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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

「足利尊氏は敢えて南朝を残した」「南北朝両立で『政権選択』が生まれた」…東大教授とジャンプが広める

南北朝両立で『政権選択』が生まれた」「尊氏は敢えて南朝を残した」…東大教授とジャンプが広める


基本的に、「逃げ上手の若君」は歴史漫画を超えて、空想・誇張なんでもありの「伝奇フィクション」のほうにジャンル分類すべき作品である(北条時行、史実で死んだとされる戦いの後も「逃げてる」展開になったわけ…※じゃないな、実際にこのあとも対足利抗争を続けてるわ)。

だから、いろんな説の断片を繋げて、普通の定説とは違う結論に着地するのは大いに歓迎。
それは上杉謙信女性説を描く「雪花の虎」や、宗像教授のさまざまな学説のようなものだ。

だが、今回の「南北朝で政権選択の自由説」や「尊氏は意図的に南朝を残した」説は、漫画のストーリー上のものではない。
この作品の良心、ジャンプの中で唯一教養と権威の薫るページ「解説上手の…」で、本郷和人教授が堂々開陳してるのだ。生で拝んでオドロキやがれっ

本郷和人のいう「敢えて南北朝足利尊氏が作った」


こういう話だと思い出すのが、徳川家・江戸幕府が、跡目争いに介入することによって「本願寺を東西に分けた」という話ですが…


かの本郷和人氏が上のような話をするのは、ちょっと裏事情があるかと……と書こうとしたら端的な論がtwitterにあったので、そっちを引いて来よう


いま手元に無いんだけど本郷氏自身は、たとえばこの新書でたしか3ページぐらいでこの「東国国家論(自分もその旗頭の一人)vs権門体制論」をまとめて解説してた。
…第五章ですね

歴史をなぜ学ぶのか目次 権門体制論と東国国家論

しかし、それをこうやって少年ジャンプで喧伝するとなると、「九州で兵を集めて京都に攻め上る」どころじゃねえ(笑)。
それどころか「兵隊は畑で穫れる」というやつだよ。
「東国国家論支持者はジャンプで穫れる」となれば、兵力に不足はない。これから日本史の授業で「だけど尊氏は敢えて南朝を残したんでしょ。ジャンプでそう書いてあったもん!」といって先生にかみつく勇者が出てくるだろう。
まことにさわがしくなりそうである。

もともと本郷教授、テレビなどのメディアにもよく出演してるが、温厚なまとめ役とかじゃなくて、歴史業界では,やくざなドラマーなみに「嵐を呼ぶ」男なのである。
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