象徴として嫌悪していることに気づいただろう。

ちょっと無理筋な議論っぽい気がするなぁ(笑)。
もっともこのブログ読者には長期の訪米・滞米経験者を何人か確認している。彼らの体験的な「米国のスタバには、リベラルっぽいイメージがあるか?」という報告も待とう。


日本では・・・まだ幸か不幸か「右・左」がライフスタイルや食うものの違いに直結しているというイメージはまだ無いかな(本や新聞はともかく)。

なぜ注目しているかというと、UFCの動向にも当然影響するからよ。

上の話だと、やっぱり「クアーズビール・・・じゃないよバドワイザーだよ!!(スポンサーの都合)とバーベキューのアメリカ」にUFCの支持層がいて、スシとワインの東部リベラルの牙城・ニューヨークでまだ禁止されてる、と単純に考えれば都合がいいのかと思っていたが・・・
例の、昨日取り上げた

で、最新の「UFCアメリカ社会」の話題がコラムになっている( http://d.hatena.ne.jp/aohoshi/ の高橋ターヤンさんがメインで執筆 )のだが、よりいっそう複雑化しているきらいも無くはない。

75Pに出ている、保守強硬派(とも単純にはいいがたいが)なのにUFCをふくめたMMAが大嫌いのビル・オライリーおよび「オライリー・ファクター」については以前
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20060829#p1
にも書いたので興味のある人はどうぞ。

おっと、メインで書いた銃とアメリカと左右対立について補足、これに関してはけっこう本を読んだつもりですが、その中で自分がナンバーワンに推すのが、

銃に恋して 武装するアメリカ市民 (集英社新書)

銃に恋して 武装するアメリカ市民 (集英社新書)


これに関する話題は2004年のブッシュ再選、またそれに先立っての「ボウリング・フォー・コロンバイン」公開時が日本でのピークだったと思うけど、この本は昨年出版されて、まだトピック的には新しい情報が盛り込まれていることも大きい。
内容を紹介する時間が無いのが残念、あとで解説を書いてみるかもしれません。



※コメント欄を参考に、続編を書きました
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20100310#p4