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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

怪談語る芸人が「私の話の著作権侵害だ」と言われたが「でもそれ『人から聞いた実話』って言ってたやん」と(笑)





今回、作家さんから「私の話」を承諾なくしたのだから著作権侵害にあたるとのご指摘を受けております。



私としては著作権侵害にあたるのであれば、直ちに謝罪し、誠実に対応する必要があると考えております。




……ただ、弁護士さんが言うには、著作権は話を創作した人に発生するとのことなのですが、今回の件で私がお話した話は、作家さん自身も人から聞いた話とのことであり、どの部分に作家さんの著作権があるか私には分からず、しかも、作家さんからも著作権侵害との指摘はあるものの、どの部分に作家さんの著作権があるかを明確にしていただけておりません

(略)
例えば伝承のように古くからあるお話には当然に著作権はなくなっていたり、事実を単に述べたようなものには著作権が発生しないなど、専門家でないと判断が難しい点も多々ある……


ameblo.jp

ぶはははは。
司馬遼太郎が、「その沖田総司は、ぼくが考えたんだよ!」と別の人の創作に切れたっていう実話があるらしいが。
この方知らないけど、なんか「タブー中のタブーにふれやがった…」な気がします。


科学史の世界でも・・・・・・・・なんだっけかな、ある中世か近世の錬金術の本が、様々な新発見が記述されていて、本来ならその作者は科学史に特筆大書されるべきなんだが、作者がおそらく箔をつけるために「これは高名な大錬金術師ナントカカントカの教えにある通り…」という描き方をしたため、名前が残らなくなったという(笑)



ただ、怪談だと対岸の火事のように思うけど…プロレスラーやお笑い芸人、政治家や軍人などなどの「ちょっといい逸話集」だと…ど真ん中やん…
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そこに書いてあった「文章」をそのままマネして酷似していたら当然アウト

しかし、それを十分に咀嚼し、自分の言葉に置き換え、なんなら「〇〇さんのXXという本に書かれていた、沖縄のある地方で起きた『実話』だそうだが」と断ったうえで、お話の中核自体は同じことを書いたら、喋ったら?





それに関連して、こういう弁護士事務所のページがあり、面白かった

インタビューされたのですが、私は著作権者になりますか?インタビュー記事の著作権について

(略)

SMAP大研究事件」と呼ばれる先例があります。この事件で裁判所は、インタビューされた人は、記事の編集作業に関与しなければ、記事の素材を提供したに過ぎないといえ、著作者に該当しないと判断しています。…(略)…

東京地裁は、原告らが執筆したインタビュー記事が著作物であることを認定した上で、インタビューされた者の著作者性について、「口述した言葉を逐語的にそのまま文書化した場合や、口述内容に基づいて作成された原稿を口述者が閲読し表現を加除訂正して文書を完成させた場合など、文書としての表現の作成に口述者が創作的に関与したといえる場合には、口述者が単独又は文書執筆者と共同で当該文書の著作者になるものと解すべきである」と判示…(略)…
続いて、著作者にならない場合として、「あらかじめ用意された質問に口述者が回答した内容が執筆者側の企画、方針等に応じて取捨選択され、執筆者により更に表現上の加除訂正等が加えられて文書が作成され、その過程において口述者が手を加えていない場合には、口述者は、文書表現の作成に創作的に関与したということはできず、単に文書作成のための素材を提供したにとどまるものであるから、文書の著作者とはならないと解すべき」だと(後略)

chizai-faq.com

これ、逆に「いかにインタビューで自分が著作権者になるか」を念頭において、インタビューを受ける約束をしたほうがいいんじゃないかね。そんなことも念頭に






弁護士のくず」裁判、と構造が類似?(あれも「元ネタは実話」だった)



この裁判もだいぶ前だったが、面白い内容だったので過去に記事を書いてた。

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