今知ったんだが、「逃げ上手の若君」1話に続き第2話も公開されてますわ
で、雑誌では、2話の始まる前に1ページの解説があり、それを有名な「本郷和人」氏が担当していた。
そして…
肯定っぽい反応
逃げ上手の若君の解説ページ、本郷和人先生なのか
— 幸福論再生中・J・ヌーベル (@mamalaider) 2021年2月7日
逃げ上手の若君の解説に本郷和人先生か。鎌倉が専門だもんね
— 火を吹く関西弁のこーせー (@Kousei_Touhou) 2021年2月9日
「逃げ上手の若君」の時代考証が平清盛とか応天の門の本郷和人先生だと発覚したのでもうこれは読むしかない
— かりこ (@Swkarimm) 2021年2月9日
逃げ上手の若君は、解説を本郷和人氏が書いていたり、目次コメントにもそれらしきことが書かれてるけど、歴史考証にも人をつけて本格的にやってるのだな。
— 🤪🪓😉三 (@shukujitsu) 2021年2月8日
逃げ上手の若君、単行本になったら監修や協力元が載るっぽい。ジャンプ巻末コメントに書いてあった
— みんみん† (@nu_asn) 2021年2月8日
今週の逃げ上手の若君の解説コラム、解説者が本郷和人氏であった。鎌倉幕府と執権についての解説で、専門分野の収まる範囲のものだ。
— しもつけにゅうどう (@yashuzenmon) 2021年2月8日
#WJ10
— サダール (@Sata4290) 2021年2月8日
【逃げ上手の若君】解説 本郷和人教授ってマジか!?
時行くんが躊躇なく相手の首を斬ったのはまぁ乱世の時代だしな…殺らなければ殺られる時代ですしね(生首だけになっても多少は喋るかなと思ったのは忍者と極道の影響)
否定っぽい反応
『逃げ上手の若君』は解説役の日本中世史研究者が本郷和人のようで。 #はい解散
— 池野賢士 (@ikenokenji) 2021年2月8日
折角逃げ上手の若君のほんへは面白いのに、解説(と監修?)が本○和人で糞デカため息ついてるぼく
— とっち.opanpon (@totty2nd) 2021年2月9日
『逃げ上手の若君』、歴史クラスタは一様に監修者にどんよりしてて、知らない読者との間の落差にじわじわくるな
— りく@うた恋い。5巻まだかい (@SSB2000) 2021年2月10日
逃げ上手の若君の監修してる人ってまともな学者じゃないの?
— ハンセイ (@neoamakusa) 2021年2月9日
ちゃんとした学者だとは思いますが、小説家とはいえ歴史学的にデタラメな自説を主張する井沢元彦さんとも平気で手を組んだりするあたり、かなり俗っぽい面がありますね
— 🚮 (@recyclebin5385) 2021年2月9日
それもあって同じ歴史学者の呉座勇一さんと仲が悪いです
ん、なんで賛否の「否」っぽいツイートも多いの?中世の専門家でしょ、この人?と思う人もいよう。
しかり、中世が専門である。
ではなぜ、喜ばない論者も多いのか。そんなに権門体制支持者が多く、中世に2王権があったという論を否定しているのか。
…石井進と五味文彦に師事し、日本中世政治史においては当為(建前、理想論)ではなく実情を把握すべきとし、清水三男の評価を通じて日本中世の「統治」のあり様に言及する著作を発表している。従来の権門体制論を批判し、二つの王権論に立つ
ja.wikipedia.org
いやいや、さにあらず。
たとえば、最近若手を中心に活発に論じられ「麒麟がくる」でも一部描き方に取り入れられた「織田信長は実は中世的な権威に親和的で、保守的とさえ言える」みたいな、論説に対して
【本郷和人の日本史ナナメ読み】http://www.sankei.com/life/news/160414/lif1604140004-n1.html
いま学界の主流は「織田信長は、特別な戦国大名では『ない』」という評価です。それはおかしい、信長が特別じゃなければ「天下統一」はないでしょ? と反論すると、いや、彼にとっての「天下」とは近畿地方を意味するんだ、とくる。いやいや、天下が日本全体を指している用例は鎌倉時代から普通にあるじゃないか、と反論しても、戦国時代に限れば、天下=畿内ですよ、と返される。まあ、信長株はどう見ても下落しているわけですね。
学界のつまはじきであるぼくは、それはおかしいでしょう、と言い続けています。分裂していた日本が一つにまとまる、という大きな変化に、ともかくも注目しようよ。その動きの中心にいた信長が、「特別でない」はずはないでしょ? と。
ぼくはかくのごとく信長を高く評価しているわけです…(後略)
と言ったり。
で、亀田俊和氏が言うてるように作家、非歴史研究の学者らと、数多くの対談をしたり対談本を出したりしてる。
それで、「歴史は派手にホラをふく(要は壮大な仮説を立てる)ほうがいい」と…元は師匠の石井進氏のことばだったそうですが、それをモットーに、対談相手の主張を最大限に許容する、アントニオ猪木ばりの無限の寛容さが、若手から見るといい加減に見えるそうな。
週刊ポストにも同じ発言ありましたけど、本郷和人先生は恩師から「ホラを吹きなさい」と言われてて、仮説は大いにあっていい、というスタンスらしい。そういう点での第一人者は、(対談相手の)井上章一氏だ、とも。https://t.co/BLBSp06WBJ pic.twitter.com/EU5M7Q0igY
— bookroad (@bookroad1) May 7, 2019
こんな日本史、聞いたことない!
視点をどこに置くかで、まったく違う歴史が見えてくる――。日本には三つの国があった、武士を動かす「おねえさん力」、日本最初の絶対王政・室町幕府、寺は租税回避地、明治維新の陰のスポンサー……などなど、これまでの常識を覆し、日本史の新たな見方を提供する本格対談。京都史観の井上教授と関東史観の本郷教授がユーモアを交えながら時に対立、時に協調。ヘトヘトになるまで語り尽くした。語り口はやわらかく、おもしろいけれどかなり深いところまで掘り下げる。歴史ファンにはたまらない!<以下、目次>
はじめに――日本史はひとつではない(本郷和人)
序 ここだけの話
第一章 神話と統治
第二章 祭り上げの政治技術
第三章 武士と武芸の源流
第四章 「日本国」意識
第五章 絶対王政・室町幕府
第六章 朝廷は下剋上で輝く
第七章 鎖国と米本位制
第八章 明治維新はブルジョワ革命だった
結 日本人と天皇
おわりに――武士と女官とAKB48(井上章一)
H郷先生、呉座先生を念頭に置いたと思われるI沢氏の「重箱の隅をつつくように批判されても困ってしまう」という言葉に「その考えは誠に正しいと思います」など研究者としての矜持は捨て去ったんですかね?「(専門が狭い歴史家には)井沢さんのような歴史の見方がなかなかできない」とか残念すぎて…… pic.twitter.com/WH8r9phTXd
— 某名無守 (@Nanashino_kami) May 6, 2019
あー、そうすっとあれか、昨日の井沢元彦-呉座勇一両氏のこれとも繋がる訳か。
m-dojo.hatenadiary.com
週刊ポストの井沢本郷対談を読んだ
— えにくま (@enikuma) May 6, 2019
本郷氏「令和は命令の令でそぐわない。手紙に嘘を書くことはあり得る。歴史学にはホラも必要」
井沢氏「元号は五輪を予想していた。私が作った全体像を、研究者の皆さんになおしていただければいい‥ジジイになると歴史の妙が見えてきた」
似た者同士じゃないですか pic.twitter.com/irOlNDi7WM
まだ尊氏のところをパラパラ読んだだけですが、正直に申して、よくこれだけ根拠のない想像を話せるなあという感じです。 pic.twitter.com/eTC2kv47F0
— 亀田 俊和 (@kamedatoshitaka) February 7, 2020
とはいえ、やはり肩書も実績も十分でファンも多いひとで、東西王権論は日本中世の概念把握として画期だったはずだ。
「本郷さんが解説を書いているというなら、『逃げ上手』に興味が出てきた!」という歴史ファンがいても驚かないですよ。
もちろん、解説(監修?)にしても、それがマンガ本編に決定的な影響を与えるほど漫画家のほうもヤワではない。
今後どうなっていくのか、要注目です。
そして反応をいただく
「評価が分かれている」っつーか、少なくとも学界では確定して久しいと思いますが…。 https://t.co/zSSTHmevdd
— 亀田 俊和 (@kamedatoshitaka) 2021年2月12日
まあ、その辺はたぶん私よりも呉座さんの方が詳しいと思いますよ。
— 亀田 俊和 (@kamedatoshitaka) 2021年2月12日