INVISIBLE Dojo. ーQUIET & COLORFUL PLACE-

John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

北から「解放軍」がやって来た?PRIDEを継ぐは夫れM-1か…

一つの妖怪がヨーロッパにあらわれている、――M-1の妖怪が。旧格闘技のあらゆる権力が、この妖怪にたいする神聖な討伐の同盟をむすんでいる。ロレンゾとホワイト、フィッシュマンと谷川、亀田一家とTBSも。
 およそPRIDE派で、その政敵たるUFC一派から、ジョークだといってののしられなかったものがどこか、およそUFC派で、より進歩的なWVR派にたいしても、また反動的なDEEP派にたいしても、「ヒョードルを引き抜いた銭ゲバ」という烙印をおす非難をなげかえさなかったものがどこにあるか?
 この事実から二つのことがあきらかになる。
 M-1は、すでに格闘技のあらゆる権力から、一つの力としてみとめられている。
 M-1がその見解、その目的、その傾向を全世界のまえに公表して、団体自身の宣言を対置すべき時が、すでにきている。


・・・と、ロシアが元だからといって、http://redmole.m78.com/bunko/kisobunken/sengen1.htmlのパロをやるというのも、さすがに時代錯誤というやつである。
でも、報道によれば君、「M-1はPRIDEルールを採用する」というじゃないか(http://blog.goo.ne.jp/hiroshi_nielsen/e/5ea14d076838453736e12727b768da02)。
そしてヒョードルを獲得したとなれば「これこそPRIDEの後継者!」という気になってもおかしくないでしょ。いやこれだけでそう決めちゃうのもあれですが、少なくとも資金は豊富のようだし。ヒョードルの相手がいないんじゃ?という話に関しても、ジェフ・モンソンはこの前のbodogでも噂に上ったからいいとして、そこにやっぱりジョシュ・バーネットがいるとかいないとかと聞けばますます期待したくなる。
テレビ局だって、ジャパニーズ・ヤクザはまずくても、ロシアン・マフィアは誰が誰かわからないし、大丈夫だろう(笑)

K-1MAX完全版はTBSチャンネルで11月3日。以前の大会も放送

実は自分、本日10月25日が同局で「HERO'S」決勝の完全版放送だと思っていたのですが、10.20に既に放送していました_| ̄|○。ちゃんとNHBには既報していたのに。
それを確認するために、ここに行ったんだけど、これも繰り返しだがほんとーーーーーにひどいサイトですよ、ここ。
http://www.tbs.co.jp/tbs-ch/

とびっきりのバカが作ったか、そうじゃなきゃとびっきりの天才が「分かりにくく作ろう」と意識して作ったかのどちらか。これほどストレスがたまる番組紹介サイトはない。

それでも紹介すると、K-1MAX決勝の放送日は
【初回】11/3(土)21:00〜24:00  です。この日は、開幕戦とか世界最終選抜とかもひっくるめて、一日中K-1MAXをやっておる。

見逃したHERO'Sも、12月には本チャンのDynamite!の宣伝をかねて再放送するだろう。

御厨貴−−−−書評は読売新聞に移籍していた?

同新聞で、御厨貴氏が上杉隆氏の「官邸崩壊」を書評している。
上杉氏自身のブログで紹介していた(笑)
いや、サタカみたいでオクメンもないな、とかいうなかれ。プロのものかきブログは彼のようにすべからく、自分の書いたものや出演番組、寄せたコメント、どこかで書かれた自身への書評・・・などを書きとめておくべきなのだ。実際に読むほうも便利だよ。

http://www.uesugitakashi.com/archives/51143461.html

本日の読売新聞朝刊に載りました。
書評面です。
評者は、東京大学御厨貴教授です。

ありがとうございます、御厨さん。m(__)m

ただ、ちょっとおおごとなのは、少なくとも2005年まで御厨氏は毎日新聞の書評委員だったことだ。(小泉郵政解散の投開票日、彼は野中広務伝の書評を書いた。こっそりいうと、このブログに転載している)
書評委員は任期交代があり、他紙へ渡り歩くのはめずらしくないのだが、個人的に読売書評はあまり興味なく、目を通すのを怠りがちなのと、毎日新聞は一人の書けるスペースが大きくて、存在感が圧倒的なんだよな。だからちょっと残念だ。今回のだって、毎日だったら1.5倍ぐらいの文章量を書けたんじゃないか。
しかしまあ、紹介しておきます。
これも、いい指摘が多い。
http://www.yomiuri.co.jp/book/review/20071022bk04.htm

「官邸崩壊」−−“目に見える政治”の結末

 安倍政権のあり様は、この一冊でよくわかる。官邸崩壊の実態が、ここには見て来たように書かれている。見て来たようなウソではない。本当の話なのだ。どうしてそう言えるのか。それは安倍政権が、「チーム安倍」と呼ばれる“おともだち”側近グループにより、見事なばかりの可視化された状況を顕在化させたからだ。

 目に見える政治こそが、国民の目線にあった政治であると、「チーム安倍」の関係者は、無邪気なばかりに思い込んだのだ。彼等のはしゃぎようが、本書からは手にとるように伝わってくる。・・・・・・彼等はいずれも劇場型政治小泉政権の下で、政治とは何かを学習してきた。その結果が、政治を見えるように仕切るという意識を生み出した。

 戦後生まれ初の首相が率いる政治はかくあるべしとばかり、旧態依然、官僚依存、といったあり方を早急に否定してしまった。官僚を束ねる見えざるネットワークの中心たる官房副長官がいかに機能不全に陥ったか。的場順三という個性を通し、くり返しそれが眼前に浮上する。

 つまり安倍政権は、見えざる手とも言うべき政治の暗黙知をすべて放り出してしまったのだ。・・・…閣僚スキャンダルの露呈による支持率の低下という危機状況が訪れるや、ますますひどくなる。何か悪いことがおこれば、その対策に腐心するのではなく、公務員たたきや、サミットでの安倍イニシアチブの演出といった、別の目に見える政治によって解消しようとするのが常だったからだ。

 要するに複雑系としての政治にあまりに無知であり、いや知っていたとしてもそれは彼等の力に余ることだった。・・・安倍政権の“実態”は、政治とは何かを考えるための恰好(かっこう)の素材である

官邸崩壊 安倍政権迷走の一年

官邸崩壊 安倍政権迷走の一年


うーん、毎日書評と比べると分量がやっぱり足りないが、まあその愚痴はおいて、読売読書欄の「御厨」にもっと注目セナいかん、のであります。

御厨貴とオーラル・ヒストリー

御厨氏は、政治学の中でも、面白いことに歴史的なというか、オーラル・ヒストリー運動を、学問的に整備し、確立させるために実践している。普通のインタビューや聞き書きと何が違うのか、これが分かるようでよく分からない。

オーラル・ヒストリー―現代史のための口述記録 (中公新書)

オーラル・ヒストリー―現代史のための口述記録 (中公新書)

に書いてあるのかもしれないが未読だ。
実は最近出版された

私の後藤田正晴

私の後藤田正晴

という回想アンソロジーには御厨も参加しており、こういう学問的オーラル・ヒストリーの第一号に後藤田を選んだときの苦労談が載っている。普通のインタビューだと思っていた後藤田が、馴れた口調で新聞、週刊誌的なまとめ回想をしゃべると
「こちらでお願いしているのはそういう話じゃないんです」
「じゃあ、どんなんじゃい」
みたいなやり取りをやっていた・・・という話なんかがある。けっこう慎重だった後藤田がだんだんと協力的になり、過去の経緯をちょっと思い出せない後藤田が、その場からある人に電話し、当時の確認をする。
「警視総監に確認した。XXXだったよ」
なんて場面も(笑)。

これも一種の「黎明期」ものとして面白いです。短いから立ち読みも可能。

そして、こういうオーラル・ヒストリーを一生の仕事にしようとしたのは、なんと学問とはまったく別ジャンルの、沢木耕太郎ノンフィクションの影響だったというから縁は異なものだ。
ファイルから引っ張り出そう。

今週の本棚:
御厨貴・評 『1960』=沢木耕太郎・著 (文藝春秋・2000円)

 ◇構成の妙、歴史ノンフィクションの傑作

 息の長い“作家”の著作集を読むと、昔の自分と再会するような気分になって、えらく懐かしい。評者はまさに研究者としてかけ出しの時代に、沢木耕太郎の一九六〇年に焦点を合わせた「テロルの決算」と「危機の宰相」に出会った。実はこの二作品との遭遇こそが、その後の評者の歩みを決定的にした。何故なら、ノンフィクションという“新しい”手法に則れば現代史が描けるという確信めいたものを抱くに至ったからである・・・・・・


毎日新聞 2004年8月29日 東京朝刊

・・・という話を、3年前にもしてました(笑) http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20040901#p2
書いているうちに気付いていたんだが、こういうのはノリなので、ついでだから再論した次第。

ポアンカレ予想のNHKスペシャル。

まず本題の前にNHKスペシャルの再放送告知。本日深夜ですので。

http://www.nhk.or.jp/special/rerun/index.html
2007年10月24日(水) 深夜【木曜午前】0時20分〜1時19分 総合
100年の難問はなぜ解けたのか 〜天才数学者 失踪の謎〜

昨日のエントリは本題の手前だったので、たぶん来訪者は少ないだろうがその話の消化を。
まあ、本質の議論は出来ないので安心しなさい。
例のブロディ似のロシア数学者は、ポアンカレ予想を解くことで、世界中の数学者を_| ̄|○させたが、その中でも、この予想に比較的近い人々を_| ̄|○_| ̄|○_| ̄|○ orz させたのは、その解法が、彼らの手法から離れた別のところから登場してしまったことだそうだね。ムンジアル優勝の黒帯が満を持して総合デビューしたら、ぐだぐだの殴り合いして勝った様な(笑)。
ああ、俺たちのやってたことって一体・・・とおもっちゃっただろうな。


しかしトポロジーの問題というのはそれとは別に面白い。
この話を知ったのは、その前のETV特集にも出てきた鏡明「マッド・サイエンス入門」という本だったが【追記・堀晃でした】、「穴が開いているという点で、ドーナッツとコーヒーカップは同じなのである」という話は、これはかろうじてとんちを利かせれば素人にも分かる。

マッド・サイエンス入門 (新潮文庫)

マッド・サイエンス入門 (新潮文庫)


だがね、幼稚園の入園試験でだ、食パンとドーナツとコーヒーカップが並んでいて「この中で、仲間はずれはどれかなー?」と試験官が問うた時に、「トポロジーの概念からいえば食パンが仲間はずれ!」といって通じるだろうか??

俺は実際経験しているが「ウマとウシとシカ、どれが仲間はずれでしょう」・・・という愚問のようだ。


で、これをあの番組の中で紹介したフランス人の数学者がいたよね。
NHKが制作したであろうCGを利用し、フォークは穴のない平面だからイコール「球」。皿もイコール「球」。
急須はお茶を注ぐところが穴だからイコール「ドーナツ」、急須のふたは平面だからイコール「球」・・・とどんどん変形させていく。
そこで先生、
「ああ失礼、急須のふたにも(空気入れの、すごく小さな)穴があることを忘れていました」ともう一回変形させて「ドーナツ」にする。

たいへん分かりやすく、一般にも印象に残る教え方だ。
彼は、偉大なる啓蒙家であった。
だが、彼の数学的業績は、おそらくこんなにこやかに、軽妙に、テレビを使って数学をお茶の間の大衆に伝える才能などかけらも持ち合わせていない、あのロシア人には及ばないのだろう。


ならば、知とはなんであるのか。
あの番組で、いちばん印象に残ったのは、実はこの対比だったのでした。
極私的感想おしまい。

ニコニコ動画の”アイデア”ってみんな真似できるかな?

本題の前に、ぼくが、このエントリを思いついた経緯をご紹介しましょう。
「男の魂に火をつけろ!」に行く
http://d.hatena.ne.jp/washburn1975/20071023
  ↓
話題になっている「ナイスボート」がわからん
http://d.hatena.ne.jp/keyword/Nice%20boat
  ↓
半角などの違いで正式なキーワードに行く。経緯を知る。ぎゃはは
http://d.hatena.ne.jp/keyword/Nice%20boat%2e
  ↓
そのリンクにある新聞の解説を見る。「この解説書いた人も大変だよなあ」
http://megalodon.jp/?url=http://searchblog.yahoo.co.jp/&date=20070927070952


で、ここで実は勘違いしたのだが、このコメントって、外国人がわざわざ「ニコニコ動画」を見てそこに書き入れたんだろう、と思ったのですね。先入観、イメージです、イメージ。

んで、この前の岡田斗司夫ダイエットの「アイデア著作権では保護されません」騒動に思い至ったわけよ。


ニコニコ動画のキモは、アップロードの画像に、コメントを入れて突っ込むってところでしょ?これはたしかにいいアイデアだけど、どうなのかな、著作権もしくは実用新案的な、知的所有権で守られるものなんでしょうか。
ニコニコ動画の、あの急成長ぶりを見れば、あの国その国気になる国、いろんなところでこれを真似したサービスが始まるんじゃないでしょうか。

というか、もしニコニコのコンセプトが”アイデア”であり、真似が可能だったら国内でもシェアは奪いにくいだろうが、猿真似しちゃってもそれなりのマーケットを確保することはまだ可能のような。
法律的には、どうなんですかね。
ニコニコのって「アイデア」なのか。
それともそれを可能にした周辺技術は、あれをやっている会社が開発したオリジナルなもの名kのか。
とまあ、投げっぱなしで終わることをおそれずにエントリを書くのです。


おまけに、誤解を解いた後も

そんな中、海外の画像掲示板「4chan

って何よ?と思ってしまう。だいたい4chanという名称自体が「あからさまにあやしい」思わず全弾撃ちつくせってやつだ。
これもどこぞからの悪影響なのでしょうか。
でも( ´∀`)は真似できないだろうけどね。

「富田メモ」が封印される可能性

昨年、日経新聞がスクープした「富田メモ」(昭和天皇A級戦犯合祀に不快感、というあれ)や富田日記が、ひょっとしたら出版されないかもしれない、という話。
論座の今月号の座談会に出ていた。

今ひょっと思い出したっきりで、詳しいことを書く余裕がないので、とりあえず
http://d.hatena.ne.jp/katsuontheweb/20071011
を見てください(封印の話はあまり書かれていませんが)

さっき上のエントリ
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20071024#p4
で書いた御厨貴さんも、そこで紹介している座談会に出ている。


【メモ】スクリュー話